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【書評】書く仕事がしたい 佐藤友美著

ライター、コラムニストとして活躍され、「ライター養成講座」の講師もされているさとゆみさんこと佐藤友美さんの著書。

いわゆる「文章の書き方」を指南したものではなく、ライターとはどういう仕事で、どういう能力や準備が必要で、どうすればライターになれて、どのくらい稼げるのか?

ご自身のライター講座で、受講生から頻繁に聞かれる質問。これは需要があるのでは?と着想を得たとのことです。

「文才(才能)がないとライターになれないのでは?」誰しも、真っ先に考えるこの問いに対し、バッサリ切り込みます。

ライター に 必要 なのは、 才能 では なく 技術 です

私 たち は アーティスト で ある 必要 は なく、 私 たち が 目指す べき は 専門 技術 を 持っ た ビジネスパーソン です

私 自身 が 自分 の 仕事 を 人 に 説明 する と し たら、「 依頼 を 受け、 取材 を もと に 原稿 を 作り、 納品 する 仕事」 とでも 言う でしょ う か

更に、衝撃的なのがこちら。

①「 間違っ て い ない」 こと
②「 わかり やすい」 こと
③「 面白い」 こと
の内、②「 わかり やすい」こと まで クリア できれ ば、
ライター として 十分 生き て いけ ます。

「これなら、自分でも目指せるのでは?」と期待に胸が膨らみます。

では、ライターには、具体的にどういう技術が必要とされるのでしょうか?

① 初対面 の 人 に 話 を 聞く「 取材 力」
② この 場 で 喜ば れる 情報 を 取捨選択 する「 相場 感」
③ 聞い た こと を 要約 し、 どの 順番 で 伝える かを 考える
 「 編集 力」 と「 構成 力」
④ 印象 に 残す ため の「 表現 力」 と「 演出」

ライターとコラムニストの違いについては、下記の通り説明されています。

ライター は 人 から 受け取っ た 素材 を 元 に、 その 人 の 意見 で 原稿 を 作る 人。 コラムニスト や エッセイスト は、 素材 そのもの を 自分 で 調達 し、 自分 の 意見 を 中心 に 原稿 を 作る 人

一方でライターならではの役割についても語っています。

相手 の 意図 を くみ取っ て、 最も 適し た 日本語 表現 に 置き換える という 点 は、 翻訳 作業 に とても 似 て いる

翻訳 家 は、 たとえば 英語 を 日本語 に 翻訳 し たり、 日本語 を フランス語 に 翻訳 する 仕事 です よね。 それ と 同じ よう に、 ライター は 日本語 を 日本語 に 翻訳 する 仕事 です

個人的には、インタビューの極意の部分が特に響きました。

相手 が 流暢 に 気持ち良く 話し て いる という こと は、 考え させる 質問 が でき て い ない という こと だ し、『 初めて 話す こと』 を 引き出せ て ない 証拠 だ」 と 考える よう になり まし た

相手 が 黙っ て いる という こと は、 その 質問 について これ まで 考え た こと が なかっ た という 証拠。 その 沈黙 を ぐっと 我慢 し、 じりじり と 待っ た あと に 取材 相手 の 口 から 語ら れる 言葉 は、 どこ でも 語ら れ なかっ た 金言 で ある こと が 多い もの です

取材 相手 に「 そう、 自分 は こういう こと が 言い たかっ た!」 と 思わ れる 原稿 を 書く こと こそ、 本来 の ライター の 仕事 だ と 私 は 思い ます。 つまり、 ライター の 仕事 = 言語 化 の お 手伝い を する こと。 言語 化 の お手伝い という こと は、 すなわち、 取材 相手 の 思考 を 押し進める こと に 他 なり ませ ん。

他にも、以下の内容について、細かく解説されています。

・ライター に なる ため に 必要 な 準備 は?
・どう すれ ば デビュー できる のか?
・仕事 を 得る ため の 6 つ の 道筋
・原稿料の相場
・売り上げ を キープ でき て いる 人 たち の 9 つ の 戦略
・インタビュー では 何 を どう 聞く?
・平均点 を とれる 原稿 を 書く ため には?
・原稿 を どう 見直す? 炎上 を 防ぐ には?

ライターに興味がある人、この書評を読んでライターに興味を持った人は、
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