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火災保険料が3倍に上がる

リタイア生活を株式投資で楽しむモト3の妄想エッセイ

先日、我が家に保険会社から2通の封書が届いた。一通は、紙一枚で、現在の契約が満期を迎えるので更新よろしく、というもの。

もう一通は、少し分厚い封筒で、何枚も似たような「改定のご案内」が同封されているが、要は更新後のプランの案内だった。

えー? これ本当?
5年前に契約した保険は5年分で、84,240円だったが、今回更新のおすすめプランは234,820 円なのだ。なんと2.78倍に値上がりしている。なんてこった!パンナコッタ!

なぜこんなに値上がりするの? 普段からTVのニュースやネットのニュースはよく見る方だが、保険料の値上げの話はほとんど記憶にない。値上げを決めたのはずいぶん前で、10月の値上げ開始まで時間があったからなのか?

「改定のご案内」の中を見ると、値上げの説明が少し書いてある。図1は、自然災害の保険金の推移で、2011年から2017年は平均すると2000億円位だが、2018年と2019年は、1兆円を超えている。確かに、線状降水帯による豪雨とか地震とかあったので、なんとなく納得する。

図2は、自然災害以外の保険金推移で、2015年を1とすると徐々に増加し、2020年は2弱まで増加している。保険金を額で示さず、係数で表しているのは判断材料にならないばかりか、誤解を誘っているようで、全く怪しい。

しかも、図1は、保険協会の資料から作成されているが、図2は「弊社実績」だそうである。保険金の支払額が増加していることをアピールするのに、グラフが1個では足りないので、2個欲しかったのだろうと想像してしまう。

支払い保険金額が増加したのならば、保険会社の業績は不振なのだろうか? ネットで調べてみると、2013年3月期の経常利益は2,074億円だったが、2022年3月期では5,674億円と順調に増加している。しかも、今回の保険料の値上げで、今後もっともっと儲かる予定ではないか!

私は今から35年前、バブルになり始めた頃、25年の住宅ローンを組んで建売住宅を購入した。ローンの条件でもあったので、言われるまま指定の火災保険に入った。その時の火災保険料は10年で10万円ぐらいだったと記憶している。

我が家は、35年の間に劣化し、現在の不動産価値は0円ではないかと思う。いや、古家付きの物件となるので、マイナス査定ではないかと思う。

価値がどんどん下がっていく我が家なのに、火災保険料だけがなぜどんどん値上がりするの? 素朴な疑問である。自動車の車両保険でも年数と共に保険料は下がるのに、、、。

保険の契約条件を見ると、建物の評価額が1,700万円になっている。35年前最初に保険に加入した時は、確か1,100万円ぐらいだったはず。調べると、この評価額は現在の我が家の価値ではなく、再建築する場合の費用だそうである。つまり、住宅建築費用の値上がりでも保険料は上がる仕組みになっている。

ちょっとおかしいのではないか? いま我が家が水害や火災にあって全壊したら、査定額0円から査定額1700万円の住宅に生まれ変わる??

近年、我が家の近所では住宅の建て替えやリフォームをする家が目立つようになった。築35年の建売住宅で、住人も高齢化している。そのまま住み続けるならリフォーム、転入した人は建て替えする人が多い。

保険のからくりと重ね合わせると不合理に思える。妻にそんな保険料の値上げの話をすると、「もう保険に入らんとこうか」と言い出す。それも一理あるが、ネット保険もあるし、もっと安い保険はないか、いろいろ他も当たってみることにした。

今回の保険料の値上げで感じたことは、保険会社のビジネスモデルは最強ではないかと言う事だ。想定したリスクから外れた場合は、業界が一致団結して保険料の値上げをする仕組みになっている。

保険会社の株は、配当利回りが良い方なので、私の株式購入候補リストの中にも1社入っている。いままで目標購入価格より高かったので買わずにいたが、今回の件で、買ってみようかなという気になってきた。

保険料が上がった分は、会社の利益は増えて株価があがるはずだ。自分の保険料が上がった分を少しでも補填できればと思っている。<了>

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