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あなたの会社はどうしてあるの?

あなたは、自分が勤める会社が何故存在しているのかを考えたことがありますか?超有名ビジネス書【イノベーションのジレンマ】から学んだことをお伝えします。

本書は、『成功してきた企業は、すべて正しく意思決定を行うがゆえに失敗する』という理由と対策を実例とともに説明した本です。全体像については、実際に本書を読むか、他の方のnoteを読んでください。

疑問 -会社の存在理由-

私の勤める会社は、200人規模の親会社の下にある従業員5人の子会社です。親会社が製造したものを、とある加工をして、加工後の商品を販売しています。その加工は、別の会社に委託しています。つまり、私の会社は指示をしているだけで、自社の工場を持って何かを作ることはありません。

5年前に入社したときから疑問があります。
何故、この会社は存在しているのだろう。

親会社と子会社で分ける必要はないと思ったのです。親会社の本社内の一部を間借りして、事務所を構えています。就業規則や福利厚生も親会社と同じです。仕事の半分は、親会社から受注します。会社を分けることによって、業務が増えます。別の会社である必要性を見出すことが出来ません。

入社してすぐに、社長に関する情報を2つ知ります。この会社の社長は親会社の定年を超えた人が就任すること、社長の任期は2年であること。その情報から、天下り先のポストのために子会社を作ったのではないかと考えることによって、自分を納得させていました。

組織の規模を市場の規模に合わせる

最初に2つのイノベーションについて説明をしておきます。
新技術のほとんどは、製品の性能を高めるものである。これを「持続的イノベーション」と呼ぶ。これとは別に「破壊的イノベーション」がある。これは、従来とはまったく異なる価値基準を市場にもたらすもである。

成功してきた企業が破壊的イノベーションに直面した時に、どうして失敗してしまうのか。それは、破壊的イノベーションが生まれたばかりのときは、市場規模が不明なため、即座に参入することを躊躇してしまうからである。規模が不明な市場への参入は、成功してきた会社ほど、社内での承認を得ることが難しくなる。

さらに、仮に参入したとしても市場規模が最初は小さいため、成功してきた会社をその事業を継続させる理由が少ない。成功してきた企業であればあるほど、ますます破壊的イノベーションに対応することは難しい。

その時、その市場にあった規模の組織を持つことで、破壊的イノベーションへの対応を取ることができる。小規模な市場にも十分関心を持てるほど、小規模な組織が取り組むことで、この問題に対処することができる。

私がいる会社が存在している理由は、ここにあるのではないかと想定できます。市場規模にあった会社を作ることによって、破壊的イノベーションに対応することが可能となり、さらに破壊的イノベーションを生み出すことができると考えたのではないでしょうか。

ちなみに、会社には1つだけ30年以上売れているロングセラー商品があります。これは、当時、破壊的イノベーションと言える商品でした。小さな市場でコツコツと販売実績を伸ばしてきて、今では年間○億円以上を超える売上があります。他社の参入も近頃ありますが、まだ圧倒的優位性を維持しています。

子会社である理由

以上のことを考えると、子会社として存在している理由がわかったかもしれません。親会社の1つの部署ではできない、わざわざ子会社化しないとできなかった事があったと想定できます。

この会社の規模でしかできないことにもっと注力していこうと思えました。意思決定においても、現在であれば、【私→社長】のプロセスで全ての決定がなされます。もし、親会社の中の1つの部署だった場合、【私→係長→課長→部長→支店長→社長】というプロセスで意思決定がされていた可能性があります。それでは破壊的イノベーションに太刀打ちすることができません。

親会社ではチャレンジできないような、新たな市場へ行動していかなければいけないと強く思うようになりました。

まとめ

このように自分の会社の存在理由を考えることは、仕事へのモチベーションに繋がることが今回わかりました。それぞれ会社は、やらなければいけないことがあります。それを自分がやらなければならないことに置き換えることによって、目の前の仕事、これからの仕事に対する取り組み方が変わってきます。ぜひ、一度勤めている会社の存在理由を考えてみてください。もしかすると、意外な理由が見つかるかも知れません。

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