見出し画像

『ミレニアムハッピー・チェーンソーエッヂ 』-次の曲との”間”が異様に気になる-[感想/レビュー]

UNISON SQUARE GARDEN の 9th アルバム『Ninth Peel』がリリースされて1年が経ちました。
(おめでとうアライグマ)

そろそろ、アルバムの感想を書いてもいい頃合いでしたので、今回は変なところが気になったアルバム曲『ミレニアムハッピー・チェーンソーエッヂ 』について、書いていこうと思います。


曲間が異様に気になった

Ninth Peelを初めて聴いた時に、色々な感想が生まれたが、最初に感じた違和感のようなものは、当楽曲『ミレニアムハッピー・チェーンソーエッヂ』と次曲『カオスが極まる』との曲の”"だった。


3rdアルバム poplus poplusのリリースインタビューの中で、「アルバム構成はもちろん、曲間にもこだわっている」と答えていたのをどこかで見て、

「あー、そんなところにもこだわってるから、アルバム全体を流れるように聴けるんだな〜」と感じた記憶があった。

そんな、彼らが作った最新アルバムでは、次曲「カオスが極まる」との曲間に存在する、「数秒にも満たない"余白"」を異様に長く感じた

めちゃくちゃカッコよく完璧と言ってもいい終わり方である、ボーカルの「制御不能だ〜」とギターの歪みのような音の後にある約1秒ほどの余白

この余白が設けられた理由が、次曲に「もう君に会えない」や「City peel」といったローテンションな楽曲が来るのであれば、納得できるのだが、

なんせ、次曲は「カオスが極まる」である


もう一度言おう
次の曲は「カオスが極まる」である!!

テンションそのままに、繋いでも良さそうな相性の楽曲にも関わらず、何故かそこには絶妙に気になる"間"が設けられている

何を言いたいのかと言うと、「なぜ"曲間の気持ちよさ"をこの楽曲では実現しなかったのか?」という事だ。

"曲間が気持ちいい"とされている代表的なものは、

前作8thアルバム Patrick Vegeeの「Hatch I need」からの「マーメイドスキャンダラス」
(patrickはその他の繋ぎも全て優秀であるが)


6thアルバム Dr.Izzyの「アトラクションがはじまる(they call it “No.6”)」からの「シュガーソングとビターステップ」


7thアルバム MODE MOOD MODEの「フィクションフリークライシス」からの「Invisible Sensation」
(OwnからDizzyももちろん好きだ)


などが存在する。
そういった"流れるような曲間の気持ちよさ"を求めてしまった私は、

「ミレニアムハッピー・チェーンソーエッヂ」の終わり方から考えると、「勢いそのままカオスに行くべきだろ!」という考えが脳内から離れなかった

あまりに気になりすぎて、どのタイミングでを押せば、自分が求めている曲間で「カオスが極まる」を再生できるか何度も試していた時期すらあった。

そんな、ことをやっていた私だからこそ、
「ミレニアムハッピー・チェーンソーエッヂ の次の曲が異様に気になる」病のようなものになっていたのだと思う。

ゆえに、


ライブでの次の曲が気になる

僕が本楽曲とライブで出会っているのは執筆当時、ツアー『Ninth Peel』とツアー『Ninth Peel next』の2つになる。

nextについては現在のところ円盤がリリースされていないので、記憶ベースになってしまい恐縮だが、

曲間は埋めに埋められていたと思う。

『Ninth Peel』では、次曲に「Nihil Pip Viper」を


『Ninth Peel next』では、「世界はファンシー」を当ててきている。


拍手?歓声?そんなものを挿し込む"間"はない

ゴリゴリに求めていたレベルで、次曲に繋いでいた

求めていた曲間で音楽を浴びた時に、「これこれこれこれ!」となったのは言うまでもない。
(しかも、Nihil Pip Viperに世界はファンシーだ。最高だ。)

大変に満足した、繋ぎだったことを覚えている。

はやく、nextのライブ映像または音源を出して欲しいものだ。

何よりも、アンコールの熱量をもう一度味わいたいのです。
(Ninth Peel nextのアンコール大好き感想はこちら)


剥いたら答えが見えたのか?

最後に、

本楽曲『ミレニアムハッピー・チェーンソーエッヂ』はいい曲だ。

特にそれを感じられるライブでは、遺憾なくその魅力を出し切ったあとに、最高のパスで次の曲をステージに送り出している

ツアーライブでもそうだが、フェスにも数多く参加していることからポテンシャルの高さを感じさせる。

ちなみに、フェスでは
「オリオンをなぞる/シュガーソングとビターステップ/いけないfool logic/city peel/kaleido proud fiesta」
が次曲に演奏されている。間があったかなかったは残念ながら確認できていないがきっとバチコン決めてくれているだろう。City peel !?

そんな楽曲も、アルバム収録曲としては、終わりに余白が設けられ、「カオスが極まる」とは1拍おいた楽曲として存在している。


今回の主題である"曲間"についても、1年かけて本楽曲を聞いてみたものの、

答えには辿り着いてない。
強いて言うのであれば、

田淵がアルバム発表当初から言っている
「今回は全体のバランスがどうとか繋がりがどうとか、そういった構築のロマンを考えないで作ろうと思った」という
意思を、
より強く明確に示すために設けられた"間"なのかもしれない

と考えた。


改めて楽曲を深堀り、感じたことは、

ユニゾンの楽曲は本当に楽しい。

掘っても掘っても終わることはない

むしろ、掘れば掘るほど新しい発見がある。

だからこそ、”中途半端な答えなんて見つかってしまう方が困る”んだよな〜と感じつつ。


今回はこの辺で、

では、



おまけ-”・”が気になる-

本楽曲名は、ミレニアムハッピー・チェーンソーエッヂである。

ミレニアムハッピーチェーンソー”・”エッヂではないし。
ミレニアム”・”ハッピーチェーンソーエッヂでもない。
ミレニアムハッピーチェーンソーエッヂでも、もちろんない。

ミレニアムハッピー”・”チェーンソーエッヂである。

田淵が「今回"・"が多いけど、入れないとバランス的に変な感じがしているから入れた」とNinth Peel発売生放送で言っていたので、深い意味はないのだと思うが、

ミレニアムハッピー  ・  チェーンソーエッヂ

って、発音している人はあまりいないんだろうな〜と薄っすら思ったりした。


この記事が参加している募集

今日の振り返り

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?