ゆるふわ狂いレビュー特別編:MISSION 01(後編)

前編を見ていない方はこちら
忘れてたわけではないんですよ。
というわけで早速続きに入ります。開幕地獄の入り口です。

13:Thys & Two Fingers - Charlatan
Charlatanはペテン師とか偽医者とかそういう意味らしいです。
確かに曲自体から漂ってくる胡散臭さがやばい。
この二人の並びから下手なモノ出てくるわけがないとはわかっていてもこの圧と対話の困難さは凄い。
これ暗い部屋で爆音で聴いてたらトランス状態入れそうですよね…(MISSION 01自体がそんな構成してる気がするけど)
そしてあのアウトロ。騙されたというより、魔法をかけられていたのかも…とか思ってしまう。悪いやつだなぁ。

14:Vonark - Trident Polymorphic Engine
もるふイチオシトラック来た。
一貫しているように見せかけて着実に進化/変化していく感じが曲名通りで凄く良い。
怪しげなイントロからゴキゲンなブレイクになり、上げて落とすかのようにローテンション、かつブチ上がる暗黒レイヴへと…
おっと、油断すると一生聴いてしまう…ヤバい。

15:The Caracal Project - This World Stopped
BPM控えめで低く重く攻めた2曲から打ち上げるように来るドラムンベース、あまりにも健康。
歌うようなベースがあまりにも性癖!!!嫌いなわけないだろって感じです。超良い。
アウトロの締め方も凄い好き。止まる世界を…感じるね…

16:Hidden Tactics - Break All Circuits
そして我々は上げて落とされるわけなのですが。

落とされると言っても暗黒レイヴに落とされるわけです。爽快感から一転、再び邪悪なトランス状態へ。
あまりにも重いビート、短すぎる2分間。
ビートが重すぎて結構息が詰まりますね。そういうの、好き。

17:Victim & Njin - Alien Trader
重いままドラムンベースへ行くのはとても悪いぞ!!
重すぎるキック、邪悪過ぎるベース、それらに対して軽くて心地よいスネア、最高のアクセント。
エイリアンでいいから俺をクラブに連れて行ってくれ頼む。
ずっとレイヴしっぱなしで一生踊り散らかせますねほんと。

18:Euph - Stolen
俺をクラブに連れて行ってくれ頼む(2回目)
あまりにもゴキゲン過ぎるテクノトラック、根っこの邪悪さが垣間見えるサウンド、健康そのもの。
イントロからのちょっとミニマル的な上げ方が超気持ち良い。これも暗い部屋で爆音で聴いて最高なやつですね。
Posijによる公式ミックスだとこれの次がTrident Polymorphic Engineで「うわめっちゃわかる~~~~」になりました。ミックス、最高なのでぜひ。

19:Retrakt - Rotary
帰ってきたぜローテンションドラムンベース。
淡々と刻まれるビートでさらに健康。踊りすぎは不健康なので注意。
スネアにカウントして良いのか怪しい感じの音がとてもクリスピーで良い。
気づいたら脳に刷り込まれてそうなベースも最高。

20:Posij & Former - Ultra
急速に終わりが迫ってきたね…

邪悪かつ陰湿な重いビート、トランス入りそうなボイスサンプル…油断すると呑まれそうです。
この組み合わせだから当たり前なんですが、音が気持ちよすぎる。
ずるい音しか鳴ってなくてよだれ出ますね。
この狂気スレスレの音に耐えられた人に叩きつけられるのが、次のトラック。

21:Current Value & MVRK - Human Error
来たな…………

The All Attracting(これもまたいずれレビューします)を即予約しなければならなかった理由のコンビです。
性癖の塊過ぎて逆にレビュー困るな…
圧倒的な世界観構築、猟奇的過ぎるサウンド、エロ過ぎる刻みのビート…このコンビズル過ぎないか?
MISSION 01全体通してもあまりにも世界が濃密過ぎる。ヤバい世界のよりによって中心に来てしまった感じが凄いですね。
この曲の狂気に当てられてしまった人はぜひ、The All Attractingに魅了されてしまいましょう。

22:Audio & Forbidden Society - Iris
狂気の渦中を抜けて、世界の末端に飛んだかのようなトラック。
最近のForbidden Societyはこういうシリアスで静かめなドラムンベース書くようになりましたねえ。びっくりしつつこの路線もめちゃくちゃ好きなのでうれしい限り。
静かな中にピアノが響き、重いベースが唸る。どこか淋しげな空気も感じられる良い曲。速いのにチルい…

そして、長い長い旅路もここで終点です。辿り着いた先は…

23:Tim Granowski - Abyss
MISSION 01の世界を巡る旅は、深淵にて幕を閉じるわけです。
寝る前に聴いたら良い世界を観ることが出来そうな、最後に相応しいエモーショナルでノイジーなトラック。
mixでも最後のトラックを担当してるのですが、そこで聴くとエンドロールの幻覚が見えるんですよね。映画観せられた気持ちになるんですよ…

以上、MISSION 01全曲レビューでした。
23曲は流石にたいへんだなあ。
これで一人でも多くの人がMISSION 01の世界へ飛び立ってくれれば嬉しいなあ。
ところで、ナンバリングがついてるって事は02も出るんですかね?
俺…死ねなくなっちゃったよ…

次回は今後自分の中でこれを超えるリリースが来るのか心配になってくるアルバム、Current Value - The All Attractingの全曲レビューを予定しています。やれんのか???やれなかった場合はいつもの狂いレビューになります。

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