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女性の姓の話題で思い出すのはいつもこれ

以前の勤務先は、女性社員が結婚時に姓を夫の姓にしても、通称で旧姓を使ってよいという方針でした。○○さん、と普段呼んでいるけど、社員カードの姓は△△だったり、結婚のご挨拶の際に「結婚しますが、姓は○○のままですので、よろしくお願いいたします。」と仰ったりしていました。

当時の仕事のひとつに、古い社内システムのメンテナンスがありました。ある日、同じフロアのAさんが「仲がよい同僚のBさんにあなたが管理してるシステムから身に覚えがないメールが届いた」とクレームがありました。Bさんが直接言ってくれてもいいのに、と思いましたが、当時はAさんが一方的に私を嫌っていて、私を馬鹿にしようと思って言ってきたのは、わかりました。

そのシステムは社員専用で、業務委託だったBさんはそもそも使用できないため、上長と関連部署に現象を報告して、調査を開始しました。

ほどなく、全容がわかりました。

システムにログインしようとした、社員のCさんがパスワードを忘れてしまい、パスワード再発行画面から再発行を申請しました。Cさんは、申請時に、社員番号、氏名、メールアドレスを入力しました。

Cさんは結婚後も通称で仕事をしていました。氏名は結婚後の姓名で、メールアドレスは通称ローマ字のものを入力していました。システムの委託管理者は私ですが、ログインに関しては人事データを管理している情報システム部の管轄なので、再発行の申請は情シスの担当に飛んでいました。

情シスの担当者は、氏名とメアドの氏名が異なるため、人事システムを検索し、Bさんにメールを送ったのです。

つまり、社員のCさんの結婚後の氏名と業務委託のBさんの氏名が同姓同名だったのです。漢字は異なりますが、メアドは当然ローマ字なので区別つかず。

情シスの担当者は、外部業者の若い男性で、通称制度をご存知ではなかったのです。

私は一連の調査結果を報告しましたが、Bさんにシステム管轄部署と情シスから謝罪が入っただけでした。諸事情でシステムが改修されることもなく、何故かAさんが悔しそうにしていたのは覚えています。

数年後、私が結婚した時は夫の姓にして、以後は夫の性で仕事しています。旧姓で大した実績もないし、あんまり思い入れもないですし。

夫婦別姓や通称の話題を目にするたびに思い出す話でした。

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