2021/06/16 即興詩「期待・裏切り」
情けないと思うのは たぶん
自分に期待しすぎている証拠
こんなはずじゃなかった
こんなはずじゃなかったのだ
そう言って 奮い立たせることは
果たして何歳までやれるのだろうか
本当に強い人は
きっと自分に期待をしない
たぶん はじめから
勝ち負けがわかっている
期待というのは
契約書を書いて約束されたものじゃない
にもかかわらず
裏切られたなどと人は言う
情けないと思うときは
自分が自分に裏切られたような
そんな状態だ
なんとバカバカしいのだろう
そうやって 反古された約束のような
見込みゼロの「期待」と
確信に近い「情けなさ」を
繰り返し 繰り返し
また今日も眠るのか
こんなはずじゃなかった
こんなはずじゃなかったのだ
———
情けない、と言われて
気分の良くなる人はいません。
もしかしたら、親からたくさん「情けない」と言われたから
自分でも自分に向けて「情けない」と唱えている人もいるかも知れません。
こんなはずじゃなかったと思うときは、たぶん
・過信
・準備不足
・事実のどんぶり勘定
だいたい、この辺が絡んでくるように思います。
自分と周りを比べてみて、「これなら大丈夫」と線を引いてしまうと、それまで流れていた何かが止まってしまう。
それでいい世界もあるし、しかし涙を飲むのはそれでは良くない世界がほとんどでしょう。
結果に対して、そして自分に対してシビアな人こそ、強い人と言うのかもしれません。
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