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2019年に読んでよかった本

2019年に読んでよかった本を振り返りの意味も兼ねて一言コメント付きで書いてみようと思います。他にも色々あったのですが、特に、記憶に残ったり、自分の考え方に影響があったものを抜粋しています。感想は記憶を頼りにざっと書いています。

日本のデザイン

シンプルという考え方が、欧米と日本とでは違う。欧米ではデザインは威嚇や力の誇示だったが、バウハウスあたりから無駄を排したデザインが生まれた。日本では、応仁の乱で京都が破壊しつくされたときに一旦、デザインがリセットされ、その後、新しく生まれたデザインはエンプティネスと表現できるような無駄を排したものになった(記憶からのまとめ)。

人間の創造性を飛躍させる媒質というものがある。例えば石器時代における「石」。

その他、家やホテルに関してなど、様々なテーマについて語られている。デザインを歴史的な文脈で長いスパンで見ていくという見方に気付かされた。

Designship というイベントで原研哉を知ってからファンになっている。

少し独特の言い回しが多く、読みやすくはなかったけれど、示唆に富んでいるという点ではダントツだった。また読みたい。

ストーリーとしての競争戦略

戦略はこれがこうなったら次にこうなるという物語であるべき。そして、それは楽しいはず。本来は動画であるはずの戦略が無味乾燥な静止画の羅列となってしまう様を批判的に語る。

一見して効き目がありそうなテンプレートやベストプラクティスを探してきて自社に流用するという発想はむしろ戦略ストーリーを破壊してしまう。

戦略は因果論理のシンセシスであり、「特定の文脈に埋め込まれた特殊解」である。

SWOTの使い方に関しても注意があるが、これは自分の理解ではコンテクストに依存するので、気軽に使うとミスリードしやすい。

などなど、自身が研究者であり、経営者ではないということをしっかりを何度も語った上で、戦略において筋のよいストーリーがいかに大事かを語る。

経路依存性」という言葉を得られたのも良かった。これは組織ルーティンは企業の内部で長い時間をかけて、紆余曲折を経て形成されるものだということ。容易に真似できない。

様々な事例の紹介とともに、語るような批判的な見方が続く。分量も多いので読書時間もかかったが、それぞれの課題についてしっかり考えることができた。

GRITと似たような読み方ができた。どういう趣旨かというと、読書時間が長いため、ガッツリ入り込めたということ。とても示唆に富む内容だったので、また、読みたい。

生き方

こういう本をもっと読んでいく必要があるなと思った。内容的にはとてもシンプルな印象を得た。誠実であること。心の持ち方が一貫していること、正しいと信じていることはテクニックにまさる。これも時間をおいてまた読みたい。

蒼天航路

衝撃的な面白さだった。熱い!本当にとめり込んで一気に全巻読破した記憶がある。戦略策略、激しさ。面白さが詰まっていた。これもまた読み返したい。

「ついやってしまう」体験のつくりかた

最初の章のスーパーマリオブラザーズの体験設計の記憶が鮮烈に残っている。雲の配置、左側に山。すぐに出てくるクリボー、最初から右を向いているなど。ここまで考えつくされていたのかと衝撃を受けた。

FACTFULLNESS

世界の貧困度や教育など、曖昧にそうだろうなど思っていたことが、事実は違っているなど、新鮮な驚きがあった。

あぁ、この手の本は読んだその時はお覚えているので、細かく思い出せない。深層心理に刻まれていることを願う!

https://www.gapminder.org/

「ハードウェアのシリコンバレー深セン」に学ぶ−これからの製造のトレンドとエコシステム

年のはじめに深センに行く機会があり、その前にざっと読んだ。著者の視点から深センの移り変わりを感じることができた。情報を収集しようという意図で読んだが、非常にワクワクして心躍る読書体験になった。

深センには大量の下請け工場があるが、実際、どこが良いかを選ぶことが大事であったりする。

華強北を中心に深センをいろいろ回ってみたが、この本を読んだおかげで、よりリアルに街を体験できたと思う。

様々な本を読んで

これら以外にも様々な本を読んだのだけれど、ほとんどが途中までだったり、買ったのみで読んでいなかったりする。ストーリーの競争戦略は3月に買って、読んだのは12月だった。山口周さんつながりで本を何冊か読んでいて、その流れで、「仕事ができるとはどういうことか」で楠木健さんを知り、手元にあったので読んだところ最高だった。

沢山の本を読むと、一冊一冊については忘れてしまう。完全に覚えているのは不可能だ。「生き方」に関しては、読んでいたときの心の安定と誠実であることくらいしか記憶になかったが、Kindleでざっと目を通してみると、「そううそう確かに。これは心に残っている」と感じられた。本を読んだことが自分の深層心理に刻まれて自分の行動が変わっていることを信じている。

ここに上げた本はすべて私の人生に影響を与え、行動を変えるきっかけになっていると思う。

こういう本をたくさん読んでいきたい。

2019年に買ってよかったものも書きました。

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