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地獄の沙汰も金とか、やり方次第(お局看護師の独り言)
医療関係者と、そうでない方って、いろんな認識に違いがあると思います。病院にいると、いろんなできごとに慣れちゃうんですよね。
それを思い知ったのがこんなエピソードです。
ある年の一月一日の出来事です。
はっぴーにゅーいやー!!という元旦を迎えた病棟で、お正月でも関係なく医師や看護師が忙しなく働いていました。
いや、関係ないことはないですね。お正月手当が出ますのでほくほく顔です。その分、他の病院が休みだったりする関係で緊急入院が増えたり、お正月でみんなお酒飲みすぎたり暴飲暴食したりとかで、季節柄的な対応は増えますけど。
その時に緊急入院してきた、あるおばあちゃん。
認知症の進行により、問いかけには目を向けたり発声しますが、意味のある言葉を発したりはなく、疎通はとれません。
寝たきりの状態ですが、周囲のすべてが敵!という感じです。(ガンダムUCに出てくるマリーダさんみたいです「ガンダムは敵ーー!」って見境なく襲い掛かってきます)
話しかけても説明しても理解は困難で、どこか触ろうもんなら足や手をあげて暴れます。熱や血圧を測定し、着替えるだけでもひと騒動です。
その入院を受け持った看護師が点滴を入れようとします。
どこにそんな力があるんだという暴れるおばあちゃんの細腕を動かないよう、両手でしっかり持って針先の狙いを定め、頭を下げたその瞬間。
すごい力で起き上がって上半身を持ち上げたおばあちゃんに、がぶっ!っと頭をかまれました。
「あいた!ってなりました。ケアに対する抵抗感が強いみたいです。気を付けてください」
これを申し送りで至極真面目な顔して言われて、その時点でみんなこらえていたんですが(咬傷は感染症の危険もあり、危険です。動物だけではなく、人に噛まれた時も一応ちゃんと受診しましょう。なので笑いごとではないんですが)
その時に申し送りを聞いていたあるスタッフが
「元旦っすね。獅子舞っすね。……めでたいっすね」
って言ったもんだから、その時の全てのスタッフが下を向いて動けなくなり、申し送りが10分程度中断したことがあります。
患者さんに蹴られたり、殴られたり、腕に噛みつかれたりってのはまあよくあるんですが、頭噛まれるって……って伝説のネタになりました。
看護師仲間に話すと、まああるよねーって反応になるんですが、そこでこの話を他の医療関係者でない人に話すとですね。
「え……??」って言われます。ドン引きされます。
頭って、普通に生きてて齧られることなんてないよ……って引かれます。
読んでくれているそこのあなたもドン引きしているのではないでしょうか。
医療関係者とそうでない人の間にはこんなにも大きな、断崖絶壁のような認識の差があるのかって実感しますね。
そこで、今回の記事の内容ですが、一般的に皆さんが病院に来院される場合は何かしらの症状があったり、検診で引っかかって来院されることになるとは思いますが、入院が必要となる大きな病気やケガはある日突然と思ってもらっていいと思います。
そんな時に慌てないで済む、これであなたも病院上手!というマニュアル、のつもりです。
敵を知らずに策は弄せず。
上手に使いこなすには病院というものがどういうものなのか根本的に理解してもらうことが大切だと思います。
こんな冒頭のようなエピソードが起こるのが病棟という空間なのですっていうことから知ってもらいました。
一読してもらえたら、あなたや大切な家族がいざ入院した!という時に役に立つこと受けあいです。
平時には役に立たんですね。いざという時です。
(´-`).。oO(いざという時も役に立つかな、どうかな。まあ、今までの実体験に即したこと書いてますし、100円分くらいの価値はある内容に仕上げたつもりです!胸張っていっときます!
けど、※データとか数値的なやつは詳しいのを知りたかったら厚生労働省などが出しているデータを確認してくださいね。あと、できるだけ読みやすいように堅苦しい話とかはどっかに置いてきましたし、出てくる患者さんについてはプライバシーに配慮して詳細を特定できないように記載してます。そして、ここに書くことは基本的には私の持論であり、感想であり、空論だ!と言い切ってしまうことにします)
身近な人や自分が入院するような出来事ってまあまあ大きな出来事になると思います。
私自身も緊急入院というのを今まで3回してるんですが、一度、仕事中に血まみれになりまして。周りのスタッフに患者さんよりお前が重症やないか!って言われ、有無を言わせず同僚にストレッチャー乗せられて他病棟に担ぎ込まれ、そのまま一か月近く入院するっていう。
いろんな意味で大惨事でした。
こんな感じで入院って急なことも多いので、気持ち的にも備えることはいいことですよ!
突然ですが、お金持ちっていいですよね。
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