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②後輩のミスのおかげでもう一度会えることに。被害届の訂正をしてもらって終わるはずだったが・・

前回の記事は↓こちら↓


デパートから交番に戻って来て

後輩が被害届を確認していたところ、誤字脱字があったことに気がつきました

被害届は被害者が記載する書類であり、訂正する場合は被害者の押印が必要になります

警察官だけで訂正はできません

被害者に連絡して、被害届に印をしてもらわなければなりません。

被害者によっては中々連絡がつかなったり、会える時間がなかったりと、けっこう面倒な時もあります

いつもなら「被害届の訂正かー、めんどうだな」と思うけど、この時は「これであのかわいい人にもう一度会える。後輩は立派に成長してるな」


さっそくあの人に連絡を

いつもなら代書した後輩に電話させるけど、今回はさせるものか

あのかわいい声を受話器でも聞きたい

店に電話すると

「今度の勤務の日に仕事が終わったら交番に寄りますよー」

こっちのミスなのに快く承諾してくれた

やっぱり声もかわいい

高めの声で、やわらかい話し方

電話越しにもなんだかいい香りがしてきそう

殺伐とした仕事ばかりの交番勤務で、トロけそうな時間をもらえた

次の勤務日が楽しみなんて、交番勤務になって初めてだ


3日後の私たちの当番の日

彼女は20時まで仕事でそのあと交番に来ると言っていた

私は朝からずっと楽しみに待っていた

交番長の警部補にも、20時過ぎに被害者が来るからその時間帯はどんな事件事故が入っても私は行けません、と手配済みだ

交番の前で強盗があったとしては私は行かない


20時になった

彼女は退勤しただろうか

デパートから交番までは徒歩で5分

10分以内には来るだろう

今のうちにもう一度鏡を見ておこう

制服のネクタイよし

顔に何もついてない

無線機がボロボロでかっこ悪いなー

制帽はかぶった方がいいかな、一番かっこよく見える角度を見つけよう

そんなことをしていたらあっという間に10分が経った。


彼女はやはり10分過ぎに交番にやってきた

私は交番の外をずっと見ていたので、彼女が交番に入ってくる前からわかっていた

そのくせ、彼女が交番に入って来てから気が付いたかのように

「あ、この前の店長さんですよね、すみませんこちらのミスで来てもらってしまって」

すると彼女は

「いえいえ全然大丈夫です。職場から歩いて5分ですから」

とかっわいい笑顔で言ってくれた

かわいいだけじゃなくて、優しいんだな、この前初めて会った時もかわいいと思ったけど、こうして2回目もめっちゃかわいいな、細いなー

と思いながら、表情や言動は真面目な交番警察官を装う


被害届を代書したのは後輩だが、対応はもちろん私がする

これでまたミスがあったら被害者に失礼すぎるから、という名目で


後輩には15分前に通報のあった物損事故に行かせて追っ払っておいた

「自分もあの美人店長に会いたかったです」

と言っていた。今頃事故処理をしているだろう。今日の夜食は何か好きなものを奢ってやろう。



被害届の訂正自体は5秒で終わる

あらかじめ訂正を記載しておいた箇所に彼女に押印してもらうだけだ

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精一杯時間をかけて引き伸ばそうとぐずぐずやったが、どうやっても1分程度で終わってしまった。

あー終わってしまった

これでこの人と会う機会はもうないだろう

どんなに好みの女性であっても、被害者と警察官だ。
被害届で聞いた連絡先を私的な要件で使ったりすることは絶対にしてはいけない。
いくら女性が大好きな私でも、そんなことをしようという気はない。それは完全に不祥事だ。


「ありがとうございました、これで訂正できました」と言うと

「あ、もうこれでいいんですね」と言った彼女


おそらく次に出てくる言葉は

「ではよろしくお願いします、失礼します」と言って帰っていくのだろう

と思っていた

しかし、彼女の口から出た言葉は
「あの実は・・・」
と予想外のもので、さらに10分以上交番で話すことになった

その会話の最後の最後に、私たちが付き合えることになる大切な一言が交わされることになる

それは次の記事で↓


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