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「薬のむのやめた」と言った夫

ある日、突然夫が言いました。

「オレ、薬飲むのやめたから。もう1ヶ月くらい経つかなー」 と。

私は月一の集いに通いながら牧師先生やそのほか統合失調症の方と実際に関わってきた方々から、この病気には薬が必要、
薬を飲まないとあとで大変なことになると聞いていました。

夫のこの言葉に私はすぐに不安でいっぱいになりました。

集いで毎回顔を合わせ、以前メールをくれた信徒さんに思い切ってメールをしました。
夫が薬を一ヶ月前からやめていてすごく不安だという胸の内を伝えたのです。

すると、
「私ではわからないので精神科医の知り合いの先生に聞いてみますね!」とのお返事に私は驚きました。
そして、その先生の返答メールを転送してくれたのです。
その答えは、本当に統合失調症ならば、薬は絶対に必要ですとの内容でした。
そして、そのときに勧められた伊藤順一郎先生の本を読んでみました。
統合失調症についてわかりやすくかかれています。

統合失調症の人の気持ちがわかる本 (こころライブラリーイラスト版)

講談社 2009-12-01


夫も読みました。オレのことが書いてあると言っていました。
人から理解してもらえないことが本当に辛いんだと言います。
たとえば、
夫は幻聴の症状があり、聞こえたと言われても私には聞こえてないわけです。
統合失調症の人にとって、幻聴は幻聴ではなく現実なんだと思います。
実際に聞こえてくる声を、自分ではどうすることもできません。
聞こえてきてしまうんです。

当時は、私と息子が実家にお泊りしているとき、
いないはずの私と息子の声がいない部屋から聞こえてきたりしていたようです。
そして、私みたいな素人の話でなく、精神科医の先生が薬は必要不可欠だと言っていると夫に話してみました。
他人のアドバイスには耳を貸さない夫が、その転送してくれたメールの内容に耳を傾けてくれ、すぐに服用を再開してくれたのです。
私は本当に安堵しました。
夫はそんなに心配なら私のために飲むよと言ってくれました。
でも、本音は薬なんて飲みたくない でした。
これは今も変わっていませんが、薬の必要性が時間をかけてわかっていったようです。

すぐに精神科医の先生に連絡をとってくれた信徒さんに私は感謝しました。
この方とはこのあと、さらに深いお付き合いになっていきます。
それはまた別の記事でお話し致します^^

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