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『10.東京タワーを駆け上がる』バケットリスト

1958年に完成した電波塔『東京タワー』

なんと僅か1年半の工期で完成し、全長333mは当時世界で最も高い鉄塔だったそうです

『東京スカイツリー』の登場によって、電波塔としての役目を終えた今でも東京のシンボルとしての人気と知名度に変わりはありません

その『東京タワー』の外階段を駆け上がる
『東京タワー階段競走』たるイベントがあると知り、エントリーする以外の選択肢は私にはありませんでした

いつも通り友人を巻き込みエントリー

レースの内容としては非常にシンプルで
「メインデッキ」までの外階段
約600段高さ150mビル42階分
を一気に駆け上がると言ったものです

これはしっかり準備しないと命に関わると思いましたが、レースまで残り一ヶ月前を切った頃
腰に違和感を感じ整形外科へ

医師より「腰椎分離症」の宣告を受け、リハビリ治療に専念した結果、特に何の準備もないまま当日を迎えました

圧倒的準備不足

レース当日
『東京タワー』のいる「赤羽橋」へ向かいます
なんと受付開始は午前6時50分からです
お寝坊は許されません

記憶よりずっと大きかったです

来たことあったようななかったような
メディアで見過ぎて記憶が曖昧です

ただこんなに大きかったんだと驚きました

受付を済ませると参加賞で「結ばない靴紐」を頂きました

渡されたゼッケンとタイム計測のためのチップを取り付け準備は完了です

さっそくスタート地点の確認に行きます

ここから外階段を600段駆け上がるわけです
登り階段と下り階段が交差しています

コンビニで朝食を取り軽めに準備運動
あっという間に出走時間です

8時になると第一走者がスタートします!

『ウェーブスタート方式』で数秒の間隔をおいて出走番号と名前が呼ばれ、順次スタートしていきます

階段は追い越しは危険なので、エントリーの際に1kmあたりのタイムを入力するところがあって、そのタイムを参考に走順を決めているみたいです

既視感あるなと思って
最近エヴァの映画でみました

次から次へと出走
あっという間に私たちの出番です

名前を呼ばれ
いざスタートです!

スマホをしまう私

一段抜かしで駆け上がり
ちょこっと次走の友人を待ちます

『東京タワー』を走って思ったのが
同一色の鉄鋼の美しさです

素人ですら設計美を感じてしまいます

まさに「非日常」の世界

やることはひとつ
一気に駆け上がるのみです

テーマパークに来たみたいです
テンションあがります

ただ、このレースの口コミだったり
完走者の後語りを情報収集として拝見して
そこで口をそろえて皆が言うのが

200段から足が上がらなくなる


いやいやいや
200段てたったの3分の1

序盤の序盤でそんな

リズム良く
テンポを掴めば

掴めば

……

しっかり足が上がらなくなりました

手すりを使わずにいられません

まだ半分も登ってないのに
太ももと臓器が悲鳴上げています

友人も死にそうになっています

途中途中で出てくる階段の「段数表記」が心を折りにきます

まだあと200段あるのか 泣

それでも当然途中リタイヤなんて物理的にできませんからひたすらに足を動かします

何度も休もうかなと思いましたが

この外階段、登りと下り階段が交差しているので、先に登りきった人たちが声かけしてくれるんですよね

「ラストスパート!ファイト!」
「もう少し!あと少しだよ!」

頑張れてしまいます

この500段は嬉しかったです

さぁラストだと、あと一踏ん張りだと
自分を適当に鼓舞しながら
残ってる酸素を全て燃やして足を動かします


そしてついに
約600段、高さ150m、ビル42階相当

ゴールの「メインデッキ」に到着しました

レース1時間前におにぎり3個にチーズ蒸しパン
食べ過ぎです

心臓が張り裂けそうです

達成感より安堵の気持ちのが大きかったです
もう普段使わない筋肉たちの大合唱です

友人の吐き気がおさまるまで一休み

地上約145mから地上を見下ろせる
「ルックダウンウインドウ」
1.5tまで問題ない特殊ガラスだそうです

そして薄々気づいていましたが

帰りも階段です

どうも、体調不良の方です

足をプルプルさせながら一段一段下ります

クールダウンにしては激しめですが、身体はボロボロでも登りの時は景色を見る余裕はなかったのでなんとも良い気分です

やっと登りきったことの実感が湧いてきました

都内の緑っていいですよね、「憩い」です

階段を降り終え、計測チップを返却し
「完走証」「昇り階段認定証」を頂きました

証拠を頂きました、後世に語り継ぎます

私の600段のタイムは4分弱でした
順位も真ん中ぐらいで、完走目的とはいえ
もう少し頑張れば良かったなって感じです

大会優勝者の記録は2分6秒でした
凄すぎます

小学生の部、一位記録が2分52秒
未来のクライマーです

9時過ぎには閉会式が行われ
嵐が過ぎ去るように幕を閉じました

歴史的建造物を駆け上がる貴重な体験をさせて頂きました
それに「東京タワー」を改めて間近で見る機会を貰えてよかったです
他にない構造美を全身で堪能しました

「昇り階段認定証」は普段から貰えるそうなので、それを目標に生活習慣病対策として国も推奨している「階段利用」をしてみてはいかがでしょうか

東京タワー、駆け上がりました!

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