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罪悪感とフェス

8月になり早々職場フロアでコロナクラスターが出た。スタッフも患者もあれよあれよと言う間に広がり出して世間の第7波と言う波に乗っていた。
わたしはお盆に年1で楽しみにしているフェスがある。このために生きていると言っても過言ではないくらいのイベントである。しかも今年は前、前々年度とコロナで中止になったため3年ぶりの開催。何故この時期に…
毎日祈るような思いで過ごしていたがこの祈りも届かずクラスターの輪は広がり始めたのだ。
さしずめわたしはというとプラズマ乳酸菌とR-1を毎朝体内へ摂取しあとは気合いで毎日のPCR検査を陰性で勝ち続けたのである。
人員もいない、このピリピリとした空気の中誰が300キロも離れた人の集まる場所へ行きたいと言えるだろうか。
泣きながら諦めようと覚悟をした時、同僚から「行っておいでよ」の一言が。
夢にも思わなかった同僚の後押し。わたしがいちばん大切にしているイベントであること、普段休むこともなく急な勤務変更にも応じ、人員が居ないときにも働いていることなどを考慮してくれたとのこと。あぁ、真面目に仕事してて良かったな。職場でちゃんとコミュニケーションを取れていたんだな。と、自分の行動や言動のひとつひとつが繋がって実を結んだ感じ。
まぁ、泣いたよね。事情を知ってる友や親、一緒に行く仲間にも報告をしたら「いい同僚を持ったね」と言ってくれた。もちろん、その言葉のウラには「(ちゃんとわたしが働いてくれていたのを見てくれる)いい同僚を持ったね」であることはわかっている。
かくしてコロナ発覚の11日後に職場には内緒でフェスへと旅立つことができた。
もちろん罪悪感はあったため、その気持ちを軽減させるべく、なるべく密にならないように気をつけたし、マスクも常時してた。ご飯だってテントへ持ち帰ったし。
あーあ、罪悪感と共に過ごすフェス楽しかったー

帰ってきて行ったことを知ってる同僚からは耳元で「どのアーティストがいちばん良かった?」とニヤニヤと小声で質問された。わたしは笑いながら泣きそうになった。


※フェスが終わり1週間経つがわたしは元気で働いています!