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強みと組織開発のカンケイ

『ストレングス・ファインダー』という人間の34個の強みを診断するツールがあります。有料のウェブテストを受けると、自分の強みのTOP5が何なのか分かるやつです。

昔からこのツールが大好きで、軽く200〜300人以上のビジネスリーダー、マネジメントの人たちの強みを見て、組織開発やコーチングの中で扱ってきました。もう好き過ぎて、「お互いの強みは秘密にしておいて、質問しながらお互いの強みを当てっこしよう」という謎の飲み会を開いたりするぐらい好きです。

ちなみに、ストレングス・ファインダーの診断を受ける際に必要な書籍(パスコードが載ってる)があるのですが、NRI時代に一緒に組織開発コンサルをやっていたチームがひたすらこの本をクライアントに配ってたので、いつも本を調達してた丸善丸の内店の在庫が常にカツカツでしたw

プロジェクトに誰をアサインするか決める時や、タスクをお願いする時とかに相手の強みを知っていると、事故る可能性がかなり減らせるので、チームビルディングのためにはめちゃくちゃオススメです。あと、シンプルに「あ、自分と他人って全然違うんだな」というのがよく分かって、良い意味で諦めがついたり、自分の戦い方が明確になったりします。

部署単位、チーム単位でまとめて強みの診断を受けてもらうケースも多いので、だんだん「こういう業種・規模の組織はXXの強みが多いよなー」という傾向が見えてきます。例えば・・

①千人以上の大企業には「最上志向」「調和性」がめちゃくちゃ多い

→ある程度オペレーションが固まっていて、その上で99点を100点にする改善を重ねていくので、最上志向がぴったり。あと、意思決定する際の関係者が多くて調整ごとが多いので、調和性ないとやっていけない。

②受託開発やってるエンジニア組織には「回復志向」「分析思考」がめっちゃいる

→システム障害でサービスが止まったりすると、即座に問題を特定して分解して(=分析思考)復旧しないといけないので、”火消し”(=回復志向)にアドレナリンが出る人が多い。

③コンサルチームには「学習欲」「成長促進」多め

→案件ごとにイチから業界の事例やレギュレーションをリサーチしないといけないので、学習欲があってそもそも新しい知識を仕入れることが好きな人は向いてる。あと、自社が介在することでクライアントが伸び上がる、という関わり方に喜びを感じる人が多いので、成長促進も多い。

④セールスはやっぱり「達成欲」

→日々の数字を追いかけて、案件獲得する、予算達成することに燃える人たちなので、達成欲はマスト。プチ達成の積み重ねが楽しい。

などなど。もちろん、特定の強みを持っていることと、仕事がデキることは必ずしも相関しないのですが、組織全体の傾向としては間違いなく現れてきます。それなのに、業務内容と強みの傾向が全然合ってなくない?というチームもたまーに見かけます。

そういう場合は採用がミスっているか、人材配置がミスっているかなので、そこにメスを入れる必要があったりします。

ただ、すでにいるメンバーをどうしても変更できない場合もありますので、その場合は、業務内容と強みの”意味のつなぎ直し”をしてあげる必要があります。

例えば、

「あなたの『収集心』は、たくさんの人脈を収集することに活かせるので、実は営業に向いてるんですよ」とか、

「『社交性』なんてシステム開発と関係ないと思うかもしれないですが、社内外の関係者みんなと仲良くなって、円滑なコミュニケーションを取れるようにするのは、あなたにしかできません」

のような感じです。

いずれにしても、メンバーの強みを知っていることは得しかないので、部署単位、チーム単位で診断を受けるのは超オススメです。

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