「全社員英語禁止! 日本語だけで仕事しろ!」それでグローバル仕事は回るのか?
自動翻訳アプリを作っているロゼッタ社が、全世界で外国語(自分が母国語とする以外の言葉)を話す事を禁止するというルールを作りました。
外国人スタッフ(母国語が違うスタッフ)と会話をするときは、自動翻訳アプリを使うことを義務づけています。
私は今、カンボジア、メキシコ、ペルーなどと仕事をしていますが、全部オンラインです。
基本、英語でやりとりをしているのですが、最近「英語要らないんじゃね?」って思っています。
語学力なくても、大学生が海外ビジネスやっている
今年はコロナ禍で海外には行けないため、オンラインの海外ビジネス体験プログラムを運営しています。
そのうちのひとつが「スペイン語のマンガアプリを、世界にプロモーションする」というプログラム。
MANGA VAMOSという、スペイン語の漫画しか載っていないマンガアプリのプロモーションをスペイン語が全くできない日本人の大学生がやっているのです。
学生は、自分なりの方法でアプリへのアクセス数を増やし、漫画の投稿件数を増やすために試行錯誤します。
で、2021年2月のプログラムでは、漫画の投稿件数が過去最高を更新しまいた。
海外との交流アプリやFacebookのグループなどで漫画家を見つけ、彼らと交渉して、漫画を掲載してもらう。
これだけ書くと簡単なのですが、彼らには日本語はもちろん、英語も通じません。
じゃあ、どうやって交渉をしているのか?
チャット + 翻訳アプリの破壊力
チャットだから「日本語で伝えたいことを書く」→「DeepL翻訳でスペイン語に変換」→「送る」ということが可能なのです。逆もまたしかり。
多少訳がおかしくなることもありますが、ちょっとコツを掴んで外国語にしやすい日本語にすれば無問題。多少間違っていたからって、むこうも文句はいってきません。
ただ、小規模ながらもビジネスなんで、それなりにむずかしい質問も来ます。
例えば
これも、スペイン語で書かれた著作権に関するページのURLを送って、追加の質問があったら聞いて!といえば、だいたい完了です。
ちなみに、コーチとして、我が社のスペイン語ネイティブの日本人スタッフがついているのですが、彼の出番は意外と少ないです。
本当に、言葉ができなくてもなんとかなっちゃうんです。
英会話力など、本業の能力とはなんの関係もありません
この言葉ができなくてもビジネスができたという実績はすごく強いです。
って言えれば就活の自己PRではものすごく強いですし、自分の人生の選択肢も広がります。
(私自身、クメール語全然できませんが、1年の半分カンボジアに住んでます)
これは、言葉だけの問題ではなく、「できなきゃ、できないなりに、今持っているものでなんとかする」というスキルは、あらゆる局面で役に立つからです。
なお、ロゼッタ社のプレスリリースにはこの様に書いてあります
人種や性別と全く同じように、英会話力など、本業の能力とはなんの関係もありません。
外国語ができるかどうかが大切なのではなく、交渉ができるか、お客さんを喜ばせることができるかが大切なのです。
それでも、英語を学ぶべきなのか?
ZOOM会議や電話会議が増えたので、より正確な語学が必要という意見もあります。
それはそうですが、上手くチャットやメールでのやりとりに持ち込めば、このように語学力なしでもビジネスはできます。
じゃあ、ビジネスにおいて英語が必要ないのかというとそういうわけでもありません。
チャットで話をするよりも、ZOOMで顔みて話する方が仲良くなりやすいじゃないですか。
ZOOMで話するよりも、直接対面で話をした方が仲良くなりやすいじゃないですか。
なので、英会話ができるというのは、ビジネス上圧倒的に有利なのです。
また、翻訳アプリも、日本語→スペイン語よりも、英語→スペイン語の方が訳が正確になるので、英語が出来た方が便利です。
ただ、今までは英語ができなきゃ海外との取引は全然無理だったのが、2020年のこの世界は、このレベルの差だけになっているというのが画期的です。
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