リモート映画『アワータイム』制作日誌⑥[本番編]
こんにちは。映画チア部兼『アワータイム』の監督を務めました大矢です。
前回、ワンテイクの撮影本番を5月9日に控えたことで、5月7日辺りから不安で眠れなくなったという石田さん。
一方、監督の僕は、撮影本番のお昼に映画チア部のオンライン上映イベント「チアシアター オンライン」を控えていたということもあり、石田さんの分もぐっすり眠ることにしました。(←この人、本当に監督??笑)
※「チアシアター オンライン」に関しては、映画チア部京都支部のnoteの記事(「超貴重短編映画のススメ!」「映画チア部が映画を作った話。」「松居さんとわたし」)でも触れられています。よければ、こちらもぜひ!
ちなみに、そんなことを言っていたら、普通に怒られました。笑
と、それはさておき、今回の撮影、かなり撮影の手順が複雑でした。
何と言っても「メインキャストには本番まで乱入者を明かさない」という厳しいルールがあり、それを守りつつ、ベストなタイミングで乱入者に登場してもらうためには事前に匿名設定にするなどの入念な準備が……。
そこら辺を、ざっくりまとめると、以下のようになります。
撮影参加メンバー
計11人(メインキャスト×4、乱入者×2、竹下さん×1、映画チア部の撮影係×2、石田さん×1、自分×1)
撮影の手順
①まず、石田さんが作ったZoomの部屋に7人(石田さん×1、自分×1、乱入者×2、竹下さん×1、映画チア部の撮影係×2)が集まる。
②乱入者2人の正体がキャストにバレないようにユーザー名を「乱入者1」「乱入者2」に変更。
③撮影メンバー4人(石田さん×1、自分×1、映画チア部の撮影係×2)が映像の録画を開始。
④撮影の進行を担当する石田さん以外の6人は映像と音声をミュート 。
⑤メインキャスト4人がZoomの部屋に入る。
⑥主演のDEGさんを残して、残りのメンバーは映像と音声をミュート 。
⑦キャストは出番になり次第、映像と音声のミュートを解除。
こんな具合で、ただでさえ、失敗の許されないワンテイク撮影を敢行しているというのに、それを準備する段取りの時点で、この複雑さ。
監督は、こういう作業があまりにも苦手すぎて、確実に失敗してしまいそうだったので、石田さんに全部お任せしました!笑(←やっぱり、この人、本当に監督??笑)
と、そんな準備を経て、ついに収録本番へ。
これまでの読み合わせでは、終始、和気あいあいとした空気で進んでいた本作でしたが、やはり、本番ともなると、いつも以上の緊張感が……。
本番開始の直前、集まってきたキャストの皆さんにも、どことなく張り詰めた空気が漂っています……。
そして、ついにワンテイク撮影がスタート!!
そこからの様子は、本編を観た方なら、もう、ご存知ですよね??
ちなみに、本作の撮影時には制作スタッフ(主に大矢と石田さん)で、Zoomのチャット機能を駆使。実は、あの裏側でこんな会話を交わしていました。笑
今回使用したZoomの仕様が無料版(40分が経つと自動的に強制終了してしまう。)だったということもあり、かなり、焦っている様子が垣間見えるチャット。笑
(今回の撮影時には、なぜか制限時間の40分が適応されることはなかったのですが……。笑)
「傑作誕生だわ」「リモート映画史上最高傑作」などなど、いま、改めてみると、若干、恥ずかしい内容ではあるんですが、当時の熱狂がかなり残された資料でもあります……。
そんなこんなで奇跡的な環境の中で生み出された『アワータイム』。しかし、本作には、実はエンディングで使われなかった約5分にもわたる秘蔵シーンがあります。
キャストの皆様には、もともとの脚本が終わった後、「ひたすらにフリートークをしてください」という制作陣からの指示(という名の無茶ぶり。笑)を出しており、実はアドリブでの演技を、かなりの時間続けてもらっていたのです。(本当にキャストの皆様、ありがとうございました。泣)
この部分はエンディングの演出を引き出すために考案した手法だったのですが、キャストの皆様の演技があまりにも尊すぎて、監督、完全にカットを躊躇してしまうという事態に……。笑
今回は、そんなシーンが、あまりにも、もったいなかったので、ここまで読んでくださった皆様のために、特別に公開します!
本編を観た方にとっては、より楽しめる映像になっていますので、ぜひ、こちらも併せてご覧ください!!(また、改めて、本編と続けて観るのもオススメです。)
(というか、このメンバー、即興劇があまりにも自然すぎませんか……。いや、スゴすぎる……。)
そんなわけで、5月9日の本編の撮影は無事に終了。
しかし、公開予定日の5月11日は、わずか2日後に迫っていました。
そして、ここからは急ピッチで編集作業がスタートすることになったのです……。
(つづく)
『アワータイム』
【出演】
DEG・上野伸弥・津田晴香・YUSUKE(3SET-BOB)
ひと:みちゃん・職業怪人カメレオール・竹下かおり
【スタッフ】
監督:大矢哲紀(映画チア部)
企画・脚本:石田涼(元町映画館)
【あらすじ】
オンライン飲み会で集まった幼馴染の男女4人。はじめは近況の報告やたわいもない話で盛り上がる4人だったが、突然そこに、見知らぬ人物が乱入。楽しかったはずのオンライン飲み会は予想もしなかった方向に転がっていく...。
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