マガジンのカバー画像

Kヒロとハラオカコロナ禍を論考

56
2020年1月からコロナ禍を記録し続けているコロナ禍カレンダーとともに、調査や取材を通してコロナ禍ゆえの問題を考察します。
運営しているクリエイター

2021年8月の記事一覧

人々が専門家をバカにしてペテン師に従うようになるまで

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ はじめに新型コロナ肺炎と真剣に向き合わざるを得なくなってから1年半以上が過ぎた。あまりに多くの出来事が矢継ぎ早に発生し、しかも切実な問題として暮らしに降りかかってきたため、1年半どころか1ヶ月前に何をどのように感じていたかすら記憶が怪しくなっている。 たとえば、いつから専門家の警告や提言を無視したりバカにする人々が増えたのだろうか。新型コロナウイルス感染症対策分科会長の尾身茂氏をバカにし攻撃対象にする人までいる。何かきっかけがあったのだろうか

あなたはどこで感染しましたか? ──対策してくださいを言えずに

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ 会食やイベント会場だけではない問題この記事を書くきっかけは家電工事にきた方の次のような言葉だった。 どんなお宅に行くかわからないから怖いですよ。行った先でマスクをつけていないとか、それで変な咳をしているお客さんがいても断れないし、そういう人もいましたから。 もし工事を依頼しなかったら、こうしたコロナ禍の不安や恐怖について気づかないままだったろう。 複数の人が飲食をともにするだけでなく会話に花を咲かせる会食、密室内で複数が熱唱するカラオケ、

あの人たちの常識・埋めがたい溝・コロナ禍の明日

自分だけは感染しないという人、反マスク反自粛運動の人、ウレタンマスクを頑なに使い続ける人。あの人たちの常識は理解しがたい。しかしコロナ禍の行く末を左右するのは、あの人たちだ。 当記事では感染するはずがないという人、反マスク反自粛運動を経験した人、ウレタンマスクがやめられない高校生といったあの人たちの常識を明らかにしつつ、今後新型コロナ肺炎蔓延に与える影響を考えることする。 著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ 感染するはずがないという人たちほとんどすべての人がマスクをつけて街を

提言/反マスク、反自粛の強制排除へ

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ 提言不特定多数が集まる場でマスクをつけない者、効果のないウレタンマスク(や同類のマスク)をつけている者、新型コロナ肺炎の蔓延を防ぐためのセオリーに反した行動をとる者がいる。また、こうした行動を助長する発言を繰り返す者がいる。 1年半以上も続くコロナ禍は、これらを強制的に排除しなければならない状況に至っている。 特定の疾病や体質などでマスクをつけられない者、ワクチン接種を受けられない者の権利も守られなければならないが、国内外のライブ会場でPC

ワクチン接種の予約を確実に取るためのポイント

──大丈夫、予約は取れます。そのために知っておくべきこと、準備しておくべきこと、当日にやるべきことがあります。 著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ (この記事は後日内容を追加・改訂する場合があります/ 2020.8.12:個別接種について追記) これから接種が可能になる方へ 新型コロナ肺炎ワクチンは医療関係者についで高齢者が接種して既に10代でも接種済みの方がいるいっぽうで、まだ50代の予約にとどまっている自治体もあります。でもはっきりしているのは、秋までにさらに幅広い層へ

なぜあの人はウレタンマスクを使い続けているのか

──なぜウレタンマスクを使い続ける人がいるのか。省エネが叫ばれても半袖スーツ、長袖の上着に半ズボンといった意識高いファッションをどうしても受け入れられない人が多かったのと同じかもしれないと考えてみる。 著者:加藤文(ケイヒロ)、ハラオカヒサ ウレタンマスクはとってもうれしいマスクだった新型コロナ肺炎が国内で蔓延しはじめた2020年1月から、私たちはマスクが不可欠な生活を1年半以上にわたって経験し、これは現在進行形で続いている。 必需品とも言えるマスクだが、すんなり買えた

第5波はどのようにしてつくられたか

著者:ケイヒロ、ハラオカヒサ ──私たちの多くは2020年4月から9月頃までコロナ対策の基本を順守していた。いま自粛していない人たちは、遅くとも2021年春から自粛を拒否していたのではないか。 あのとき私たちは何も知らなかった2020年2月6日、ケイヒロは千葉県館山市でロケハン(撮影の下調べ)をしていた。早朝から房総半島南端部を行き来し、正午になり馴染みの飲食店に入った。 広く天井が高い店内では、茶は給茶器からのセルフサービス、注文さえ済ませば小皿料理などは取り放題とい