さをりのスヌードを作ろう
さをり織りを売るお店コースタ814を5ヶ月近くサボっていた。
梅雨が明けて夏が来た途端、敦賀の海が「おいでおいで」と両手両足で私を招くようになり、ひたすら海に通って、釣りをしたり潜ったりしていたのだ。
「この死ぬほど暑い夏に、私が裁縫をしようという気になれないのだから、お客さまだって絶対、部屋にこもってチクチク縫い物なんてしてないはずだ。だったら今は遊んで、寒くなったらまたテコ入れしよう」
そう自分に言い訳して、遊び呆けていたのである。
やがて夏は終わる。日本海は荒れる。12月の頭まで、粘りに粘って釣りに通ったが、流石にもう釣れない。ついに雪まで降り出した。
いよいよインドアのシーズンである。さー、作ろう、かわいいさをりのスヌードを!
ライターと名乗っているからには、丁寧な解説を書かねば!と思うのだが、世の中にはYouTubeというものがあって、数多の才能ある方々が作品の作り方を動画で見せてくださっている。
どう考えてもそっちの方がわかりやすいので、スヌード自体の作り方はそちらを見ていただくとして、私はうちで買ったさをりをスヌード用に加工するところまでを解説しようと思う。
--------
はい、こちらが「ねじりスヌードの作り方」です。ざっくり作り方を頭に入れてください。
ではこれを、さをりで作ってみます。
用意するのは、
①コースタ814で販売している細長いさをり布
②フリースの生地(ダイソーにも売ってます!)
③接着芯(こちらもダイソーで販売してます)
完成見本はこちら。うちのお店で扱っている、長さも幅もまちまちなさをりを組み合わせて作りました。
では始めましょう。
さをりは、ところどころ目が飛んでいます。それをそのまま活かしたい方は、何もせずに縫い合わせていただければよいのですが「隙間から虫が入りそう」とか、「糸にボタンが絡みそう」とか、「なんか見た目が寒そう」とかいった理由で、目を塞ぎたい方は、まず塞ぐところからです。
全く難しくありません。
下のようにつまんでミシンをかけるだけです。
飛んでいる目が塞がりました。もう虫もボタンも怖くないですね。
続いて、これらの細長いさをりを繋ぎます。
だいたい15×65センチの一枚布を作るつもりで、はぎ合わせていけばよいかと思います。
中表になるように布を置き、色の組み合わせを考えたら、あとはミシンで直線縫いです。
裏返してアイロンで抑えます。
65センチより長い部分をカットするのですが、その前にほつれどめ加工をします。
私は一応、接着芯を貼り、その上から押さえミシンもかけていますが、どちらか片方だけでも大丈夫かと思います。
布の両端を接着芯の上でカットします。
さーこれでさをりの一枚布が完成しました。あとはフリースと合わせて縫うだけです。
念のためもう一回、動画をご覧ください。
長辺を上下とも縫い合わせて筒状にしたら、片側から手を入れ、反対側の端を掴んで筒の中を通して持ってきます。
そこで、布を半回転してメビウスの輪を作るわけですが、その状態で全部縫ってしまうと表に返す場所がなくなってしまうので、途中で縫い止めるのです。
ひっくり返したら、あとはその開いているところを手縫いで綴じておしまいです。
いつも思うのですが、作っている時の「ズタボロ感」と、完成した時の「可愛らしさ」のギャップがすごいですよねー。
さをりの魅力の一つがここだと思います。裁縫が得意でなくても、なんか、かわいいものができてしまう。その結果「私ってもしかしてすごい?」と思えてしまう。
おかげさまで、寒い冬もいい気分で楽しく暮らしております。
さをりのご用命はこちらをどうぞ。
敦賀市には、障害を持った方が働く「ワークサポート陽だまり」という事業所があり、そちらでもかわいいさをり製品を扱っています。
着物を縫いたい、帯を作りたい、スカートを作りたい、といったご要望にもお応えできる幅広くて長いサイズの布(と言っても機織り機のサイズの制約があるので、幅はおそらくMAX50センチほどだと思いますが)も販売されております。気になる方はぜひご覧になってみてください。
欲しいものが見つかった場合、施設の方に直接お電話を差し上げると、ご迷惑になることもありますので、メールでお問い合わせいただければと思います。
今ね、コロナで対面販売ができなくて、せっかく作ったものが売れなくて相当困っていらっしゃるようなのですよ。手芸好きな方、いかがでしょうか?