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資質の読み解きと、現実がズレる理由

以前あるチームで、メンバー全員にストレングス・ファインダーを受けてもらい、それをもとにワークショップをやりました。

ワークショップでは、
・チーム内で該当者の多い資質の解説
・チーム全体の特性と潜在的な課題
・資質を仕事に活かす際の考え方
・資質に基づく仕事への認知のアップデート
などを扱ったのですが、

その本題とは別に、トップの方から「これってどう考えたらいいですかね?」と聞かれたことが興味深かったのでシェアします。

資質から読み取れる実現傾向と、実際の仕事ぶりがズレるのって何が原因なの?という話です。

実はほとんどのメンバーと面識がなかったのですが、TOP5の資質のデータはいただいていたので、

この人はこんな感じの仕事ぶりじゃないですかとか、チームの中だとこういう役回りじゃないですか、みたいなことをお伝えしていました。
#この時から占い師の片鱗がw

その中で、
「たしかにそういうとこありますねー!」
という人が多い中、
「え・・全然違うんですけど」
という人も数人いることが判明。

読み解きと実際の仕事ぶりが近い場合は、資質通りに素直に生きてることの反映だと思うのですが、現実とズレる人はどういう可能性が考えられるんでしょうか?

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まず1つは、資質を発揮できないような、何らかの心理的な負荷がかかっている可能性が考えられます。

例えば、プライベートでめちゃくちゃ辛い出来事があって仕事が手につかないとか、仕事で痛恨のミスをして落ち込んでいるとか。

心が揺れているので、IQも下がって、普段当たり前にできることが一時的に出来なくなるということはありますよね。

このパターンだとすると、負荷の原因になっている事情をなるべく取り除いてあげたり、負荷を軽くするような対応が必要になります。
 
 
 
2つ目の可能性は、本来持っている資質と、現実にその人が働いている状況や環境とが一致していないというケース。

例えば、成長促進や社交性など人とガンガン関わりたい資質の人なのに、1人で黙々と作業するような仕事環境にいるとか。

規律性や慎重さが強い人なのに、毎日ルール変更が起きるようなカオスな現場に放り込まれてるとか。

もしそういうミスマッチが起きているとすると、そもそも採用ミスだし、アサインミスだよねーという話です。

このケースはシンプルに、その人の資質が活かせるような配置に変更するしかありません。
 
 
 
3つ目の可能性は、自分の持っている資質を本当は業務に活かせるのに、そのことに気づいていないケース。

よく例に出すのは、社交性の高いシステムエンジニアの話です。

「『社交性』なんてシステム開発と関係ないと思うかもしれないですが、社内外の関係者みんなと仲良くなって、円滑なコミュニケーションを取れるようにするのは、あなたにしかできません」

という感じで、業務内容と強みの”意味のつなぎ直し”ができると、ギアが噛み合っていくことが期待できます。

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で、実はこれも結構あり得るなーと最近気づいたのが、資質が思いっきり裏目に出て、こじらせているケース。

例えば、責任感の資質を持っていて、本来仕事をやり切ってくれる頼りになる人なのに、自分が引き受けられるキャパを明らかに超えて抱え込みすぎて、どうしようもなくていきなり責任を放棄してしまうとか。

最上志向があって、本来仕事のクオリティ高く仕上げられる人なのに、完璧主義が裏目に出た結果、出来ない自分を直視したくないという理由で、チャレンジの大きい仕事を避けてしまうとか。

そんな感じで裏目に出ているので、もちろん資質が持っている特性とは全然違う振る舞いになってしまいます。

このパターンだと、いわゆる自己正当化(「自分は悪くない、悪いのは周りの人や環境の方だ」)まで行ってしまうので、そのこじらせた状態から自分では降りられない、ということもあるんだろうなーと思います。

配置を変えても、こじらせが解消していないと同じ問題が繰り返すので、わりと大変です。
#解決策ないんかい

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ということで、資質の読み解きが現実とズレることもあるけど、ズレたらズレたで、そこから起きてる状況を読み取るヒントになるよ、という話でした。

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