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目指せ!敦賀のウミウシハンター

ニュースサイトを眺めていたら、「富山のウミウシハンター」なる方が登場していた。

記事の一枚目の写真から、もう、ものすごく参考になる。
「そっか、潜る時はシュノーケルを咥えなくてもいいんだ」
とか。
「真夏の海でもウエットスーツを着て泳げばいいのか。じっとウミウシを探してるだけだもん、冷えて寒いよね」
とか。
ひとりで自己流で潜っている私の先生は、YouTubeや指南書の類だが、そこでわかるのは、わりと基礎だけなので、先輩シュノーケラーのしていることは、とても勉強になる。
同じ趣味を持ってる人が、近く(もないけど)にいるのは嬉しいし、私も敦賀半島で、ウミウシ100種類を目指したいなあと思う。
現在23種、先が長い。

しかし、素潜りでウミウシハントをする為には、肺活量が必要だ。
試しに今、息を止めて時間をはかってみたけれど、何度やっても50秒の壁を越えられなかった。
陸上でこれなら、海の中ならせいぜい20秒くらいしかもたないはず。
せめて2分くらいは、潜っていられるようになりたい。

あと、マスクのピントが合わない問題も何とか解決しないといけない。
ノーマルマスクは、手元30㎝以内にしかピントが合わないし、近視と乱視を矯正して作ってもらったマスクは、手元が見えない。
写真を撮る時だけ手元が見えればよく、普段は遠くが見えた方がウミウシを探すのには有利だ。
ダイソーの老眼鏡を分解して、つるの代わりにゴムを付け替え、矯正マスクの上に装着できるようにしたらどうだろうかと思案中しているところ。
あれなら、失敗しても心が痛まない価格だし。
歳をとってからアウトドアの趣味に目覚めると、できることの幅が狭くなってしんどい。
若いうちから海のそばに暮らして、素潜りを楽しんでおけばよかったなあと思う。

愚痴っても仕方ないので、今日も今日とて、台風の影響が残る海に、それでも比較的波のないところはないかと探して、丹生(にう)に行ってきた。
お隣美浜町の、美浜原発に最も近い港がある海である。

赤い丸が美浜原発の建屋。黄色いところが今日泳いでいたところ

台風の影響で気温が下がって過ごしやすかったためだろう、釣り人が数名、港から釣り糸を垂れていた。
釣師の邪魔にならないように、港よりももっと奥から潜り始める。
比較的目の粗い砂地がベースの、沖合数メートルから急激に水深が深くなる典型的な敦賀半島の海だ。
来る途中に通ってきた水晶浜は、大波が押し寄せ「遊泳禁止」の看板が立っていた。
沖でたくさんのサーファーが嬉しそうに波に乗っていたというのに、ここはプールのようにおだやかだ。
さすが内海。

その、穏やかな海で何が見えたか。
一枚ずつ解説していこう。

こちらは、おそらくかつて、桟橋を支えていたと思われる鉄の棒に、貝殻が付着し、ケヤリムシが大量にくっついていたもの。

近くで見ると、こう。
まるでケヤリムシツリーだ。
こんなのが、何本もあって、魚がその間を群れている。
ちょっと他では見られない光景だ。

沈んだのか、沈めたのかわからない、小さなボート。
貝殻の付き具合から、まだ海底にやってきてから日が浅いと見える。

沈んだ網。
岩場のないこのあたりの海底の、藻場と化している。
めくったらカニがいた。

敦賀半島の夏の海で潜り始めて3年目だが、カニを見たのは初めてだ。
釣り糸を散々切られてたり、餌をとられたり腹立たしい存在だが、こうしてみると結構かわいい。

美浜原発。
ここまで近寄れるのかと驚いた。

ケヤリムシの接写2連発。
ここは、プランクトンが多いのか、ケヤリムシの成長がよく、みんなふさふさしている。
今日は、本来なら敦賀の花火大会だったのだが、台風で中止になってしまった。
せめて、花火のようなケヤリムシで癒されようと、たくさん撮ってしまった。

お気づきのように、今日は2時間粘ってみたのだが、ウミウシは見つけられなかった。
本当にいないのか、単に私の目に入らなかっただけなのか。
経験的に、岩場のないところにウミウシはいないしものだし、泳げない彼らは流れに乗って移動しているっぽいので、ここまで内海だと、到達できないのかもしれない。

そんなわけで、ただの海中写真の展覧会になってしまった。
次回こそ!

**連続投稿563日目**

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