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Vol.46 小5年の娘が、インナーカラーをしてみたいと言い出しました。どうしたらよいですか?

 質問: 小5年の娘が、インナーカラー(髪の内側だけカラーリング)をしてみたいと言い出しました。夏休み明けてから、お友達の何人かがやっているそうです。確かに、見た目にはほとんどわからないし、小学校で禁止されてはいないのですが、私の時代には考えられなかったことなのでどうしたら良いかわかりません。どうしたら良いのでしょう?

★中曽根陽子の回答
娘さんがインナーカラーをしたいと言い出して戸惑っていらっしゃるんですね。

小学5年生ということですから、思春期に入りかけ、おしゃれにも目覚めてくるお年頃ですね。お友達がしているのを見て、「いいなー」「私もやってみたいな」と思ったんでしょうね。

でも、お母さんとしては、ご自身の経験にはなかったことだし、
ここで子どもの言うままにさせたら、この後歯止めが効かなくなるんじゃないかとか、心配が募っていらっしゃるかもしれません。
(昔は小学生が髪の毛を染めるなんて、不良の道の始まり的な感覚がありましたものね。)

こういう問題って、家庭によって考え方も違うので、何が正しいと言うことがないので、いいとか悪いとかのアドバイスはしづらいのですが、ここは、未知の領域について、お子さんと話をするチャンスと捉えてはどうでしょう。

その時に私が大事かなと思うのは、まず前提を持たずに、お子さんの話を遮らずに聴くことです。
どうしてやりたいと思っているのか。それをしたらどんな良いことがあるのか。反対に、困ったことが起きることはないのか。
そんな質問をしながら、お子さんの話を聞いてみてはどうでしょう。

もしかしたら、インナーカラーをしたいという理由が、お友達関係にあるのかもしれません。本当のニーズが聞けたら、そのニーズを解決するにはどんな方法があるかを考えることができます。
その上で、親御さんとしての考えを伝える。
ダメならダメの理由を。条件をつけて許可するならその理由を、しっかりと伝えればいいのではないでしょうか。

これからさらに年齢が上がって中学生になってくると、自分の殻を破りたいという気持ちから、それまで親の言うことを聞いてきた真面目な子が、校則破りをしたり、突飛な行動に出たりすることもあるかもしれません。
その時に大切なのは、子どもとの信頼関係です。
「あなたのことを信頼しているよ」というメッセージが伝わっていれば、問題をそれ以上こじらせずに思春期をやり過ごしていくこともできます。

子供が知的面、情緒面、社会面全てにおいて、最も健やかに育つ「子育てスタイル」についての50年以上に渡る研究によると、甘すぎもせず、厳しすぎもしない、支援的な子育てスタイルで育つと、子どもが最も健やかに育つと言われています。また、日本の調査でも、困難を乗り越えやりたいことを実現した人の親は支援的なサポートをしていたという結果が出ています。
反対に統制的な親に育つと、一見行儀良く「いい子」に見えますが、社会的なスキルが欠けていたり、将来的にも、不安感やうつや自己評価の低さに悩むことが多いとされています。
子育てをしていると、厳しく叱らないといけない場面はあると思いますが、ただ闇雲に厳しくするのは、子どもの自立を妨げる結果にもなりかねません。

子育てをしていると、子どもの想定外の行動に悩むことがあると思いますが、子育ての自分軸を作るチャンスと捉えて、向き合ってみませんか。

★スタッフのぶえのコメント
 うちの息子は小1なので、まだそこまでは言いませんが、よく「みんなが〇〇持っているからぼくもほしい」とか「みんなも〇〇しているからぼくもしたい」ということを言います。
その時は、みんなではなく自分はどう思うのか?どうしたいのか?ということを聞くようにしています。
 最近、授業参観等で学校に行くと、インナーカラーやピアスをしているお子さんを見かけることがあり、昔とはだいぶ変わったなと感じています。
この先うちの息子も、私の想定外の行動をとることもあるかもしれません。その時は、自分の価値観を押し付けるのではなく、中曽根の言うように、未知の領域について子どもと考えるチャンスと捉えて話をしていけたらと思います。

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