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「お金に困ってないけど風俗で働いてる」



①風俗について書くということ


 夜の街の話を継続して発信していると、どうしても避けられないのが性風俗業界で働く人のことや、そういうお店の存在だ。

 あたいはそれらをわりと避けずに、内容も伏せずに、あけすけに書いちゃうことが多い。だって書くことで誰かの偏見や先入観が解けることもあるし、問題がキチンと問題視されて取り沙汰されたりもするし、そのことで誰かの決断が変わるかもしれないから。

(とかなんとか言ってるけど本当は書きたいだけだから書いてる。たいそうな理由は後付けや)

 ただ一つだけ、書く動機としてあげるなら、あたい自身がゲイ風俗に入店した18歳の時に「はぐらかしていない情報や実態」をもっと知りたいと思っていたことがあるかもしれない。

 これはたられば論なんだけど、前情報が違っていれば、18歳のあたいの選択が変わっていた可能性は大いにある。

 ゲイ風俗で働いていたことを後悔はしていない。けれど、胸を張って最善だったと言えるわけでもない。正直いまだに自分でもわからない。大人になってもずっと考えてる。

 なので、過去と現在の自分のためにも、風俗について表立って発信して書いているような節はある。めちゃくちゃ自己中な作家で、発信のテイは取ってるけれどその実、内向的な文章だったりするのだ。でもある程度の外付けの自信と承認、それと外からの意見も欲しいので人目につく形で書いてるだけだと思う。あたいという人間は。

 ただ、べつにそれを書くことで大衆から理解を得て、日の目を見たいわけじゃない。多くの人間にとって忌避されて秘められるような存在であってもいい。

 けど、業者でも経営者でもない“サバイバーや当事者“がちゃんと生の声を残してある方が、多分これからも残り続ける社会の裏側について、よく知らないままホイホイ足を踏み入れるガキンチョが少なくなるだろうとは思う。

 だから書いてる。それがあたいの動機の一つですわ。

②風俗を話す 〜現代の環境について

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5,850字

ここはあなたの宿であり、別荘であり、療養地。 あたいが毎月4本以上の文章を温泉のようにドバドバと湧かせて、かけながす。 内容はさまざまな思…

今ならあたいの投げキッス付きよ👄