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『クローバー』-アルキメデスは何に恋をしたのか?-[感想/レビュー/考察]

私の感想を書くにあたっての"姿勢"については、こちらの記事を御覧ください
音楽の感想文を書くという変な趣味について

どうも、mosukyです

私が大好きなアーティストである『UNISON SQUARE GARDEN』が、今年(2024)の7月24日をもって20周年を迎えます。

彼らの20周年を自分なりにどうやってお祝いしようか考えた時に、アルバムの最終楽曲の感想文を毎日記事にして投稿しよう!となり今回も連日記事を書くことにいたしました。

このコンセプトに決めた理由の1つに、アニバーサリーなライブにおいて、アルバム最終楽曲が比較的多く採用されている傾向があったためです。

fun time 724
・クローバー(1st)
・23:25(2nd)
・シュプレヒコール~世界が終わる前に~(3rd)
・シャンデリア・ワルツ(4th)

プログラム15th
・シャンデリア・ワルツ(4th)
・黄昏インザスパイ(5th)
・君の瞳に恋してない(7th)
・プログラムcontinued (15th style) (B.S)
・さわれない歌(D.A)

シュガーソングとビターステップはThank you, ROCK BANDSの最終楽曲という側面もありますが一旦シングル曲として扱います


こういった傾向から、今回の20周年アニバーサリーライブが行われる7/24までに、自分の理解を深めるためにも、最終楽曲を中心に感想記事を書こうと思った次第です。

では、前置きはこれくらいにして、彼らのメジャー後初のアルバム曲より、『クローバー』について書いていこうと思います。



あまりにも詩的な歌詞で

クローバーの歌詞を見て思うことは、あまりに詩的な歌詞であるということでしょうか。歌詞の1つ1つがきれいな情景を映し出すような、言葉の数々でできています。
バラード曲であることも相まって物語の朗読のような様相を持つ本楽曲

全体の歌詞を読んで感じるストーリーは、また会うことを約束した大人になる前の男女の物語といったところでしょうか。

大人の境界嫌って 星空と手をつないだ


そんな彼ら、彼女らの幼い頃の姿を回想するように始まる本楽曲

12時時計塔の下新しいワンピースで
軽やかに、それは軽やかに走り出す
風船手にした子供 秘密の暗号に気づかず
離した、それを離した 空に吸い込まれた

少女が新しいワンピースを着てその嬉しさからか時計塔があるような田舎の田園風景を走っている。そんな様子を見ていた風船を持った少年が、彼女に見惚れていたのか、持っていたその風船を手放すような描写に感じる1番の歌詞。

また、2番の歌詞では、その気になる彼女が落としたと思われるハンカチを拾い、物語が始まる様子も描かれているように感じます。

キラキラ八の字畑 誰かが落としたハンカチーフ
魔法が、それには魔法がかかってる

その後、彼らはともに成長し、2人で色々な場所に出向いたように読み取れる一節が「そっと抜け出したパーティーも 大好きだったあの映画も」といった歌詞から感じ取れます。
関係を造っていく過程で出向いた場所なのでしょう。この歌詞の「そっと抜け出したパーティー」といった一節が、すごく青春を感じて個人的に好きな歌詞です。

しかし、次の歌詞では一転して、その彼女がいなくなってしまうような描写になります。

君がここに居ないことであなたがここに居ないことで
回ってしまう地球なら別にいらないんだけどな

彼女がいなくなってしまう前に残した言葉

「また、会おう」って言ったフローリア
「ありがとう」って言ったフローリア
「好きだよ」って言ったフローリア

彼女の名前がフローリアであることが明かされると同時に、すごく切ない物語の結末を表現しています。そして、名前繋がりで考えなくてはいけないのが、もう一つの人名「アルキメデス」になります。

アルキメデスが恋に落ちた11月の約束の日


アルキメデスは何に恋したのか?

このアルキメデスは、2通り解釈の余地があると考えており、「彼=アルキメデス」の場合と「有名な古代ギリシャの偉人 アルキメデス」の2通り

今回は、この2通りどちらについても、考えてみようと思います。

まず、彼の名前がアルキメデスである場合、この歌詞の意味合いは「彼(アルキメデス)が彼女(フローリア)に恋に落ちて、約束を交わした11月のある日」といった意味合いになるかと思います。

歌詞の区切り位置によっては、「恋に落ちた"その日"を11月の約束の日」と捉えることもできますが、重要なのは、「彼(アルキメデス)と彼女(フローリア)の間で交わされた約束が11月を特別なものにしている」という意味になることです。


一方で、歌詞のアルキメデスが古代ギリシャの偉人を指す場合、上で示した意味とは異なり、「11月は偉人アルキメデスが何かに恋した特別な月」という表現で使われていることになります。
では、アルキメデスは何に恋をしたのでしょうか?

彼は、物理や数学を得意として偉大な功績を残した偉人という認識は私もありましたが、ユニゾンの歌詞を考察するのであれば「天文学」にも彼が精通していることを考慮することで何かわかるかもと考えました。

そこで、11月の夜空に存在する星について調べてみると、そこには「アンドロメダ」の名が出てきます。

この楽曲は、インディーズ時代から存在していることで有名で、本楽曲「クローバー」もインディーズから存在する楽曲になります。
過去セトリを確認したところ、クローバーとアンドロメダが一緒に演奏されたことが一度だけあり、それがQue 20th記念 2days series 「OPERATION HATACHI」になります。もしかしたら、10年前のこのライブで、2曲の関係性をしれっと出していたのかもしれません(妄想ですが)。

「古代ギリシャの偉人「アルキメデス」が恋に落ちた星座(または星雲)「アンドロメダ」が現れる11月に、彼と彼女(フローリア)が約束を交わした」というのも、また一つロマンチックにする解釈かもしれません。そして、アンドロメダの歌詞には、以下のような一節があります。

その物語は終わらないだろう って言ってる夜空の星

アンドロメダが指している”その物語”が本楽曲『クローバー』の2人の関係性を指しているのだとすれば?
もしかしたら、彼らの関係性はどこかで続いているのかもしれません。


総括

さて、今回は「クローバー」について感想と簡単な考察を書いてみました。
改めて、歌詞を読んでみると切なくも、しっかりと恋愛的要素が見えるストーリーな気がします。

一方で、考察をしたアルキメデスの部分は自分的には半分半分くらいで、「正直、普通にアルキメデスは彼の名前だろ」って気持ちと、「アルキメデスが偉人だとしたら、11月の星座につなげてアンドロメダまで考察できるの面白いな〜」といった思いでした。

別にどっちが正解とか思ってるわけではないので、ぜひ話の種くらいに読んでくださればと思います。

9年前のfun time 724で演奏されていることから、今回はあるとしたら7/25のオーケストラスタイルで来るんじゃないかな〜と思いつつ、
そうなると、7/25の大本命であるアンドロメダも聴けて面白いな〜って考えておりました。

では、今日はこの辺で。









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