闇劇「獄都事変」レポ
1.はじめに
これは大人気ホラーゲーム「獄都事変」の舞台レポです。
先に総評を述べてしまいますが、真っ直ぐ正しく真面目に厨2でありサブカルドストレートな素晴らしい舞台でした。
こんなに絵面とモチーフを正しく舞台映えさせてくれるなんてことがあるか!?という感想です。
最近明るい世界で生きていたので久しぶりにアングラに浸かって大変満足でした。そうだ…私……サブカルクソ女だった…と思い出させてくれるこの素晴らしさ(めちゃくちゃ褒めてます)
ニコ生で配信があるので、原作知ってる人も知らない人も是非見てください。
そして原作もやってください。
2.下調べ
さて、私は獄都事変に関しては、数年前には舞台化の夢(解釈違いで発作を起こして隣りの人に心配される)を見ていたという程度の原作ファンです。
自分の好きな作品に新チャネル展開が来た時のオタクというものは、期待と同時に不安を抱くものです。
ファンだからこそ新規展開に心を乱されることを恐ろしく思うことがあるってマキとマミでも言ってたましたが、まさにコレ↓
そう、舞台化は嬉しいと不安の間くらいに位置しているのです。
舞台化の発表があった直後、多くのオタクがそうするようにまずスタッフさんとキャストさんをチェックしました。
【スタッフ】
脚本/演出の伊藤マサミさんのご経歴を確認。
劇団主催、2.5のキャスト経験有(例えばP4の足立)、2015年に雛見沢停留所の舞台を手掛けたとの情報を得て、サブカル文化圏の近さを感じて胸をなでおろす。
【キャスト】
有識者(舞台ファン)の友人に情報を仰いだところ「殺陣に期待が持てそう」との情報を得る。
【舞台】
プロレスにも使われる舞台ということで確かにアクション向きっぽい。
そんなこんなで、アクションに期待しつつ
当日まで(情勢が情勢なので開催情報に注意を払いつつ)チケットを握りしめていたのでした。
3.本編
ではひたすら時系列でダラダラ書きます。
※セリフ、歌詞は殴り書きメモからの書き起こしなので正確ではありません。
7/11(土)18:00~
1回目。会場が歌舞伎町ド真ん中(龍が如くで言うところの劇場前広場)ということに当日になって気付く。
らくりょさんとびょうかさんが同じ回だった。
メモも持たずに来たことを後悔しつつ、パンフを買って帰る。
7/18(土)13:00~
2回目。チケットがゲットできたためメモ取り重視しつつ再訪。
今回のレポはこっちメインです。
席はそれぞれこんな感じ。360度の舞台なので場所によって見えづらいところもあったりはしました。
①前説
災藤さんが担当する回でした。
ゆっくり、ぐるっと舞台を一周してお辞儀。
「本日は~」→「ふぉ↑んじつは~」
「~申し上げます」→「むぉ↑うしあげますぅ」
といった、もったいぶる感じの喋り方、お辞儀。THE 慇懃無礼 ここに極まれりといった風体。
演技プランの方向性としては青エクのメフィストフェレス的な趣がある。
「以上になります」と言いながら顔の横で謎に優雅にひらついた手の上下運動。
なんだその手は。
※なお、ここで「闇劇」の読みが「やみげき」ではなく「あんげき」だと知った。「アングラ演劇」にかけてる?
劇場内の諸注意の部分、
「許可の無い録音撮影は禁止です」のくだりで
「写ってはいけないものがぁ……写ってしまいますので★」
などというリップサービスつき。
『ここ』は『獄都』という説明を聞いて
『獄都』は『新宿』…つまり閻魔庁の場所は都庁の位置な可能性がある…?などと余計なことを考えました。
②プロローグ
原作冒頭の、『噂話』の部分の曲。
全員ライターを持っていて、薄暗さの中での不気味さがとても良い感じ。
「「「「「女の人だって」」」」」
の5つの声と共に、ど真ん中ピンスポでマキちゃん登場。
女優だ!!!!とテンションが上がります。
「やぁ、こんばんは。きみを迎えに来たのさ」
何しか既視感のある木舌ボイス。(後に『怪しい時の櫻井孝宏(例:まきしま/サイコパス)』と判明)
「どれだけ頑張っても~」のモノローグの後、
漫画版冒頭のカラーページ部分の斬島の断罪シーンが入って……
OP開始!!
③オープニング
♪闇夜に影が走る時、彼らがやってくる
バーンという音と共にキラキラの紙吹雪。
斬島、居合系の動きと思われる。大変かっこいい。
その後もパンパンいい音するなと思ったら
拍子木?のようなものを使った生音だった。小気味良い。
OP立ち位置はこんな感じ。
♪罰を、罰を罰を~
♪ご~く~と~じ~へん~~
タイトル歌ってくれるところが往年のアニソンっぽくて好きでした。
④斬島の帰還
斬島、あやこ、キリカさんのシーン。こちらも漫画準拠。
「俺たちは夕方に帰るんだ、その辺考えろよな!!!!」
二口の声、テレビで見る「プライバシー保護のため音声を加工しています」みたいな加工がされている。
口の方に引きずられていくような動きで、あやこ側では「制御できない」「毒舌」なんだなあ、などと考えました。
キリカさんは若い!
おばちゃんではない。が、麗しい。
きちんと「二足歩行ではない」なめらかな蛇っぽい移動の動きをしていたのが良かったです。
⑤舞台説明と自己紹介の歌
世界観説明のコーナーが挟まる。途中、何気なく
「獄都はこの世で言う東京の位置」
と言われ、若干衝撃を受ける。
これまでなんだかんだで明言はされてなかったはず…やはり…獄都は新宿だったのか……
肋角「俺も…鬼だ(ドヤァ)」
肋角さんの生(?)ドヤ顔を見てこの舞台の最高さを確信する。
災藤さん「霊感の強い方、どうか気を付けて★」
いちいち語尾に★ついてるなこの災藤さん。
この辺で初めて「あっこの舞台ってミュージカルなんだな?」と気づき始める。
♪あの世のアルカトラズ~~
地底の大監獄だそうで。
アルカトラズ…は海上だけどまあとにかく監獄だと。
♪肋角 愛煙 けむり くゆらせ強面の男~~
♪災藤 特務室のNo.2 優雅ミステリアス趣味はショッピング~~
♪深淵 総轄? ☆〇×アブソリュート!
♪インフェルノ~プロミネンス~クリムゾン~~
なんだそのエターナルフォースブリザード的な歌詞(喜)
ダンスはスリラーみがある。手の動きが印結びみたいでかっこいい。
尚ここで点呼が始まり、次々と自己紹介の歌詞とそれぞれ一言自己紹介が挟まる。
♪谷裂 ストイックな男 ライバルは斬島
↑だけメモってた
点呼なので立ったり座ったりする中、獄卒の「体幹がしっかりしている」というところに感動しました。
おそらく「しっかり立っている」ところに「存在感」を感じて嬉しかったったのだと思います。
⑥佐疫 VS 谷裂
斬島を見送った佐疫が「気をつけてね…斬島…」とつぶやく。愛である。
佐疫の声は爽やかで明るめ、軽め。若干災藤さんのナルシスト喋りを継承しているかと思うとジワジワきてしまう。
ここで漫画準拠、佐疫 VS 谷裂のシーン。
佐疫、館内でめちゃめちゃ撃っている。(効果音は拍子木で強めの良い音
美しい。翻る佐疫マント、スライディング佐疫、機敏な谷裂。
動きがつくと本当に息ぴったりで、仲良しな感じが出るなぁと思いました。
⑦執務室
BGMが途端オシャレになる。
既視感辿って行ったら「名探偵は知っている(うみねこEP5、ヱリカのテーマ)」の冒頭でした。(畳ミさん向け情報)
ここも漫画準拠。ただし災藤さんのセリフ
「何故帰ってきたばかりの斬島を行かせたんですか?」というのが挟まる。
言われてみればごもっとも。それに対して
「迅速に説得できて、かつダメなら戦闘に切り替えて捕縛もできるから」
という内容を語る肋角さん。
こうして聞くとめちゃくちゃ有能な人材だなぁ斬島って……
締めの肋角さん「南西地区の廃墟…廃校DA」
やはり、ドヤ顔が大変良い。この舞台は素晴らしい。
⑧廃校の歌
でん でん でん でで♪
のリズムで廃校の怪異たちが大集合して踊る。
♪かいかいかい怪奇の調べが~
♪ほらほらほら聞こえてくるぞ~~
♪うしろのしょうめん誰~~~~
花子さんの動きがバレエっぽくて優雅。
水の妖精といった趣があって美しい。
ぴょんぴょん跳ねる怪異たちが軽快で楽しげで可愛い。
⑨「許してやるから殴らせろ」
斬「追いかけないのか」
噛「面倒だろ」
斬「……(じっと田噛を見つめる)」
噛「なんだよ」
斬「いや……」
噛「だーるい」
何か言いたげな斬島。
寝てる平腹の寝言はアドリブっぽい。
斬島が華麗なる蹴りを入れる。
アグレッシブな斬島である。
黒い球との闘い。途中で分裂する。モブの皆さまがとても良い動き。
斬「増やしてどうする!!!!」
やはり熱い斬島。
ここの最後、本当に風船?ボール?割ってたんですかね?
「おいそこの馬鹿」
「許してやるから、殴らせろ」
グーパンする田噛。
グーパン…そう、グーパンするんですよ舞台の田噛。強い。程よいDQN感というか、大変実在するチンピラ感があって良いなと思いました。
(グーパンを受けて)
「首取れた首!! オレの首どこ行った!?」
「むこーに転がってったぞ」
「待てー俺の首ー!!!!」
(ハケてく平腹)
きちんと不条理を体現してくれる平腹。
ボケ&ツッコミの穴掘りコンビではなく
ボケ&かぶせボケ、しかも「正しく不条理」な穴掘り最高でした。
この平腹なら粗忽長屋も出来そう。
⑩マキちゃんオンステージ1~しねしねの歌~
♪なぜ、なぜ~
♪逃げ続けてきた~誰が私を追い詰める~
♪ひーとりひとり私はひとり
♪逃げ続けても逃げ場はない
マキちゃんのソロ曲。
「マキさん、大丈夫。おれはきみを傷つけたりしない。だから、一緒に行こう」
木舌、うさんくせえ!!
ゆっくり歩いてくんの、すげぇヤダ!!
♪私は何もしてないのーにーどうして私は1人なの~~
ここで音が止み
「うるさい」(低音)
と同時に原作BGM、好きシーンなのでアガる。
「ね゛え゛、ね゛え゛えええええええええ!!!!!!!! 見ないでって、言ってるでしょお゛゛お゛お゛おお゛おお゛お゛お!!!!!!!!!」
「あん゛だ゛なんてッ!!!!」(ガンガンガン(頭打ち付け
若干過呼吸っぽくすらなるマキちゃん。迫真。めちゃくちゃ良い。最高に最高。
サイコキネシスマキちゃんの描写も最高。
目玉くり抜きシーン長め。ありがとうございました。ありがとうございましたごちそうさまでした。
最後立ち去るマキちゃんが、木舌がせき込む声を聞いて
「うわまだ生きてんのかよ」みたいな感じで振り向いたのが良かったです。
⑪ところ戻って館
まだ戦っていた谷裂と佐疫。
疫「終わりだ」
裂「おまえがな」
などと格好いいやりとりをしているところに入り込む肋角さん。
ここも漫画準拠ですね。
谷裂と佐疫が去って、肋角さんと災藤さんのシーン。
「~~なりまぁっすね↑↑」といった具合で相変わらず語尾アゲ気味、ノリノリの災藤さん。
⑫理科室戦
入場時、袖近くの角の空き席に置いてあったチラシを摘まみ上げる平腹
(隣に座っていたお姉さんが息を飲んでいた)
「たーがーみぃ!! 食いもん持ってる??」
「持ってねぇよ、何しに来てんだお前」(食い気味
この辺の穴掘りのやりとりのテンポの良さがよかった。
ダルそうだけどテンポはよい。絶妙な掛け合い。
「寝るにはちょうど良い」
「なぁにしに来てんだよたぁがみぃ↓↓」
意趣返しする平腹とてもよい。
理科室の主登場。ここの骨触って動かす平腹(アドリブ)
1回目の時は顎つかんで動かす程度でしたが2回目の時は腕つかんで斬島と握手させたり若干自由度が高まっていた。
そしてプロレスのヒールよろしく登場する坊や(みきお)!!!!
みきおが今回一番しっかり「敵役」をしていて、正直獄卒たちよりめちゃくちゃ怖かった。
ベストオブヒールかつベストオブホラー。
2回目の時は何でみきおが怖いのか考えながら見てたんですが
・がに股
・ロボ感ある動き(原作再現
・無表情
・喋らない
あたり相まって怖かったんだろうな・・・
かつ、机バタンバタンひっ倒して行くのも迫力があった。
ここであやこからお弁当の差し入れ。
二口の「残すんじゃねえぞ!!」の勢いにのけぞる佐疫・・・・・・とその背中を支える谷裂がよかったです
アニメや漫画でよく見る角度で仰け反るには支えが必要なんだなあと妙に関心しました。
⑬OLマキちゃん回想シーン
謎のオフィス?においてめちゃくちゃミニスカの先輩から
「いつまで新人気分なの???? あんた、頭おかしいんじゃないの!?!?」と罵倒されるマキちゃん。
・・・・・・何やらかしたんだろう。
というか何の仕事なんだ・・・?
事務系? 制服ある? 何しか一昔前の「パンショク」といった感じがする。
平成初期のこう・・・・・・ショムニ感
⑭花子さんとみきお再戦
「獄卒さんね、ごきげんよう」
水音と、水色の照明と共に軽やかに現れる花子さん。
花「探しものしてくれるかしら」
腹「さがしもの↑↑」
花「リボンなんだけど」
腹「リー↑↑ボン」(声裏返りが大変よい
反射的に単語を反復するところ、平腹の幼稚感出ていてよかった。
この辺アドリブ?
再び現れるみきお。
2ステップくらいで学習机を跳び箱のように両足で飛び越えるみきお。すごい。
何度目かの田噛→平腹へのシャベル投げ渡しもバッチリ決まっていて大変よい。
⑮かしこい田噛
「おい起きろォ!!!!」
腹から声を出す谷裂のシーン入れてくれたの最高。
そして原作準拠の論理パズル!
四方に目の形のネオンがある演出。
寝ていると見せかけて溜息の後一息で回答まくしたてる田噛!
ここ一番の長台詞。
「――つまり嘘をついてるのは・・・・・・としお」(ドヤァァァ)
ここなんですが、田噛の「頭の良さ」はインテリ的な頭の良さではなくて
ロジカルシンキング的な頭の良さである、という解釈で目からウロコでした。
この後の「かしこい!!!!」の台詞と併せて笑ってしまった。
⑯団らん(弁当とリンゴと担ぎ込み)
裂「食ってる場合か!?!?」
収集癖登場。
疫「こんにちは、可愛いリボンだね」
声色、めちゃくちゃナンパっぽい。
ナンパができそうなスカシ気味の佐疫、新鮮。
リンゴを収集癖の中にツッコミーの、
平腹のアドリブ
腹「なぁなぁ、なんでリンゴが赤いか知ってる!?」
裂「それは気になる」
腹「オレが塗ったからー!!!!」
噛「誰だこのバカ連れてきたの」
最後、「バカ」にアクセントついて若干「ブァカ」って感じの声色がよい。
この・・・このアドリブ大変よかった。
リンゴに言及する平腹・・・・・・リンゴですよ。禁断の果実な訳ですよ、わかりますか、考察のオタクはこういうので大喜びします。
平腹のシャベル持っててあげる田噛。
弁当箱いじりつつ、拾ったご飯(?)を手ずから平腹に食べさせる田噛。餌付けか?
(しかもその後お弁当箱持ってハケる田噛。えらい)
そしてひょいと田噛を持ち上げて運ぶ谷裂のシーン。
「おい下ろせ」
1回目の時は数歩で下ろしていたものの、2回目の時は
「おいおろせ」
「いつまでかついでんだ」
「おろせ」
「おろせ」
ちょっとふざけて降ろさない谷裂全然真面目じゃなくて面白でした。
⑰おしおきだよ☆
木舌ソロ。
「まいったなぁ~~なにもみえない」
目元は血のりメイク済。けっこうグチャァって赤くなっている。
♪足下に気をつけて~
舞台装置で落とし穴にハマる木舌。
♪ずいぶんと~悪戯好きな~子たちだ~~
♪無残な獄卒木偶人形か
♪~~~おしおきだよ☆
柔道?合気道?っぽい動きで倒す木舌よかった。
「あぁ・・・やっぱり目玉欲しいな・・・・・・」
強キャラ感出してくるのナイス。
⑱マキちゃんオンステージ2~しねしねの歌ROCK~
なにげに今回私がイチオシしたいセクハラ上司登場。
頭なでたがるところとか、あすなろ抱きするところとか絶妙に気持ち悪くて大変気持ち悪かった(褒め言葉)
♪彼女はビルから身投げした~~~
わらべ歌風メロディと共に担ぎ上げられぐるぐる回され飛び降りの再現するのとてもエモい。
赤いライトとともに
「誰も・・・・・・私を見てくれない」
デデデデデデデデデ
しねしねの歌2の開始。
♪誰も\ダレモ/ 来ないで\コナイデ/
♪何も\ナニモ/ しないで\シナイデ/
♪おいかけてこないで 私にー近づかないでー
♪しね、しね、しねしねしねしねしねーーーーーーーー!!!!
ここのところの曲めちゃくちゃよい。
合いの手入れたくなるのを必死に我慢。
「マキちゃん!!!!」
とユウちゃんの声入り、ターンエンド。
⑲幕間 日替わり肋角&災藤
床下に収納されているビンとグラスで毎回日替わりコントをする肋角さんと災藤さんのシーン。
この辺は他の方のレポなども探したいところ。
1回目は
「災藤、こぼれてるぞ災藤、注ぎすぎだ災藤、災藤、びちゃびちゃになっている、災藤、掃除をしなさい、災藤、災藤ーーー!!!」
2回目は床下に収納されてしまう肋角さん。
「舞台でもコミカライズでも思わせぶりなことを言いまくる副室長、敵なの? 味方なの? そぉんな伏線を回収してやりましたよッ!!」
などとメタいことを叫ぶ災藤さん。
下にマイクあるようで、淡々と台詞を続ける肋角さん。
災「下にいるのに上から声が来るのがとてもシュール」
(肋角さんの台詞に対して)
災「室長、それはハケのセリフですけれども、よろしいですか、そのままですと最後に斬島が出てくるシーンまでずっとそこに居ることになりますけれども」
ピンスポで〆台詞言おうとする災藤さん。
災「――さて」
古畑任三郎っぽいなあと思っていると肋角さん登場。
「お酒・・・・・・あったぞ」
「肋角・・・・・・帽子が、曲がっていてよ」
ここでマリみて紅薔薇姉妹の名シーンパロディされた私の気持ちも考えてくれ災藤さん。
肋「たまには一緒にはけよう」
災「さて……あの子たちは」
肋「うまく……やれているかな」
⑳鏡の世界
谷裂と一緒に戦闘する田噛。鎖がきちんと使える田噛。
チェーン音の効果音も入っている。
ちゃんと黒い鎖!かっこいい!!!!
鏡の怪異について語る平腹。
「斬島がー、斬島でー、斬島がー♪」
言いながら斬島の周りをぐるぐる回る平腹。
腹「さえき!」
疫「佐疫だよ」
腹「きりしま!!」
疫「きりしまだね」
このあたりアドリブ。
2回目時は平腹が斬島と佐疫に手を繋がせて
「入れ替わりました!!」とむちゃぶり。
腹「きりしま?」
疫「なんだ」
腹「さえき?」
斬「なに?」
腹「おおー」
双子の部屋シーン、ここも原作再現率が高かった。
ろうそくに火をつけていくの綺麗。
そして鏡の怪異登場!
疫「平腹、どっちが偽物かわかる?」
腹「りょうほー!!!!」
疫「座ってよっか」
きちんと鏡合わせで動く!!!!
右利きの人だとしたら左手で剣抜くの大変そうだなと思ったり。
大立ち回り&剣筋でろうそく消すかっこいい演出。格好いい。
全体的に佐疫の平腹に対する態度が引き気味というか、流し気味なのがよかった。
~ただ穴掘りのセリフをメモっていたコーナー~
「サボんなよたぁがみぃ↑」
「自分が何持ってんのか忘れたのか鳥頭」
「……じゃあさっさと捕まえろ。……もう飽きた」
「オレもー!!!!」
田噛の…ヤンキー感がたまらなくよい。
なん……何ていうかこの、パチンコの予想に頭脳をフル回転させるタイプの頭の良さ?
㉑マキちゃんオンステージ3~しねしねの歌HARD ROCK~
ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいお母さん
ごめんなさい、もうしないから許して
「お前のやるべきことは懺悔だ」
そんなわけ、そんなわけ絶対ない
「だってアイツラは」
♪ゆらりゆらり ぱきりぱきり 日本橋の足もとに
※ここ多分日本橋って言ってた、歌詞の文脈的な意味での日本橋なのか、本当にマキちゃん日本橋勤務だったのかは気になるところ
♪デデン
「1人目は私をの陰口を言っていた先輩 2人目は私に迫った上司 3人目は高校時代私をいじめていた同級生」
なにげに殺した人間の詳細出してきたのは初めてな気がする。キッチリ3人も殺ってたのかマキちゃん。
「うるさい! あんたに何がわかるの!!!!」
♪炎上消滅隠滅地雷の暴落落日切迫の~(うろ覚え
この辺、We Will Rock Youばりの「ドンドンパッ」のリズムに併せて
♪かーごめかごめー
と歌い出すのがアツい。
♪よーあーけーのーばーんーにー
♪哀れな女が地に落ちた
♪うしろの真下、だーあれー
和太鼓っぽい低音わらべ歌の中、闇の笑顔で「悪くなんてない!!!!」って叫ぶマキちゃん最高過ぎる。
ここの手つき、顔を両手で挟んで撫でる感じのあれ。あれだ。
よくトレスされてるあの、未来日記の我妻由乃さんのヤンデレポーズのアレ。
♪反撃 この 反撃
♪天涯孤独の一直線に 落ちていく
♪在りし日の 記憶が心臓 串刺しに
「独りは嫌!! 一人にしないでぇえええ!!!!」
たまらん。
㉒木舌の目玉戦~絶対運命黙示録
不協和音チャイムと共に、木舌の「バーン」のシーン。
見えてない木舌を舞台中央まで引っ張って行く斬島がよい感じ。
その舞台中央であぐらをかいた上、
「このざまさぁーあっはっは」といって仰向け&大の字で寝転がる木舌。
酔ってんのか?
そしてピアノシーン。
ちゃんと原作の曲なのがよかったです。
ちょうどピアノの真横の位置だったので佐疫の手元が麗しかった。
更に金具もここで連結。
「待って斬島、さっきの石と今まで拾った金具、見せてほしいんだ」
「あのさ、マキさんは悩んでいるんじゃないかな」
佐疫が自主的にペンダントを直し、悩みに気づき、その上で説得は斬島に託す、という流れ。
そして目玉のお化け戦!!
こっからドドンとラストバトル曲!!
これがまた最高によい。
絶対運命、黙示録。
♪絶対運命黙示録の鮮烈最終章
♪急転直下パンデモニウム 急転直下パンデモニウム 急転直下の阿鼻叫喚
いやもう歌詞にも「絶対運命黙示録」って入ってた(と思う)んですけど、
明らかに少女革命ウテナ調の曲で戦闘シーンが始まってド興奮しました。
ウテナの方の舞台も2回とも見に行ってたので、余計に記憶再生が鮮烈。
四字熟語とカタカナ語をガンガン合唱していく感じ、脳が溶ける。
マキさん、あなたは世界を革命するしかないでしょう!!!!と胸中叫んでいる中、自ら目玉を取り戻した木舌。
と入れ替わりに田噛と谷裂が登場。
このあたり最高過ぎて記憶が曖昧ですが
♪縦横無尽 滅殺 撲殺 「ジャッジメント!!」
撲殺天使のようにカタカナ語使いこなす谷裂と
♪一切合切~~~七転八倒の!!!!「エクスプロージョン!!」
早口ラップパートこなしながら登場して戦い、叫ぶ平腹
ラップパートすごい…めちゃくちゃ解釈の一致で興奮した。
いやつまりヒラハラップな訳じゃないですか。
獄卒というアイドルグループにおけるヒラハラップ概念のすごさ。これは本当にすごい。
ここほんと最後の見せ場なんですけど、ちゃんとソロパートがあり、照明も瞳の色に併せて変わっていくのもう最高に最高過ぎてもう
穴掘り裂トリオ推しとして最高が最高でした。(語彙が死ぬ)
㉓ラストバトル
流れのまま、斬島とマキちゃんのラストバトル。
♪一本 二本 三本
バシッと斬島の太刀筋決まりつつ、赤と銀の紙吹雪が散る。
♪不要 必須~~~~
などなど、早口で対義語それぞれ連呼していく斬島とマキちゃん。息ぴったり。
♪どうして~わかってくれないの~~
「俺は獄卒だ!! お前を一番理解さうるのはお前自身だ!! わかっているんだろう!!!!」
叫ぶ斬島、とにかくアツい。めちゃくちゃ熱血。
「わかる訳ない」
「死ね゛えええええええええええ゛!!!!」
の絶叫、そして後光差すユウちゃん登場。
「私、友達だから!!!!」~「しんじゃったの」
「殺せば楽になると思った」
「お前はそれでも苦しんでいた!」
「でもそれ以外の方法なんてわからない。どうして苦しいの、どうしてさみしいの、一人は嫌、一人は嫌」
「お前は……本当に一人だったのか?」
急に優しい声色の斬島。
「受け取れ……お前の大切なものだろう」
後ろからペンダントかけてあげる斬島、めちゃくちゃイケメン。月9か?
泣き崩れるマキちゃん。
去っていくユウちゃん……の影を目で追う斬島。
斬島にも見えていたらしい。
「ひとりぼっちは嫌なのに、あなたを忘れてた。本当は、あなたのもとに行きたかった。でも、恨んで憎くて悲しくて、あなたのもとに行けなくなった」
泣きじゃくりが…上手…………
肩に手を置いてあげる斬島。イケメン。優しい。イケメン。
「私、行きます。行って罰を受けます」
キチンと膝ついて目線を合わせつつ、
「お前次第だ」
と言ってくれる斬島。最高にカッコイイ。
これまでに見た色んな斬島の中で一番熱血でイケメンだった。
㉔エピローグ
キセル持って出直してきた肋角さん。
スモーク焚く機械もフル稼働で肋角さんの喫煙を演出。
「次はもっとマシな人生だろう」
去る肋角さんの背中に敬礼する斬島。
そしてマキちゃんとユウちゃんのハグエンド。
「今度こそ笑顔でいるから」
ちゃんと制服のマキちゃんとユウちゃん。
コミカライズだと制服ユウちゃんと私服マキちゃんだったので、ココは高校時代に合わせてたの美しかったです。
コミカライズで補完されていたユウちゃんの話をまた更に補完した感じでした。
㉕エンディング
♪それは獄卒 閻魔の使い 地獄の闇が やってーくーるー
♪罰を 罰を罰をー
♪ごーくーとーじーへんー
OPとED同じテーマソングにするのアニメ映画的アツい展開。
敬礼で去る斬島。
挨拶のお当番は木舌さんでした。
「いつ公演中止になるか分からないから、常に最後だと思って演っています」
という言葉が印象的でした。
最後に斬島から
「夜公演も、頑張ろう!」
と座長らしいお言葉。
挨拶時の並びは↓の順、南西と東北を互い違いに向いてました。
アンコールは無し。
閉場アナウンスは理科室の主さんでした。
4.その他
【照明】
恐らく舞台の照明装置の充実もあったのでしょうが、
その他にも照明器具の数と種類がすごかった。論理パズルのとこの目玉のネオン、鏡のスクリーンに映る文字、人魂のライト、「臆病な目立ちたがり屋」の足のライト……
あとは金具見つけた時のカラフルなストロボ?も鮮烈で綺麗でした。
【効果音】
リアルタイムで鳴らしていたと思われる効果音もとても良かった。
剣の音、銃声、鎖の音など武器類の「重さ」が表現されていた。机や椅子をガンガン倒していく音もよかった。
【脚本と演出】
アニメ映画&二時間特別ドラマといった感じの構成で、見やすいし話は分かりやすいしで大変テンポよかったです。
セリフの間合いとテンポの良さが好みでした。
伊藤さん、パンフでも「アングラ舞台」というキーワードを上げていて本当にありがたい限り……
ライチ光クラブと少女革命ウテナのニュアンス、要するにガロの息吹を読み取れて、本当に、本当に良かったです。
5.おわり
解釈違いで発作起こすどころか、凄く丁寧に舞台化してくださって本当に最高の舞台でした。逆にテンション上げすぎて1回目終わった直後コンビニに駆け込んでワイン一気飲みしたらびょうかさんにドン引きされました。(ある意味発作は起こしている)
是非ともfilamentの舞台も見たいです。水銀さんと薔薇様が確実に舞台映えするに違いない。
とにかく今はニコ生を見ながらDVD鑑賞に備えようと思います。