腐女子のあんたと、ゲイのあたいの高校生活①
その街はあたいにとって、とっても煌びやかな街だった。
まず、駅前にコンビニがある。
マクドナルドにミスタードーナツ、それに大きめの本屋に100円均一ショップも。絶えず人が行き交う通りや商店街すら、すごく目新しかったわ。
今思い出せば、それはいわゆるただの郊外の街並み。
都市部に住む人からすれば、広義の意味で田舎に含まれるかもしれないわね。その当時ですらけっこう寂れてたし。
それでも全部、あたいが住む何もない隣町には無いものだった。
そこはS町っていう地方の街。中学生の頃からたまにこの街に訪れて本屋に寄ったりはしてたけど、その頃のあたいには異国の地のようなスケールに見えていたわ。
だけど今やこの街はあたいの庭だった。
そう、なぜなら、あたいはこの街にある高校に入学したからだ。
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⑤あたいがゲイ風俗のベテランとして働いてた時と、中学の初恋の迷走期と高校時代の友達の話です。このマガジンからでも読み進められる単発モノばか…
今ならあたいの投げキッス付きよ👄