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同志社中学校様との講演会を今年行ないました

 こんにちは。
今回の記事を担当させていただきます、京都三条寺町店の矢代と申します。
日に日に秋から冬の季節になってまいりましたね。11月は外出もしやすくなったこともあり、久しぶりに京都旅行される方や、紅葉シーズンを楽しみにいらっしゃる方もいて、少しずつ商店街にも賑わいが出てきました。

 12月に入り、1年を振り返る季節になってきましたが、みなさまはどんなことが印象に残っているでしょうか。私自身は、今年の夏に行なった同志社中学校さまとの遠隔での講演会がとても印象的でした。今回、その中身を少しご紹介させていただけたらと思います。

 実は、京都という街は学生さんがとても多いというのが特徴の一つです。
有難いことに京都三条寺町店では今までも中学校から大学までの多岐にわたる学校側からの講演会の御依頼を多くいただいています。講演会に参加される学生さんにとってもキャリアを考えていただくきっかけになったり、途上国に興味を持っていただける機会にもなっているというお言葉を聞くと、微力ながら新しい価値を届けられているのかなと嬉しく思います。
今回は、コロナ禍でも行なうことができた同志社中学校様との講演会の様子をぜひお伝えできればと思います。

まず、はじめましての方も多いと思いますので、少しだけ私の自己紹介をさせていただきます。

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私は、現在京都の大学に通っている大学生です。
マザーハウスには、学生スタッフも多く働いており、採用説明会があったり、ホームページでもアルバイトの紹介をしています。私の場合は、偶然知人がマザーハウスのアルバイト採用説明会を紹介してくれました。
アルバイト説明会で見た、スタッフやお客様、途上国で働く職人さんの笑顔がとても印象的でした。

私は「たくさんの笑顔の源になりたい」という自分の中の目標があるのですが、沢山の笑顔の溢れる会社で働きたい!と思ったことをきっかけに、2019年にマザーハウスに入社し、約2年間働いています。
マザーハウスで働くようになってから、徐々に途上国に関心を持つようになった私はプライベートでも、バッグの生産地であるバングラデシュへスタディーツアーとして訪れました。
ストーリーテラーとしてお店に立っていて、気に入った商品を見つけ笑顔で退店してくださるお客様や、またそんな商品を作ってくれている職人さん、お客様と職人さんをお店を通して繋がれていることにとてもやりがいを感じています。
これからも、途上国の可能性を1人でも多くのお客様に知ってもらい、お客様にとって最高のお買い物になるように、お客様の笑顔を生み出せるようなストーリーテラーになりたいと思っています。


同志社中学校様の講演会

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さて、同志社中学校様との出会いは、当時京都三条寺町店の店長だった佐々木と、中学校で働かれている織田先生という方と繋がった2018年に遡ります。
織田先生は中学校で「かるちゃんぶる部」という、異文化をテーマに人との交流を通じた様々な文化について学ぶ部活を形成された、とてもバイタリティ溢れる方です。(記事の最後に、織田先生からのコメントもいただいています)
2018年、そんなかるちゃんぶる部の学生さんをお店にお呼びして、マザーハウスの商品にも直接触れて頂きながらマザーハウスの成り立ちと今について話をさせていただいていました。

当時も、マザーハウスについての成り立ちや商品を見てくれた生徒さんから、「刺激をもらえた」「自分がどんな仕事についたらよいのかについて、考えるきっかけになった」というようなお言葉をいただいていました。

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そんな1回目の講演会に続く、第2回目が今年の7月に行なわれました。
織田先生からお声をいただき、『持続可能な社会をつくるには~SDGs12の視点から』というコロナ禍の時代にも沿ったテーマで話をさせていただくこととなりました。特にSDGsの「世界を変えるための17の目標」のうち、12番目にあたる「つくる責任、つかう責任」を中心に、今マザーハウスがしているものづくりを伝えさせていただくことになりました。

ただ、前回の講演会と一番違うのは、コロナ禍でもあり、どうしても直接お店に集まることができないということ・・・。店長の粥川、同じく学生アルバイトの米山と私の3人を中心に今回の講演会準備を行なったのですが、事前の準備の中で何度も話し合い、商品に触れ合えない中でオンラインでも何か伝わる方法や、「学生さんに何を伝えたいのか。より深く自分ごととして捉えてもらうにはどうすれば良いのか」など沢山話し合いをしました。

その結果、前半は会社概要をお伝えし、後半では新商品とその背景をお店の現地から配信することにしました。
また、前半と後半の部分でそれぞれ1度、グループに分かれて中学生のみなさまにも感想や意見を話せる場をつくり、少しでもインタラクティブにできるやり方で行なう形にしました。

当日の様子

「かるちゃんぶる部」所属の方を含む中学校の生徒さん約30名を対象に、オンラインで講演がスタート。
代表山口がマザーハウスを立ち上げるまでの話や会社概要のあと、
リサイクルされたレザーで作っている「RINNEシリーズ」、またマザーハウスの原点の素材であるジュートを使った「Sarari Jute Backpack」の紹介の2つに絞り、工場の職人さんの様子なども交えて、お届けしました。

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RINNE…役目を終えた(お客様が使われなくなった)バッグを回収し、職人がリメイクして生まれ変わったシリーズ。コロナ禍の時代に合わせて、2020年誕生。

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Sarari Jute Backpack…バングラデシュで「黄金の糸」と呼ばれ、マザーハウス始まりの素材であるジュートを使ったバックパック。今年15周年を機に、より洗練されたジュートに生まれ変わった商品。

オンラインという状況もあり、生徒さんたちがどのような気持ちで講演を聞いてくれているのか不安に思っていたのですが、生徒さんからは、「マザーハウスのような会社を知れて良かった」「リンネというリメイクされた持続性のある商品を作っていることを知る事ができてよかった」「作る側の背景をしれて面白かった」など沢山の感想を頂けて本当に嬉しく思いました。

同志社

(オンライン上で、RINNEの商品を紹介している様子)

講演会を経て

自分自身、マザーハウスに入社してからはもちろん、今までもイベントなどを0から作り上げるという経験があまりありませんでした。今回の講演会という機会を頂いて、学生という立場からだからこそ中学生の方々に身近な存在として、想いを伝えられる役目ができたことはとても良かったと感じています。
私自身がマザーハウスと出会って途上国に関心を持ち、学生生活が変化したように、今回の講演をきっかけに少しでも多くの生徒さんが学生生活を変えるきっかけになってくれたら嬉しいです。

最後に、お世話になった織田先生からのコメントと生徒さんからのご感想をいただいていますのでぜひご覧ください。

織田先生

織田先生より:マザーハウスにゲストの依頼をしたのは、「持続可能な社会をつくるには、、、」と題したシリーズの最終回でした。「同中学びのプロジェクト」 という講座のひとつとして生徒を募集し、30名余りが集まりました。SDGs12「つくる責任つかう責任」を意識して活動を続ける企業やNGOで働く人をゲストに迎え、つくる側の人の話から、私たちにできることを考えられたらいいなという思いからの企画でした。
これまでにも、クラブ活動でマザーハウス京都三条寺町店を訪れ、学園祭のクラブ展で紹介したこともありました。その時にも関わって下さった方から、生徒たちが自分の気に入ったものを手に取った時の表情が印象的だったので、本物に触れながらお話を聞くことを提案いただいていました。ただコロナの影響で学校では活動制限があり、今回はオンラインでのプロジェクトとなりました。
2回のzoom打ち合わせを経て、マザーハウスの6人のスタッフがゲストとして参加して下さるという贅沢なオンラインプログラムが実現しました。「学校以外の多様な人と出会って視野を広げて欲しい」というねらいにもぴったりの講座になりました。マザーハウスの仕事に加えて、それぞれのスタッフが、なぜマザーハウスで働くことに至ったのかスト―リーを聞き、ブレイクアウトルームでは、直接生徒の声を聞いてもらう機会を得ました。素敵な商品の紹介も、店舗からの実況中継で見せて下さったのです。

さらに、かつてのオンラインイベントの映像の中から、バングラディシュの工場を訪ねた部分を見せていただきました。ベンガル語で生産者と自由に会話する山口さんの姿や、バックの角の縫い合わせ部分をミシンで縫う職人さんの姿にも感心していました。生産地や生産者の様子が見えるということは、商品のトレサビリティを知る上でとても大切だと思います。
今回の講座を通して、タイトルにした「持続可能な社会をつくるには、、、」の後に続く言葉を、それぞれが見つけられた気がします。本番に加えて、たくさんの準備の時間を使って、生徒たちの学びと気づきを引き出して下さったことに心から感謝しています。


生徒さんからのご感想:いくつか、紹介させていただきます。
「MOTHERHOUSEは全く知らないまま参加したのですがすごく納得できるような取り組みをされているブランドなんだなと少し感動しました。特にRINNEシリーズは今の時代全く新しいまま捨てられてしまっている衣類や、鞄などがある中でこうしてリサイクルしてずっとどこがで使い続けられていくというのはとてもいいなと思ったし、世の中にもっと広まっていけばいいのになと思いました。私は京都に住んでいるのでまたお店にも母と一緒に行ってみたいなと思います」

「ジュートの織物の職人のモジブルさんがジュートで椅子などを作っていたということを聞いて現地の工場の人も当然ながら自分たちの産業をよりよくしようとしているんだなと思いました。そしてそのような人たちと協力するということも大事だと思います。生産から販売まで全てのプロセスに責任を持つということはこのシリーズに参加されていた活動に共通していることで、これからの産業で重要になってくるのではないかと思いました。作り手と消費者をつなげるということは販売する人の大切な仕事なんだということに気づきました。」

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今後も、講演会を通じて学生さんが何か新しい価値を知っていただけるきっかけになれたら嬉しく思います。来年も、より多くの学生さんたちと繋がりがもてることをとても楽しみにしています。


読んでいただいてありがとうございました!マザーハウスをもっといろいろな角度から楽しんでいただける毎日の出来事を、生産地やお店からお届けしていきます!