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Vol.5 慎重で新しいことにチャレンジしない子の意欲を引き出すにはどうしたらいいですか?

質問:我が子は慎重でなかなか新しいことにチャレンジしようとしません。子どもの自己肯定感を高めて、意欲を引き出す方法を教えてください。

★中曽根陽子の回答:

新しいことにもどんどん意欲的にチャレンジしてくれたら嬉しい!
そういう気持ちは分かります。特に、ご自身が何事にもポシティブにチャレンジするタイプだとしたら、余計そう思い、新しいことにチャレンジしようとしないお子さんを見ていると、歯がゆい思いをなさるかもしれませんね。

でも、考えてみてください。慎重ということは悪いことでしょうか?  

人にはそれぞれタイプがあります。そこに橋があることにも気づかずジャンプしてしまうようなチャレンジャーもいれば、石橋が壊れないか確認をしてからでないと渡らない人もいます。お子さんは、後者のタイプなのかもしれませんね。慎重さは物事を確実にこなしていく上で、長所でもあります。そういうタイプなんだということをまず受けいれてほしいです。そのままの自分を受け入れてもらえた、認めてもらえた、と感じられることで自己肯定感は育っていきます。

また、親がやってほしいことが、子どもがやりたいことではないということも考えられます。先日あるお母さんが、習い事に真剣に取り組まないことを嘆げいていたのでよく聞いてみたら、ダンスがかっこよく踊れる男の子になってほしいという理由で始めた習い事だったと言うことがわかり、最終的には、「私の願望を押し付けていたのかもしれない」とおっしゃっていました。本当にお子さんがやりたいことなのかどうか、もう一度よく考えてみましょう。そして、本当にお子さんがやりたいことを応援してあげましょう。

そうはいっても、側からみてもできそうなことなのにやってみようとしないのであれば、ちょっと背中を押してあげる必要がありますね。やり方は2つあります。

まずはチャレンジするレベルを下げること。お子さんができそうなことから始めて、できた!わかった!という成功体験を積み重ねてから徐々にレベルをあげていくと、やってみようという気持ちが育っていくと思います。

もう一つは、声かけの仕方です。ダメ出しがよくないのは分かりますが、実は「すごいね!」「頭いいね」と結果にフォーカスして褒めると、次に失敗したら褒めてもらえないという恐れが生まれて、新しいことにチャレンジしなくなるという研究結果があります。また、能力は生まれつき決まっているのではなく、努力することで伸びると思っている人は、新しいことにも失敗を恐れずにチャレンジするということもわかっています。そして、やればできるというマインドをもっている人は、「よく頑張ったね」とプロセスを認めてもらった経験があるといいます。どちらも褒められているのに、結果を重視するか経過を重視するかで、受け止め方が違うのですね。ぜひ、お子さんのことをよく観察して、勇気づけてあげてください。

★スタッフまりこのコメント:

「いろいろなことにチャレンジして欲しい、面白そうなことがたくさんあるのにうちの息子はなぜ興味を示さないのだろう」子どもが小さい頃、私もそう思っていました。興味を持つような声かけをしていたつもりですが、今から思えば、息子が興味のない(けれど私が興味のある)ことを勧めていたのかもしれないという気がします。あれこれ勧めても何も響かず、徐々にあきらめた訳ですが、大きくなるにつれ興味を広げている感じが見受けられます(そして、私には全く興味のないものが多いです)。

親からの助言は種まきみたいなものと思って、今でもいろいろ言ってはみますが、決めるのは子ども自身ですし、もし当たったらラッキーみたいな気持ちでいます。

それと、子どもは学校や習い事で、常に何かにチャレンジしているように思いますので、それ以外に無理してチャレンジしなくてもいいのかなという気もしてきました。また、好きなアニメのキャラクターを全部覚えたり、ゲームの攻略法を考えたりするのも、子どもにとってはチャレンジなのかもしれません(「○○より先に覚えたい!」とかなったりしませんか?)。お子さんの好きなことにチャレンジしてみて下さいね。

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