阿波踊りが破産したら、逆にインディペンデントが超盛り上がって、今年は最高の阿波踊りになるんじゃないかって話。

ぼくは今、徳島県に住んでいる。徳島県の名物といえば、すだち。鳴門の渦潮。そしてご存知、阿波踊りだ。

ところが、その阿波踊りが危機に瀕している、というか、運営主体が破産したというのは先日から各種報道で伝えられている通り。

徳島で一番人が来る、超人気イベントで破産。いかに徳島人がマネタイズが下手かを如実に表すエピソードだけど、これに限らず、徳島って、もう補助金、助成金で成り立ってる「ビジネス」がほんと多くて。っていうか、それがほとんど、って感じ。

地方創生先進地域? ノー。補助金ズブズブ先進地域。

今、話題になってる地方創生関連ニュースなんて、たいてい補助金ガンガンついてるし、ビジネスモデルとしては「終わってる」ものばっかり。例の地域おこし協力隊も、受け入れ団体が何もしないのに「管理手数料」なんて言って年間活動費をポケットに入れちゃう、なんて「被害報告」すら何度も聞く。

もう無茶苦茶だし、そんな徳島がぼくは大嫌いだし(ダサいし悪い意味で田舎臭くないですか?)、「大嫌い」って、鼻でもかむノリと頻度でTwitterでつぶやいてるし、阿波踊りに対しても「なんだかなあ」と思っていたので、Facebookでも次のように投稿した。

阿波踊りなんてマスゲーム。お前の村の踊りを踊れ。

そもそもの話、今日も地元民の方と話してたんだけど、昔の阿波踊り、こんなんじゃなかったって。もっといい加減なもので、すっごいヘンテコな踊りを皆で適当に踊ってたって。動きもバラバラだし。って話を聞いて、ぼくならそっちの踊りのほうに魅力感じるし、絶対見たいなーって。
 
踊りの動きをピシャピシャ揃える。それはそれで「美しい」のかもしれないが、まるでマスゲームみたい。って言ったら「ほうなんよ!!」って言われた。もっと勝手に、江戸アケミじゃないけどさ、「お前の村の踊りを踊れ」。所詮盆踊りでいいのにって。
 
こう思ってたら、岡本太郎も同じようなこと言ってて。「もっと勝手に、原始のエネルギーを爆発させろ」「意外とおとなしい」などなど。
 
まあ、ジャズでも何でもそうだけど、ピーヒャラやればそれでいいじゃんって庶民化の動きと、洗練させていって「芸術」化してく動きと2つあって、どちらも大事なことだったりするのかもしれないけどさ。
 
今年の阿波踊りがどーなるかもわからないし、あまり興味もないけど、大杉漣さんも亡くなり、阿波踊りも経営破綻し、なんていうか、今こそ、昔のよき徳島に回帰したらいいんじゃないかって無責任に思う。

徳島人のインディペンデントが予想以上だった

そしたら、翌日、Facebookで次の記事が回ってきた。

なんとここ7年ほど、阿波踊りのポスターをつくっていた、コピーライターとカメラマンのチームが、今年は意を決して「ポスターを自主制作する」という。

そもそも、阿波おどりは、好きな人が、好きな場所、
好きなスタイルで勝手に楽しむのが、基本。
ボクたちにとって、ポスターをつくること、それをいっぱい貼ってもらうこと、それが阿波おどりへの関わり方・楽しみ方なのだと再確認した次第です。
だから、どの団体・組織・会社とも、手は組みません。

自分はツッコミ体質なので「いやいや、去年までいろんな団体と手を組んでたって話じゃん!」などとツッコミたくもなるのだけど(実は徳島の人はかなり政治的手腕に長けてて、離散集合上手いので)、「自主制作したる!」「1人1人が好きに楽しめばいいじゃん」って決断・再確認には「徳島、最高」って思った。

「1円も儲ける気はありません」ってそりゃダメでしょ。

ただ、上のFB投稿、「1円でも儲ける気はありません」って言ってるのはどうかと思った。

念のため、言っておきますが、
1円たりとも儲けるつもりはありません(笑)

こう言わないとうるさい人がいるんだろうな......。徳島を知る自分は、このコピーライターがこう言わないといけない理由が痛いほどわかる。「自分だけ儲けようとして」。足の引っ張り合いが得意だからなー。

だけど、本当はそこは儲けろよって思う。「一円たりとも儲けない」って、なんか儲けることが悪いみたい。全然悪くない。むしろ「観光協会とかトクシンとかいなくても全然儲かってるし、毎年ポスターつくれちゃうもんねー」「自主的に作ってっちゃうもんねー」「どんどん豪華にできるし、なんなら運営費用すら充当できちゃうもんねー」でいいじゃん。
 
来年からは1枚1000円、もしくは2000円で販売してほしい。買う。

いずれにしても、ぶっちゃけた話、邪魔者が消えてなくなってくれて、今年の阿波踊りはインディペンデント。全国から注目も集められるし、結果として一番おもしろい阿波踊りになりそう。

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