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日記9月25日(水) 動物園にイノシシはいるのか?

散歩が気持ち良い季節になり、僕はうれしそうに夜のお散歩に出かけた。
途中で1匹の猫に遭遇した。猫はこちらをじっとみて動かない。僕もそっと近づいてみる。まだ大丈夫。これはいけるのか、と思い、もう1歩踏み出したところで猫はスタスタといってしまった。保坂和志の小説のようだと思った。きっと保坂なら、この一連の出来事を原稿用紙5枚分くらいで描写するに違いない。
猫に出くわすと言うのは、特に不思議な出来事ではないのだが、以前サルを見かけた時は驚いた。ちゃんと顔が赤く、動物園にいるサルと同じだった。そのサルは単独行動をしていた。動物園ではサルは集団でぎゃあぎゃあしてるイメージが強かったので少し不思議な感じがした。さすがに近づいてはいけないと思ったので遠目に見ていた。大学にはよくイノシシが出没していた。
猫が舗装された道路にいることにはなんの違和感もないのだが、サルやイノシシが道路にいるとやはり驚く。
おそらく野生動物が人間の世界に入り込んでいることへの違和感なのだろう。まあ人間が勝手に土地をいじくりまわしているだけなのだが。

ニュースでも街中に野生動物がでると大騒ぎする。その度に野生動物は人間に自然を奪われたせいだという論調である。確かにその点もあるだろう。

でも、僕が動物だったらこう考える。
なあ、知ってるか、その辺に落ちているきのみよりももっと美味いものがたくさん生えているところがあるらしいぞ、今度行ってみよう。
そうやって、その味を知ってしまったら最後、動物たちは、農家の人々が手塩にかけて育てた果物やら野菜やらを食べずにはいられなくなるのだ。そりゃ美味いもんあるんだったらそっちに行きたいよ。

なんてことを考えながら、歩いていたら結構歩けた。
そういえばイノシシを動物園で見たことがない。猪突猛進というのを実際にみてみたいのだが、一度も見たことがない。だからなるべく使わないようにしている言葉のひとつである。


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