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正論を押し付けて嫌われる人の話し方とは?

今回のテーマは、正論を押し付けて嫌われる人です。

「正論」は、最も取り扱い注意といってもいいかもしれません。

「正しいこと言っているのだから、いいのでは?」

と思う人もいるかもしれませんが、「正論」とは決してよい意味で使われません。

ネットで「正論、◯◯」とネットで検索してみると、

「正論 ハラスメント」

「正論 キレさす」

「正論 ふりかざす」

など、マイナスな内容ができてます。

正論は、正しいがゆえに、相手を追い込んでしまい、逃げ道を塞いでしまいます。結果、相手はものすごく傷つきます。

だから、あまりいい意味で使われないのだと思います。

正論をぶつけるとバトルになる

例えば、今まで1回も遅刻したことがない田中さんが、遅刻してしまったと。

そのときに上司が、「遅刻するとは何事だ!」と𠮟りつけたとします。

遅刻してはいけいない。これは正しいと思います。

けれども、1回も遅刻しなかった田中さんが遅刻したのは、たまたま何か原因があったのかもしれません。

「こんなに雪が降るとは思わなくて...電車が止まり、準備不足でした」

そんな事情かも。

「雪が降るって前日からわからなかったのか!」「佐藤君はちゃんと時間通りに来ているぞ!」と、頭ごなしにぶつけてしまうと、相手との関係性に亀裂が入ります。

では、どうやって正論を伝えるか?

今回は、正論を伝える3つのステップをお届けいたします。

人間は感情を優先する

少しだけ前提のお話を。

なぜ正論が通らないか。

それは「人間は感情を優先する」からです。

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「正しいことを言ってるけど、どうもこの人は好きになれないから、従いたくない」ということはありませんか。

「チームワークを大事にするぞ」と言っている上司が、えこひいきばかりしていたら、従おうとは思いませんよね。「遅刻はダメだ」と言っている上司が遅刻ばかりしていたら「あなたもじゃないですか!」となります。

逆に、「言ってることはメチャメチャだけど、この人の言うことは従おう」と。破天荒だけどリスペクトしているケースです。

内容ではなく、その人の人間性によって判断を変えるということがあります。

つまり、正論は誰が伝えるかによって、受け手の気分が変わるということです。

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「人間は感情を優先する」

これは人間に脳のつくりによるところが大きいと思います。

人間の脳には、扁桃体と言われる1.5~2㎝くらいのアーモンド上の感情を司る原始的な部位があります。これはもとから動物にあります。

そして、人間は発達して、前頭前野という思考を司る部位ができました。

感情→思考の順に発達しているんですね。

感情が先。だから、正論を伝えるときは、相手の心が開いているのか、受け入れる気持ちが出来ているか、そこが重要です。

それを踏まえた上で、正論を伝えるときの具体的な3つのステップに入りましょう。

ステップ1:相手の意見をテーブルに乗せる

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「遅刻とは珍しいね。どうしたんだい?」

と、相手の主張をテーブルに乗っけてあげましょう。

「まさかここまで雪が降るとは思わなくて...いつもより早く家を出たのですが…」

など、事情があったかもしれません。

バーンと正論を叩きつけると、逃げ道がなくなり、相手も嫌な気分になります。まずは相手の主張をテーブルに乗っける。ここからスタートです。

ステップ2:伝える前にマットを敷く

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正論を伝える前に、マットを敷く。

つまり言葉のクッションを入れてることです。

例えば、「そうか。それはしょうがないな。そういう事情があったのか。なるほどな」と、しっかり相手の主張を受け止めた上で、

「でもね、厳しいかもしれないけど、ひと言いいかい?」

こういう前置きです。

「期待しているからこそ、伝えたいんだけど」

こんな言葉のマットを敷いて、

「やっぱり遅刻はダメだ。朝の段取りが乱れてチームのタスクにも遅れてでてしまうから」

と。正論の前に、ひと言、正論を緩和させるワードがあると、その後の言葉が入りやすくなります。

ステップ3:伝えた後にフォローする

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「まぁそうは言っても、いつもちゃんと時間通りに来てくれて、ありがとうね」

「毎日頑張ってくれているからね。ほんと助かるよ。これからも期待しているよ」

と、正論を伝えた後にフォローを入れます。

後味がまったく変わります。

具体的な正論の伝え方

例えば、部下が会議で居眠りをしていたとします。

◆ステップ1:テーブルに乗っける

「どうした?疲れていたかい?」

と、まずはヒアリングして、相手の主張をテーブルに乗っけます。

◆ステップ2:マットを敷く

「そうか、なるほどな。でもな、少し厳しいかもしれないけど、会議で発表してくれる人は、準備をして伝えてくれているわけだから、それを寝てて聞いていないというのは、発表者に対して失礼だと思わないか?」

と、正論を伝えます。きっと部下は反省してくれるのではないかと思います。

◆ステップ3:伝えた後にフォローを入れる

「でも、いつも一生懸命会議に参加してくれててありがとね」

と、最後にフォローを入れます。

「会議で居眠りするとは!ダメじゃないか!」

これは正しいと思います。

けれども、大事はことは、

正しいことを伝えたかどうかよりも、相手に伝わったかどうか

だと思うのです。

そのために、本日お伝えした3つのステップを点検していただきたいと思います。随分相手への伝わり方が変わるはずです。

「普段意識しているつもりで、できていないかもな…」

というところがあるかもしれません。詳細は動画でもお伝えしております!お時間あるときに、ぜひご確認ください(^-^)/

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【プロフィール】
・株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役:桐生 稔
・モチベーション&コミュニケーションスクール代表講師
・日本能力開発推進協会メンタル心理カウンセラー
・日本能力開発推進協会上級心理カウンセラー
・日本声診断協会音声心理士

1978年生まれ、新潟県十日町市出身。もともと臆病な性格で、対人関係が非常に苦手。小さい頃は親戚の叔父さんと話せない程、極度の人見知りであがり症。体も弱く、アトピー性皮膚炎、扁桃腺炎症、副鼻腔等、先天性欠如等、多数の病気に悩まされる。
18歳の頃に新潟から東京に上京。東京で新卒入社した会社では営業成績がドベで入社3カ月で静岡県富士市に左遷させられることに。しかしそこから一念発起。コミュニケーションスキルをあげるべく心理学、大脳生理学を学び始め、1,200店舗中営業成績でNo1となる。その後、ボイストレーニングスクールに転職。話し方の基礎を徹底的にマスターし、8店舗だったボイストレーニングスクールを40店舗に拡大。一気に全国区の業界大手に引き上げる。そして2013年、強いビジネスマンをつくりたいという想いからモチベーション&コミュニケーションスクールを設立。現在では全国で伝わる話し方、あがり症改善、人前でのスピーチをトレーニングするビジネススクールを運営。全国40都道府県で年間2,000回のセミナーを開催し、受講者数は30,000人を越える。

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