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【遊戯王】手札誘発を捨てろ!ファンデッキで(一定数)勝つための割り切り

はじめに

※遊戯王とは言ってもマスターデュエルの話です
 「遊戯王マスターデュエル」がサービスを開始した。このゲームは一見紙と同じ様に遊ぶ事ができるが、実は紙と一味違った環境になる要素を秘めている。
 それは一つはリミットレギュレーションの違いもあるが、もう一つ、マッチ戦では無いが故に、先行後攻の一発勝負だという点もあるだろう。多くの初心者向け記事ではデッキに汎用手札誘発を入れる事を勧めているが、この環境でのファンデッキにおいては、それは間違いになりうる。

 このゲームでは紙の大会優勝デッキのコピーは絶対に正解にならない。
 この記事ではマスターデュエル環境においてファンデッキがランクマで勝つ方法を考察していく。

手札誘発を捨てろ!

 マスターデュエルでは先行後攻を入れ替えながら戦う「マッチ戦」が導入されていない。これは極論、先行だけでも勝てれば勝率50%が保証される事を意味する。
 大会用デッキでは後攻の場合を見越した戦略を求めてくるが、マスターデュエルの環境では全く違った構築観になってくる。

 まず、勝率50%以上を求めないのであれば、手札誘発は全くデッキに入れる必要は無いのだ。その枠に入れるべきは罠カードである。

 そもそも何故現代遊戯王において手札誘発が必須とされ、罠カードが軽視されているのか。
 手札誘発の採用理由は後攻でも相手ターンを妨害し、勝つ可能性を作れる事である。そして勘違いしやすいが、手札から出せるという性質上、効果自体はむしろ弱めにデザインされている(手札から出せる事自体が強いとも言う)。

 罠カードが構築に入らないのは後攻では手遅れで役に立たず、セルフハンデスにしかならないためである。その遅さの代わりに、効果は強く設定されている。
 そのため、先行の事だけを考えた場合、罠は基本的に手札誘発より強い。手札誘発は先行でも腐らないというだけで、相手ターンの妨害力を考えれば先行罠の強さには到底及ばないのだ。

《エフェクト・ヴェーラー》 
チューナー・効果モンスター
星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0
(1):相手メインフェイズにこのカードを手札から墓地へ送り、
相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
その相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
《ブレイクスルー・スキル》 
通常罠
(1):相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
その相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
(2):自分ターンに墓地のこのカードを除外し、
相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
その相手の効果モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

▲先行なら、罠の方が圧倒的に強い。

 先行は元より勝利できる環境デッキはまだしも、ファンデッキが先行で勝つために罠の採用を考えるのは決して悪い選択肢ではない。「神の通告」や「強制脱出装置」で堅実にアドを稼ぐのもいいし、動き出しが遅いデッキなら「波紋のバリア -ウェーブ・フォース-」なども強力だ。
 記事タイトルに戻ると、ファンデッキは後攻を潔く諦めて、先行だけでもある程度勝っていきましょうねというわけだ。
 環境相手でも中低速デッキ相手なら後攻でも罠を使う余地があるし、ランクマにたまにいるマイナーテーマにも罠を刺せる機会がある。メインデッキに罠、この機会に試しに入れてみてはどうだろうか。

手札誘発を対策しよう

 それはそうとして相手の手札誘発のケアは忘れてはならない。現状強いとされているデッキは恐ろしい事に後攻でも勝利を狙ってくるので、手札誘発をぽいぽい投げてくる。

 一度動きを止められただけで致命傷になりかねないファンデッキは「墓穴の指名者」「抹殺の指名者」などによる対策は依然として必須と言えるだろう。これらは先行特化の構築を考える上ではできるだけ入れておきたいが、抹殺を使うには手札誘発を積まなければならないのが考えどころ。

メタカードを入れるという事

 弱いカードの介護に枠を取られて40枚埋まってしまう事、よくあると思います。それでも、40枚を超えてでも環境に対するメタカードを投入する意義はあると思う。

40枚デッキにおいて初動に必要な6枚を先行2ターン目までに引ける確率は約64.96%。
43枚デッキにおいて初動に必要な6枚を先行2ターン目までに引ける確率は約61.86%。

つまり40枚デッキにメタカードを3枚つっこむと3.1%多く負けることになる。
かわりに43枚デッキでメタカード3枚を先行2ターン目までに引ける確率は約37.03%。

 3.1%多く負けるかわりに37%の確率でゲームになると考えると、悪い取引では無さそうに思えないだろうか。

 例えば今猛威を奮っている【エルドリッチ】も相手が後攻なら相手の罠も間に合わない。エルドリッチを呼んでくるカードに「神の警告」をかましたり、エルドリッチ本体を「奈落の落とし穴」「マクロコスモス」「墓穴の指名者」「バージェストマ・ディノミスクス」で除外してしまおう。
 いっそレア度Rのサイクロンを買い込んで3枚積んでおいても良いかもしれない。色々な方法で憎きあいつに吠え面をかかせよう。

終わりに

 先行と後攻の勝率はトレードオフの関係にある。
 犠牲にできるほどの先行勝率を持たないファンデッキは、もう一度手札誘発の採用理由を考え直すべきかもしれない。みんなが強いと言っているから、誰もが入れているカードだから、必須枠だからとデッキに入るカード。
 それが自分の想定する環境に対してどのように効果を発揮しているのかをきちんと考え、勝利のためにはあえて抜いてみる勇気が必要となってくるのだ。

ここまで読んでくれてありがとうございます。ご一緒にこんな記事はいかがでしょうか。


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