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「2倍濃縮」と、化学の濃度計算
(タイトル画像の「だし道楽」さんは、濃縮めんつゆではございません)
濃縮されためんつゆって?
めんつゆなどで、「2倍濃縮」や「3倍濃縮」の表示が、ありますよね。
使うときに、どのように薄めたらよいか、迷う人も多いみたいで、ネットでもたくさん記事が見つかります。
例えば、2倍濃縮のめんつゆを薄めるとき、次の2つの手順のうち、どちらが良いでしょうか?
A. めんつゆの、2倍の量の水を加える。
例えば、めんつゆ 100 mL に、水を 200 mL 加える
B. めんつゆと同じ量の水を加えて、全体を2倍にする
例えば、めんつゆ 100 mL に水 100 mL 加える
「2倍濃縮」は、言い換えると、「濃度がもとのものより2倍になっています」ということです。
「使うときには、2分の1(=半分)の濃度になるように、薄めてね!」ということにもなります。
学校で学ぶ濃度の定義
濃度の計算を学校で最初に習うのは、現在は中学校のようで、「質量パーセント濃度」というものです。
(小学校の算数で、百分率、パーセントを習うときにも、出てくるのかな?)
そこでは、濃度の定義と一緒に、「溶液」「溶質」「溶媒」という言葉を習います。
これらの言葉の意味も含めて、おさらいしておきましょう!
溶質:溶けている成分のこと、めんつゆの場合は、旨味成分や塩分など
溶媒:溶質を溶かしているもの。めんつゆの場合は水
溶液:溶媒に溶質が溶けている、混合物、めんつゆ全体のこと
ここでは、めんつゆを溶液として見て、濃度について考えていきます。
まず、質量パーセント濃度の定義は、次のとおりです。
質量パーセント濃度
=(溶質の質量÷溶液の質量)✕100
濃度が2倍になっているめんつゆを、もとの濃度に1倍)に戻すためには、2倍濃縮めんつゆの、濃度を半分にすればよいです。
式をみると、
溶液の量そのままで、溶質の質量を半分にする
もしくは
溶質の量そのままで、溶液の質量を2倍にする
と、質量パーセント濃度は、半分になりますね。
2倍濃縮の溶液を薄めるときの考え方
溶質の量を半分にする、つまり、めんつゆから溶けている成分だけを抜き出して、半分の量にするのは難しいです・・・。
だから、溶液の量を2倍にします!
めんつゆに水を加えて、溶液の量を2倍にするためには、めんつゆと同じ量の水を加えてやると良いです。
例えば、めんつゆ 100 mL + 水 100 mL にすると、溶液全体の量が 200 mL になり、もと溶液の倍になっています(めんつゆも水も、1 g を1 mLと考えてます)。
だから、「B. めんつゆと同じ量の水を加えて、全体を2倍にする」の方が正解です。
「A. めんつゆの、2倍の量の水を加える。」だと、例えば、めんつゆ 100 mL + 水 200 mL で、全体が 300 mL になるので、もとのめんつゆの濃度が3分の1となり、薄めすぎです。
まとめ
● 2倍濃縮は、濃度がもと溶液(めんつゆですが)の2倍になっている。
● だから、使うときには、、濃度を半分にしたい
● 濃度は、溶質÷溶液で計算できる。
● 濃度を半分にするには、溶質の量そのままで、溶液の量を2倍にしたい
● 水を加えて溶液の量を2倍にするためには、溶液と同じ量の水を加える!
3倍濃縮でも、同じ考え方です。3倍濃縮のめんつゆであれば、溶液全体の量を3倍にするため、めんつゆの2倍量の水を加えます。
ときには、3倍濃縮から2倍濃縮を作ることもあるようです。
そのときは、濃度を3分の2にしたいので、溶液を、2分の3倍(=1.5倍)にする、つまり、もとの3倍濃縮液の半分の水を加えればよいです。
ただ、
私は2倍くらいのめんつゆなら、そのままで使います!
だって、そうめんとか食べてるうちに、薄くなっちゃうから・・・。
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