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まずは計画から

のそのそと旅の記録を書いていく。

初めて一人旅をしたのは大学に少し慣れてきた頃、2年にに上がる19歳の春休みだった。

実際に準備したのは1ヶ月ほどだが、半年位どきどきしていた記録の欠片が、観光名所のスクリーンショットやその土地のメモがしてあるノートなどから見つかった。

バイト合間の5分休憩やテスト前日にもソワソワの痕跡が見つかり、大丈夫か…と我ながら思った。

初めて7800円の長崎行きのLCCチケットを取った時は半ばヤケクソで、自分でピアスを開ける時みたいに、えいや!と取った。

それからは湧かない実感の中でそれなりに浮かれていた。大学の図書館のるるぶなど旅情報の雑誌を読み込み、回るコースの計画を立てた。

長崎→佐賀→福島→山口 の予定だ。
急に現実味を帯びてすごくワクワクする。

食べ物の情報ばかり目につく。
カスドースというカステラの甘いお菓子を食べたい。
海辺の方で安うまな海鮮をたらふく食べたい。
欲望は尽きない。
人間は食に弱い。

軍艦島も生きたいからフェリーの予約もしようと思う。

長崎に行くならと、原爆についてさらに勉強した。

今日マチ子さんのぱらいそという本も急遽取り寄せた。
原爆に限らず、時代が違うだけでちゃんと私達と同じように少年、少女だったし、おしゃれが好きな子もいたし、ちゃんと人間である、という当たり前の事を再確認。

と、ここまでスタートの地である長崎のことを調べ尽くして、力尽きて寝た。
私はいつもこうである。

無事に長崎に辿り着けるかも分からないのに、佐賀のことなんて考えるだけでパンクしてしまう。

ついでに出発の日提出の論文が終わらなかったので飛行機内でやることにする。

私はいつもこうである。

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