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【即興詩】2022/11/16「ただ、漕いでいた刹那」

自転車に乗って
買い物へ行く
少し息切れしやすくなった身体を感じながら
ぼんやりペダルを踏む

信号で待ちながら
がらんとした交番を眺め
私は 小さなため息をついた

私の行く末は
いつだってわからないままなのに
今の私は
行く末のわからないことに
いくばくかの恐怖を抱いている

こんな風に
いつも通りの日常を
送っていていいのか

不安になるのも不自然なことに
私は囚われて
ペダルを漕いでいた

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