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{ご報告②}これからの仕事と暮らしのこと

約6年勤めた隼Lab.を退職すること、そして鳥取を離れることをお伝えして、1ヶ月が経ちました。その間、身近な人たちに伝えたり、退職や引き継ぎに向けた準備を進めたり、引越し荷物をまとめ始めたりしながら、自分自身の気持ちも次のスタートに向けて整える日々です。

ありがたいことに、次はどんなことをするの?と興味を持って聞いてくださったり、メッセージを送ってくださる方もいます。現在鳥取で運営しているお店「ポトラ」の閉店についてご報告できたら改めてお伝えしたいと思っていたので、noteに書くには少し時間が必要でした。

2022年8月に隼Lab.内にオープンした「ポトラ」は5/6を持って閉店します

運営してきた店の閉店を決めるということは、想像していた以上に、自分にとっても大きなけじめになりました。ポトラという店を作れたことはこれから先も自分にとって誇りであるし、この空間をたくさんの人に大切にしてきてもらったことは他に替えがたい悦びでもありました。その場所を閉めてでも向かいたい未来があるということは自分にとって幸せなことで、かつ「行っておいで!」と送り出してくれる鳥取の人たちと出会えたことへの感謝も改めて感じています。

フラットに働き方・生活を見つけてみたい

そもそも今回の退職や引っ越しは、「自分の生活や働き方をリセットして、次のステージに進めてみたい」と思ったことが最初でした。ちょうど昨年30代になったことも意識するきっかけになったのですが、ここ数年じわじわと思うようになったのは、「自分の名前で仕事をしてみたい」ということです。つまり、雇用されて、会社名や肩書きを与えていただいて働くのではなく、自分という看板を作って仕事を広げてみたい、ということ。

新卒で社会人になり、西粟倉の(株)エーゼログループで2年、八頭町役場(鳥取県八頭町)の臨時職員として1年、隼Lab.を運営する(株)シーセブンハヤブサで5年。社員や職員として働く場を用意してもらう中でも、一般的な”会社”と比べたら、かなり自由に働かせていただいてきました。たまに出会う人には、「諸岡さんって会社員だったんだね!」と言われたことも多々ありました(フリーランス的に見えていたのだと思います)。

雇用されていたからこそ、金銭的にも精神的にもベースとなる安定があって、だからこそ安心していろんなことにチャレンジできてきました。会社というチームの中で、仲間と関わり合いながら働くことも、私は好きです。会社員でなければ経験できなかったことを、経験させてもらってきたことに感謝しかないですし、もしかしたらまた数年後にやっぱり会社員になる選択も、可能性として十分にあると思っています。

それでも、自分の名前で働くということには、違う魅力を感じています。単純に、やったことがないからやってみたいという好奇心もあります。会社や肩書きという後ろ盾がなくなったときに、自分は、どんな仕事を選んで、どんな人と出会っていくんだろう。どういうふうに思考が変わって、あるいはどんな部分は変わらずに、自分の仕事や生活を成り立たせていくんだろう。そこにはどんな風景が広がっているんだろう。

「自分の名前で働きたい」と言うとさも自信満々かのように見えますが、実はそうではなくて、もう一度フラットに自分の働き方や仕事への姿勢や視点を見つけていくための”方法”として選んでだのが「フリーランス」という働き方です。

熊本県玉名市へ

前回の記事で、自分のふるさとである九州を拠点にしたいという思いを持ったということを書きましたが、結果としては熊本県玉名(たまな)市に行くことになりました。昨年の11月に玉名市で開催されたknowledge(ノーレッジ)を訪れたことがきっかけです。東京時代からボスとして慕っている青木純さんが、ひょんなきっかけでよく玉名を訪れていて、玉名在住の仲間とともに何やら楽しそうなイベントを開催する、と聞きつけて思い切って行ってみることにしました。

菊池川沿いで開催されたknowledge、手前の赤い背中が私。

初めて訪れる玉名でしたが、この時に感じたのは「なんだか私、ここに住んでそうだな」という感覚です。「ここに住みたい!」とか「ここしかない!」という一時的な興奮ではなく、ここに住んで暮らしていく自分が、なんとなく自然に想像できるなという、肌馴染みの良さのようなものを感じました。

そう感じられたのは、故郷・宮崎の大淀川にも似ている菊池川沿いの風景も然り、滞在中に宿泊したホステル・HIKEの佐藤充さん・陽子さん の存在も大きかったです。私が何かを決断する時は、「この人と働きたい!」ということが決め手になることがほとんどなのですが、お二人をはじめ、その後に玉名を通じて知り合った方々は、純粋にもっとこの人たちと先の未来を見てみたいな、と思える人ばかりでした。

玉名駅前で、「HOME」という場を育てます 

そんな玉名市でメインの仕事として携わるのが「HOME」という場所です。

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HOMEは、JR玉名駅の目の前に今年3月にオープンしたコミュニティスペース。前述した青木純さんや佐藤充さんもそれぞれの立場からプロジェクトに関わっていて、年明けに、「(コミュニティマネージャーとして)若葉がいいと思うんだけど、どう?」と声をかけてもらいました。本当に急なメッセージで、スキー場でスノボの休憩中にテレビ電話を繋いだことは一生忘れません。

提案をもらった直後は、もちろん何も考えずにOKとは言えず、今の職場を離れることに対して「数ヶ月後に退職したい」と言い出したら周りに迷惑をかけるし、隼Lab.という場所が大好きだからこそ、もしかしたら信頼関係に傷がつくかもしれない、という不安もありました。でも、それでもその提案を聞いたとき、私の心は素直に高鳴っていました。肌馴染みの良かった玉名、次の拠点にしたいと考えていた九州、コミュニティマネージャーとしてのこれまでの経験を、挑戦したかったフリーランスという立場でチャレンジできる環境。今の自分にとって、これ以上にないチャンスでした。

HOMEの運営会社は、(株)フューチャーリンクネットワーク(以下、FLN)です。私は個人事業主として開業し、FLNからコミュニティマネージャー業務の委託を受けて、FLN・玉名市・地域のみなさんと連携しながらこの場所を育てていきます。

今もこれからも尊敬する、現職のボス・古田さんには、正直にこのチャンスに挑戦してみたいということを伝え、「結構急だな…!」との率直な感想はいただきながらも、二言目には「でも、応援するよ。若葉なら大丈夫!」と大きく背中を押していただきました。6年間貴重な体験をさせていただき、こんなに暖かく送り出してもらえて、本当に恵まれています。

3/15には、地域の皆さんや関係者の方々、市長などにお越しいただいておひろめ会も開かれました。私は翌日に現職での大切な企画を控えていたので、その場にいれなかったのは残念でしたが、オンラインで繋いでもらってご挨拶をさせていただきました。

おひろめの日は、まだ明るいうちからたくさんの人が立ち寄ってくださいました
HOMEの目の前はJR玉名駅。玉名で暮らす人と玉名を訪れる人の交差点になる場所です
コミュニティスペース・コワーキングスペースとして運営する1F
キッチンカウンターは「0番線」の愛称で交流を生む場として活用していきます
鳥取から、会場にいる皆さんにご挨拶させていただきました


これまでの経験を存分に活かせるかたちで、メインとなる仕事に巡り合えたのは本当に幸運でした。11月に訪れた際に知り合った玉名の方々や、きっかけをくれた純さん・充さんには感謝です。そして、私が積み上げてきたこれまでの経験を対等な目線で認めてくださり、さらには隼Lab.まで来訪してくださるなど、すでに気持ちの良いパートナーシップを結んでくださっているFLNさんも、これから一緒に取り組んでいけることがとても楽しみです。

フリーランスとして仕事を広げる

HOMEという場を育てながら、そのほかの個人事業をつくっていくことも新たなチャレンジです。これまでやってきた企画や、書くこと〈web・新聞・雑誌でのコラムや取材記事の執筆など〉、描くこと〈イラスト/デザイン〉をはじめ、2年間本屋をやってきた経験を活かして選書や本に関する企画など、あまりガッチリと決めきらずに、できること・やりたいことに取り組んでいこうと思っています。
年明けから、独学で制作していた個人HPも公開しました

写真は青木写真事務所の青木幸太さんに撮っていただきました

仕事実績アーカイブ用のInstagramアカウントも作りました!

フォローしてもらえたら嬉しいです…!

そして最後に、今回、フリーランスとして独立すること、玉名を拠点にすること、HOMEのおかみになること、そのすべてのきっかけをくれた青木純さんに感謝です。国家公務員や大企業への就職を目指すエリート同級生たちを横目に模索していた学生時代、心が動く生き方を選ぶ大人たちと出会うきっかけをくれたのは、純さんでした。あの時がなければ、間違いなく今の私はありません。そして今回も、純さんとのつながりが続いていなければ、あり得なかった選択でした。

※純さんは、転職エージェント(今のところ無料)なんかっていうくらい、私の転機のきっかけ全てに関わっている、私の”東京のボス”です。
※東京のボスですが、いつも全国各地を字の通り飛び回っていて、最近はあまり東京にはいないそうです。

純さんが何をやっている・やってきた人なのかは、10年ずっと追っかけ続けていても一言で答えられないので、気になるあなたはぜひ4/16に発売される著書「PUBLIC LIFE」を購入されることをお勧めします!


東京で2人の”ボス”とお酒を飲めたのは本当に感動ものでした!
(右:純さん、中央上:古田さん、中央下:私、左:飲食店の神様・馬場さん


一旦ご報告としてまとめましたが、実際に熊本に引っ越すのは5月の中頃、HOMEでの仕事の本格始動は6月からです。GWいっぱい、最終出勤日の5/6(月・祝)まで現在の鳥取・隼Lab.でのお仕事をしっかりとやりきり、次なるスタートに立ちたいと思います。

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