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【物理】0.物理は何のために学ぶのか

私は建築学科を志望していた高校生だったので、純粋に構造力学で必要だから、という認識しか当時はありませんでした。

しかし、実際に大学で学んでいると、構造力学以外にも電気設備、音響、空調、断熱、耐火、法規(手すりの高さなど)パッと思いつくだけでも数多く、実に様々なところで物理が使われているのだと気付きました。

そして私たちの身の回りを見ても、スマートフォンなど物理の知の結晶みたいなもので、目に見えないものであれば携帯の電波も物理の領域です。

そう考えたら、物理を何のために学ぶのか、ということに疑問を持つ方が愚問な気がするくらいになりませんか。

いやいや、私は文系だから関係ない。
と仰る方もいるかも知れませんが、それはちょっともったいない。

もし、あなたがプロ野球観戦が好きであれば、バッターが長打を放った際に、一塁から二塁へ向かうとき、どうして直線で走らず、少し膨らんで回っていくのか、どういう走り方が最も早く、スピードを殺さないで済むのか、などを理解することができ、良いプレイとは何なのかが深い意味で理解できるようになることでしょう。

サッカーが大好きなあなたは物理が分かると、直接フリーキックで取りにくいとされるブレ球はどういう原理で起こる現象なのか、ということに疑問を抱きつつも、原理を考察することができるようになることでしょう。

生活においても、フライパンや鍋、食器など、どのような素材のものがどんな用途に適しているのか、が分かるようになりますので、生活力が向上することも期待できます。

仮にトイレの電球が一つ切れたとしても、家の中の他の電気が消えてしまうことはありませんよね。それって並列つなぎで配線されているからですよね。これがもし直列つなぎであったのなら、トイレの電球が一つ切れた瞬間に家中の電気がバチンと切れるわけです。そんなことは経験上、起こったことはない訳で、言われれば当たり前のことなのですが、物理を知っていれば経験だけでなく原理としても当たり前と言える訳です。これも小学生や中学生が理科で学習する内容ですが、ジャンルでいえば物理のお話です。

私は学校の部活でロボットを扱ったりもしていますが、これも物理の集合体みたいなもので、モーター、バッテリー、コード、基盤など、あらゆるパーツで物理の知識を活用できる訳です。
これでガンダムを作ろうという訳ではないのですが、物理というものは私たちが想像しているよりももっと身近な学問であるということが伝われば幸いです。

大学受験のために必要だから物理を学ぶというのもやむを得ないのですが、せっかく学ぶのであれば、こうした日常の現象を解き明かしたり、理解を深めるために学んでみようとする姿勢で物理と向き合ってみると面白くなってくるのではないでしょうか。

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