マガジンのカバー画像

Kヒロとハラオカコロナ禍を論考

56
2020年1月からコロナ禍を記録し続けているコロナ禍カレンダーとともに、調査や取材を通してコロナ禍ゆえの問題を考察します。
運営しているクリエイター

#ワクチン忌避

孫にワクチンを接種させるなと姑の圧力が

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ 接種数1.95億回時代のワクチン忌避新型コロナ肺炎ワクチンの接種をめぐって本年の10月以降大きな変化があった。 反ワクチンなどカルト的な集団からの離脱方法を伝える記事を書いたことがきっかけになって、筆者のもとに数多くの相談が寄せられた。10月以降、家族内のトラブルに悩む人から届くメールが増え、そのなかでも姑(義理の母)による干渉が群を抜いて多かった。 こうした変化は接種対象年齢がさがったからだろうし、姑の干渉が家族内トラブルとして古典的であ

デフレ世代30代の反ワクチンとアフターコロナ

就職氷河期と余波を受けた世代が反ワクチンの中心層を成しています。奪われるだけで得るものがなかったデフレ時代の世代が国の方針に従わなかったのは当然だったのかもしれません。 著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ 折り返し地点を通過して証言から── (デモや講演会の参加者について) 「30代。40代でも若めの人。ノリがいい年代で子供のワクチンに神経質になっているのかもしれないですね。年齢高めの女性も多いです」 「リーダー格だと平塚正幸は39歳、池田としえは60歳くらいだったはずです」

30代に何が? 反ワクチンの世代

世代は社会や文化的背景で特徴づけられます。30代から40代にかけての層がコロナ禍の反ワクチン運動で目立ったとする証言やデータがあります。 著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ (2021.10.20 誤記訂正 / ある候補の得票率にみる反ワクチンの項、一箇所) 運動の中から見た年齢層それは反ワクチン活動から離脱した人が発した一言だった。 (デモや講演会の参加者について) 「30代。40代でも若めの人。ノリがいい年代で子供のワクチンに神経質になっているのかもしれないですね。年齢

大学生へのワクチン忌避の広がり調査とママ友問題

──ワクチン忌避の態度を取りデマを信じるのは頭が悪いから、情報弱者だからと言っているだけでは多くのものを見落とすだろう。 著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ 大学拠点接種を前にしたワクチン忌避の広がり新型コロナワクチンの大学拠点接種がはじまろうとしていた時期の大学生の心理を考えるうえで興味深いできごとがあった。考察に必要な情報以外の大学、組織、学生個人などを匿名化したうえで経緯を説明する。 都内のA事業所ではB大学のCサークルに所属する学生が以前からアルバイトをしている。Cサ

反ワクチン報道と偽史「プロメテウスの罠」の共通点

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ 原発事故後の2011年10月から2016年にかけて偽史「プロメテウスの罠(朝日新聞)」が書かれたことで、社会の分断が決定づけられ正当化され議論さえまともにできなくなり現在に至った。「プロメテウスの罠」は、ある種の人々に媚びる報道が行き着いた末に生まれた化け物である。コロナ禍後に同じ過ちが繰り返されないよう、私たちは警戒し続けなければならない。 ワクチン忌避型報道の量と実感新型コロナ肺炎をめぐる話題は、2021年半ばになりワクチンとオリンピック