2021/06/30 即興詩「わたしの境界線」
ついさっきまで
自分の中にいたのに
鼻水をかむと
急に汚いものに感じるのは
何故だろう
ついさっきまで
自分の中にいたのに
誰かに向けて
刺々しく
口から出てくることもある
身体の中から外に出たものは
果たして自分なのだろうか
はなくそや目くそも
自分なんだろうか
もし自分だったら
もっと大切にしても良さそう
もし自分じゃなかったら
その境界線はどこなんだろう
もしかして
自分と自分じゃないものの
境界線なんて
本当はないのかもしれない
夢と現実の境界線なんて
本当はないのかもしれない
でも
それだと困ることがあるから
あなたはあなた
わたしはわたし
で いいのかもしれない
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人の生命活動には、それこそ無数の細菌が携わっているとのことですが、そういう意味ではその細菌たちは「自分」とも言えるし、意識の届かないところにいるという意味では「自分ではない」と言えるかもしれません。
ただ、自分だろうが自分じゃなかろうが、彼らがいなければ僕は生命を維持できないわけなので、いずれにしても大きな感謝を持って生きたい、と思うことがありました。
細菌レベルの話でしたが、人間レベルでもそうですね。
流通業の人がいなければ僕は大好きなノルウェーサーモンが食べられないし、沖縄の海ぶどうも口にできない。
加工する人がいなければ、一平ちゃんの焼きそばは存在しなかったわけで。食い物ばかり。
顔も名前も知らないようなたくさんの人たちが、それこそ無数に自分の人生に関わっていると思うと、身体のうちも外も変わらないなあと思っています。
せめて、ありがとうという気持ちで、どの瞬間もいたい。人とそのように接したい。
それが苦なく問題なくできる人生がいい人生かどうかは、きっとまた別なのでしょうね。
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