デイグラシアの羅針盤が面白かったという話

ついさっき、去年末からコツコツと進めていた「デイグラシアの羅針盤」というノベルゲームをクリアした。ハードはSwitch。

ストーリーを簡単に説明すると、とある事故で海底に沈んだ遊覧船からの脱出を目指すが、船内にも船外にも脅威が潜んでおり・・・というSFサスペンス。

私自身、ノベルゲームをほとんどやったことがなかったので他の作品と比べることはできないが、これは非常にのめり込んでプレイできた。かくいう今も、クリア後の余韻と喪失感に耐えきれず、半ば埃をかぶってた私のnoteにこのように感想を書き込むほどである。
ここまで書くと流石に褒めすぎている気もしなくもないが、私はこのゲームを十分に楽しめた。

以下、ネタバレを含みながら内容について触れていく。

一番印象に残ったのは、黎理である。私は、1,2週目の彼女がかなり苦手だった。いつの間にか1人で行動するし、何をしていたか聞いても皮肉を吐きながらはぐらかす。そして意味の分からない妨害行為。私は主人公と同じように、かなり黎理に対して不満を膨らませていた。
しかし3週目、彼女の目的が明らかになる。また自分の行為のせいでSHEEPⅢが沈んだことに対して「こんなことになるなんて」と後悔を見せる。
主人公に本心を打ち明けてからの黎理は以降主人公達に全面的に協力するようになり、作戦の失敗を一緒になって悔しがり、成功を喜ぶようになる。1,2週目の黎理を見てからのこの心の開きようだったので、大好きになった。多分6人の中で一番好きかもしれない。

次に良かったのが、3週目への突入条件である。上の方でネタバレを含むとしっかり明記したので堂々と大ネタバレを書く。
先述したように私はろくにノベルゲーム に触れてないので、もしかしたらこれは古典的な分岐方法なのかもしれないが、「最初に入力する名前」が条件となるのは非常に興奮した。ここでの入力すべき名前とは、主人公の本名である。若干のミスリードを含みながらも、2週目のラストで主人公の本名は「片桐 一葉」であると判明する。
そもそも1,2週目では主人公は偽名を使っていた(プレイヤーが自由に入力する)。1,2週目とバッドエンドが続き、白い部屋で反省する主人公と縁。
そこで縁が主人公の本名を出す。ここでプレイヤーは、「偽名を使わず、最初から本名を名乗ればどうなるのか?」という思考になる。そしてまたニューゲームし、序盤の名前入力欄に本名を入力する。その後のテキストが少し変わっているのを見て、私は大興奮した。「ノベルゲームおもしれー!」となった。
そこからの展開は、前2つの偽名ルートとは違い好転に好転を重ね、ついには脱出にまで至った。やっぱり信用って大事なんだな。

あと、3週目の終盤の方であった、生存者6人がそれぞれ自分の罪を告白するシーンが良かった。潜水服で1人浮上するのは誰かを決める際,SHEEPⅢが沈没し、大勢の人が死んだのは自分のせいだと罪を感じるシーンのことである。主人公1人が大勢の人死にの原因となり、それに主人公がめちゃくちゃ悩んでいたのがかなりプレイしててしんどかったので、他5人もそれぞれに「自分のせいだ」と考えていることが分かり、主人公の罪が軽くなるわけではないことは分かってはいながらも、少し負担が軽くなった気がして良かった。

以上こんな感じで、デイグラシアの羅針盤を楽しんでクリアまでプレイすることができた。今後もノベルゲームに手を出してみようと思う。稚拙な文章でしたが、最後まで読んでくれてありがとうございました。


そういえばなんで灯理は黎理の首を絞めたんだ?