【北陸ウミウシ日記】2023年6月5日 水温23℃
2023年の私の海開きから、すでに1か月経過してしまった。
分厚い8mmの冬の漁師用ウエットスーツを着るのが、面倒だったのが一番大きな理由。
気を付けないとすぐに、破れてしまうため、着るときが一番ドキドキする。
オーダーメイドで高かったため、破れるのが嫌で、ついつい壁の飾りにしてしまっていた。
ようやく、お日様を見る日が増えて、気温も高くなってきたので、2023年2度目の海に行ってきた。
もう6月だし、海水温も上がったことだろう。
3mmのセパレートのウエットスーツでトライすることにした。
実測では、海水温23℃、最高気温28℃と、大変すごしやすく快適。
なのに、ビーチには人がいないという最高のコンディションだった。
調子に乗って2時間も海を漂っていたら、足が冷えすぎて攣り、溺れるかと思った。
3mmは、まだちょっと早いかも。
次は8mmに戻すつもり。
以下、今日見られたものたち。
しばらく前、海岸で見かけて「なんだこれ?」と思っていたもの。
調べてみたら、カゴメノリというらしい。
よく似た形のフクロノリというのもあって、こちらは、名前の通り袋状。
どちらも、夏にはあまり見た記憶がない。
春先のまだ寒い海岸に、打ち上げられているのをよく見る。
夏は、これらの代わりに丸めたウチワのような白い海藻がたくさん見られる。
全部、磯焼けした海で見られるものらしい。
豊かに見える海なのだが、実はそうでもないのかもしれないと、調べていて悲しくなった。
小型のウミウシたちは、上記の2種のみで、あとはもう、ひたすら大きなアメフラシがわんさかいる。
ジャノメアメフラシは、6月現在、水晶浜ではまだ見ない。
今日見たのは、すべて黒っぽいアメフラシのみ。
杉津の海のおじさんが
「アメフラシが出てくると、海藻を食べてしまうので困る」
と言っていたが、本当にどの個体も、休みなくモリモリ食べている。
海藻なら何でもいいみたいで、いたるところにいる。
下の個体は、フクロノリを食べているように見える。
次のは、ピントが甘くて申し訳ない。
名前はわからないが、緑の海藻を食べているように見えるのだけれど、どうだろう?
この海藻の森の中に10匹近くいた。
そして、状況証拠だけで決めてはいけないと思うのだけれど、これも、アメフラシのせいじゃないのかなあ?
真ん中に芯がある褐色の海藻も、何者かに食い荒らされている。
下は、芯だけが残っている状態。
これでは光合成できないだろうなあ。
こういう風に、海藻を食べてしまって、藻場を荒らすのは決まってムラサキウニだと聞く。
繁殖力がびっくりするほど強くて、餌を食べなくてもなかなか死なないらしい。
だから、磯焼けした海には痩せた(中身が詰まってなくて、売り物にならない)ムラサキウニがたくさんいるという。
確かに今日も、ムラサキウニを見かけたが、数で言うなら、圧倒的にアメフラシの方が多かった。
藻場を荒らしている犯人は、アメフラシではないのか?と思ったりする。
そして、見つけた。
今季初めての、海そうめんこと、アメフラシの卵との遭遇。
中央に見える、黄色い中華麺のようなものがそれだ。
左にウミウシの体が見えているので、もしかすると生みたてほやほやなのかもしれない。
北陸のウミウシシーズンがこれからなのか、それとも、私の探し方が甘いのか。
まだ、小さいウミウシたちを見つけられずにいるので、早く目を慣らして、かわいこちゃんたちを探したい。
**連続投稿488日目**
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます。 サポートは、お年玉みたいなものだと思ってますので、甘やかさず、年一くらいにしておいてください。精進します。