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1‐2.速さの単位と1-3.速さの換算

1-2.速さの単位

物理の問題に取り組む上で重要なのが単位です。

私が高校生のときの恩師が物理の授業で、単位を良く見ていれば、その値がどのように計算されたものなのかが見えてくる。と仰っていたのを大変印象深く覚えています。

例えば、時速を表す単位は Km/h と表記されますね。

kmはキロメートルで距離をあらわし、
hは時間(hour)をあらわします。

そしてこの単位の「/」は÷ということですので、これはkm(距離)をh(時間)で割ったもの、ということが込められているのです。ですから、速さってどうやって計算するんだけ?と思う前に、単位をしっかり見ていれば分かるという仕掛けになっています。

ただ、距離の単位が「Km」「m」「cm」「mm」のどれなのか、時間の単位が「h(時間)」「m(分)」「s(秒)」のどれなのか、をしっかり判別しなければ正しく現象を把握することができません。

そして、異なる単位のものが同じ問題の中で登場したなら単位を揃えるという作業をしなければいけないのです。

1‐3.速さの単位の換算

速さの単位の換算を簡単に復習しておきましょう。

まずは長さの単位のおさらい。

1km = 1000m

1m  = 1000mm

というのが本来の関係性で1000倍で単位が変わります。

1mを基準にして、k(キロ)が1000倍、m(ミリ)が1000分の1倍という意味です。

しかし、我々の生活の中で1000mm、2000mmという長さは数字が大きくなり過ぎてしまいますので、c(センチ)という単位を使っています。

これによって1000倍ずつの関係がズレてしまいますが、我々の生活には適切な長さの表現に変わっていきます。
1m  = 100cm
1cm = 10mm

というものです。

そして、時間の単位は

1時間(h) = 60分(m)

1分(m)  = 60秒(s)

これは当たり前の知識ですね。

さて、これらを使って速さの単位を換算していきます。

例えば「72km/h」は「何m/s」でしょうか。

まず長さの単位を変えてみましょう。1kmは1000mでしたので、1000倍してみます。

72km/h
 ↓
72000m/h

そして、1時間=60分、1分=60秒、なので、1時間は60×60=3600秒ということになります。それなら、72000mは1時間あたりの移動距離なので、秒速にするなら3600で割らないといけません。

72000÷3600=20

よって、72km/h = 20m/s

という計算になります。

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文で説明すると小難しいのですが、簡単に言えば、分母と分子をそれぞれ単位を直して計算し直せば良いということです。

ちなみに、地球の直径が12,742kmで、光は1秒間に地球を7周半すると言われていますから、光の速さは・・・

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よって、秒速300074.1km = 約秒速30万km

ということが分かります。

m/秒 に直すと、秒速300m という感じですね。

風速17m/s以上になると台風と定義される、という事と比較すると、300m/sというのは尋常ではない速さというのも分かると思います。(いや1秒間で300mという段階ですぐ分かりますね・・・)

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