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敦賀だより18 イカを釣りたい
順調に釣りに目覚めて、敦賀の人らしくなってきた。
最初は小学生でも釣れる敦賀新港のマメアジのサビキ釣りからのスタート。
サビキ釣りというのは、餌カゴにみっしりと小さなオキアミをつめて海に投げ入れ、その餌が散らばるあたりに小さな針を垂らす釣りの方法だ。たいてい、カゴと針はセットの仕掛けとして売られている。
餌のオキアミが海中に散らばると、四方八方から小さなアジがどっと集まってくるのが肉眼でも見える。これで釣れないわけがないだろうと思う。アジたちは餌の周りを興奮して泳ぎ回り、勝手にヒレや体に針を刺して釣り上げられる。もちろん、針を餌と間違えて飲み込んでいるものもいる。
餌カゴにつけられた針は5〜6本あるのだが、すごい時にはその針全てにアジがぶら下がってきた。
入れ食いというのは、これか!と理解した。本当に誰でも釣れるのだ。
旦那氏と一緒に
「楽しいね、楽しいね」
とウハウハ釣りまくった。
が、ウハウハしながら三日もやったら飽きた。
釣れない釣りは楽しくない。
けれど、釣れすぎる釣りも楽しくない。
人はわがままなものなのだ。
次にやってみたのが、砂浜からのキス釣り。始めたのがキスのシーズンが終わりかける頃だったので、2度ほど大漁を経験したが、すぐに釣れなくなった。
そして、キスに代わりベラやカワハギやちびのタイが釣れるようになった。
このキスの仕掛けで釣ると、行くたびに必ず見たことないものが釣れるのがおもしろかった。
これとか。(メゴチだ、と教えてもらった)
これとか。(釣れたんじゃない、ひっかかった。ビギナーズラックのタコと、その調理後のタコ飯)
これとか。(高級魚キジハタ)
釣りは楽しい。
楽しいが、毎日、魚を捌くのはヒレの棘が刺さって痛い上に魚臭い。
デメリットを超えるメリットが欲しくなる。
つまり、釣りにくいものを釣りたい。達成感が欲しいのだ。
そんなわけで、この何日かはイカのエギングに挑戦していた。
エギングとは、餌木(エギ)と言われる、イカ用のルアーみたいなもので誘って釣る方法のことだ。
これまでのキス釣りでは、生き餌であるイソメを使っていたので、何かしら必ず釣れた。
新鮮なものを食べたいのは人も魚も同じなのだ。
しかし、エギングは餌の匂いでおびき寄せたりできない。エギの動かし方が勝負の分かれ目となる。いかに「本物っぽい動き」を演出できるかがポイントなのだ。
この三日続けて、イカはボウズであったが、「何かしら釣れないと楽しくないしなー」と意地汚く、イソメを買って持っていたので、大きなベラをたくさん釣って帰ることはできた。
だか、これがよろしくない。この「何かしら釣れたらいいなー」という甘えた心が、イカと真剣に闘う気持ちを削いでいるのだ。
そこで私は、「エギングだけしかしてはいけない日」を作ろうと思った。でも、三連続で暗いうちから起き出していたので、1日くらい休んでからにしよう、と思っていたのである。
だが、
という有様。
目が覚めたからには行くしかないと思い、釣りへ。
しかし、ここまでで私は学習した。
生き餌を買ってしまうから、ついつい残すのがもったいなくて長居してしまうのだ。
釣れない時スパッと諦めて帰るためには、生き餌は持って行ってはいけない。
今日は、師匠の店に寄らずに釣り場へ。
エギングでイカしか狙わないと決めていったのであった。
初めに敦賀港。
何も釣れない。
沓の浜。
何も釣れない。
手の浦。
何も釣れない。
だんだんムキになって、結局、白木漁港まで行ってしまった。
毎日、敦賀半島を一周している。
アホなのではないだろうか。
(Facebookより)
イカのエギング、難しすぎる。
ほんとは、もっと簡単な生き餌で釣る方法があるんじゃないか?と思ったが、イカの生き餌はアジだった。つまり、アジを釣ってそれを生きたまま餌にするということだ。なんてこった。もっと難しいじゃないか。
無理だ、一生釣れないかもしれない。
だが、そこに挑戦するからこそ、遊びは面白いのだ。
しばらく、私のエギングは続くのだろう。
はー、嫌だ嫌だ。
でも面白いんだなぁ。
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