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Kヒロとハラオカコロナ禍を論考

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2020年1月からコロナ禍を記録し続けているコロナ禍カレンダーとともに、調査や取材を通してコロナ禍ゆえの問題を考察します。
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#社会運動

神真都Qは信者にとって会いに行けるアイドルなのかもしれない

神真都Qと従来型陰謀論との決定的な違い。アイドルとしてのイチベイ。活動に参加することで完成する、陰謀論のエンターテインメント化。前例なき陰謀論の構造について。 著者:加藤文(ケイヒロ) 従来型の陰謀論とあきらかに違う神真都Q筆者は1週間前に以下の論考で神真都Q(ヤマトキュー)とは何か、その危険性はどのような性質のものか説明した。 上掲の記事では、神真都Qを知るための第一歩を複雑にしないよう、いくつか説明を省いている。そのひとつが、従来型の陰謀論と決定的に違う点についてだ

反ワク・チラシの正体と見えない集団

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ 郵便受けに投げ込んでいるのは誰かコロナ禍で発生した諸問題をこれまでに40回近く記事に取り上げてきた過程で、反マスク派・反ワクチン派の活動をしている人や活動をやめた人から話を聞く機会があった。こうした人々の証言をもとに、今回は郵便受けに投げ込まれる正体不明のチラシについて考えようと思う。 そもそも誰が郵便受けにチラシを投函しているのだろうか。 反マスク派・反ワクチン派の人々が自ら地域を歩き回ってチラシを配る例だけでなく、ポスティング会社に配布

世界の転覆と一発逆転を夢見た人々

──なぜ仲間を集めようとデマを流すのか。現実と日常に帰りたくない人がいて混乱をよろこび、いつまでも続けと夢を見ている。それはAERA 『放射能がくる』からはじまっていたのかもしれない。 著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ コロナ禍に2種類の騒動があったただごとではない20ヶ月だった。そしてまだ進行中だ。 新型コロナ肺炎への不安が人々の日常を覆い始めたのは2020年1月20日あたりだった。マスク不足、ダイヤモンド・プリンセス号、北海道の危機と続き、志村けん氏が亡くなった3月末に

社会運動の快楽(母という存在から)

━━あの人はなぜ反ワクチン運動に駆り立てられたのか 著者:X、ハラオカヒサ はじめにこの大変なコロナ禍に、あの人はなぜ陰謀論に取り憑かれてしまったのか、あの人はなぜ社会全体にワクチンを打つなと叫びつづけているのか。これまで数回にわたり論考してきました。 今回はタイトルにあるように「母親」という立場に注目し、社会運動を通じ思考や言動が先鋭化して周囲の人々との関係が崩壊するケースと、なぜそこまで進むのか社会運動で得られる報酬としての快楽を考察します。 ・ コロナ禍にあっ