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17種類のボタニカルから20を超える原酒を伝説のブレンダーが配合して生まれたクラフトジンの話

「地酒とは地方の酒ではなく、土地の酒。土地をどう表現するか。そう考えた時に、土地の持っているパワーってすごく大事なんですよ」

「キリンビールのヒットメーカー3人が脱サラして起業。600万人が飲む酒より顔が見える客へ」(ダイヤモンドオンライン)の記事に感銘を受けたのでシェアさせて頂きます。※タイトルが600人になってますね。今後、修正されると思いますが。

本記事の感動ポイントは、以下の通り。

  • 50歳を超え、「マネジメント業務ではなく、最前線で商品開発を続けたい」という気持ちと向き合い、勇気ある一歩を踏み出した。

  • 社内的に成功した(出世した)同僚ではなく、実力があり、何より人間性に優れた人をパートナーに選んだ。

  • 品質にこだわり抜き商品化を実現。短期間での収益化に成功した(←こだわりが強過ぎて、商売としてはうまくいかないとなりがち)。

  • 土地のパワーを活かしたものづくりを打ち出すことで、土地(五島列島)のブランディングにも貢献。地元の人の応援も獲得。

蒸溜所を開業してから1年で、売上はすでに、計画の4年目から5年目、海外展開を見越して立てていた数字に達した。「月に800本売れれば贅沢はできなくても3人の給料を最低限払えて、借金を返しながらやれるだろう」と試算していたが、現在は月に3000本作っても足りない状況が続いている。

この記事を読んだ後、ウェブサイトを見に行ったら、そのクオリティの高さに再び唸りました。キリンビール時代のスキルセットが存分に活かされているのだと思います。

「大地の魅力を表現した酒」が一瞬で伝わる魅力的なトップ画像。

こだわり抜いた構図とライティングで商品の魅力を視覚にアピール。

揃いの作業服を着た創業者3名。実直な感じと、積み重ねた技術の年輪を一瞬で伝える画像でオーセンティシティ(権威性)を表現。

歴33年「伝説のブレンダー」を打ち出すことで、権威性を強化。

ジンの風味を決定づける主成分「ジュニパベリー」に対するこだわりを訴求。味わう際に、「一文字割り」の風景が脳裏によみがる様な描写。

主成分のジュニパベリーにとどまらず、脇役であるボタニカル(香草・薬草)に関しても「17種類を独自に醸造」していることを訴求し、とどめを刺す。

「風景のアロマを引き出す、世界にたったひとつの蒸留器」と、原料にとどまらず、製法にもこだわっていることを訴求。

「まず一度、ストレートで風景のアロマを感じてください」と最後に行動喚起(CTA)でダメ押し。

同じマーケターとして、激しく嫉妬を感じたことを、ここに告白します。

最後に、「ジンって、そもそもどういうお酒だっけ?」という方向けに、Perplexityさんに聞いた答えをシェアします。

■ジン(蒸留酒)の定義

ジンは、ジュニパーベリー(杜松果)で香りづけをした蒸留酒の一種です。以下にジンの主な特徴と定義をまとめます。

基本的な特徴主原料: 大麦、じゃがいも、ライ麦などの穀物をベースとしたニュートラルスピリッツ。
香りづけ: ジュニパーベリーを主成分とし、コリアンダーやレモンピールなどのボタニカル(香草・薬草)を加えて香りづけされます。
アルコール度数: 瓶詰め時のアルコール度数は37.5%以上であることが一般的です。

■ジンの分類

ジンは以下の3つのカテゴリーに分類されます。
ジン (Gin):
農作物由来のエチルアルコールにジュニパーベリーのフレーバーを与えたもの。天然および人工の香料を使用し、ジュニパーの香味が主体であること。
蒸留ジン (Distilled Gin):
96%以上に蒸留した農作物由来のアルコールを使用し、ジュニパーベリーおよびその他のボタニカルを加えて再蒸留したもの。
瓶詰め時のアルコール度数が37.5%以上であること。
ロンドン・ジン (London Gin):
蒸留ジンの一種で、メタノール濃度が5g/100L以下の農作物由来のアルコールを使用し、天然の香味植物のみを加えて伝統的な蒸留器で再蒸留したもの。

歴史と起源

ジンはもともとオランダで薬用酒として開発されました。ジュネヴァというオランダ発祥の蒸留酒がイギリスに渡り、ジンへと発展していきました。ジュネヴァは大麦などの穀物を糖化、発酵させてポットスチルで蒸留し、ジュニパーベリーなどのボタニカルを加えて再蒸留したものです。

最後に、私の友人ぐりこさんが、日本酒の啓発活動に取り組んでいますので、そちらの過去記事も併せてご紹介します。



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