見出し画像

パチェコ&アレキサンダー (男女混合)

師走だというのに、なんだか暖かい冬ですよね。
1998年の冬の長野オリンピックは覚えていますか?スキージャンプの原田選手や舩木選手、スピードスケートの清水選手や岡崎選手。そして、もっと以前の1972年には、札幌で冬季オリンピックがあって、私は小学生だったので、なんとなく覚えています。スキージャンプで日本人が金銀銅メダルを取り表彰台を独占したんですよね。日の丸飛行隊とか言われてました。
その時の札幌オリンピックの公式テーマソングが好きでした。

トワ•エ•モア「虹と雪のバラード」1971年

オリンピックのテーマソングとしてこの曲を作詞したのは、河邨 文一郎さんという方で、元大学教授の整形外科医さんです。NHKから「重々しい式典風でなくみんなが歌えるような」という要望で書かれたとのこと。プレッシャーで二週間何も思いつかなかったとか。でもこの歌詞は素晴らしいです。私はこの曲が当時好きで、野球少年で音楽には無縁だった私に、歌も好きという小さな火種になりました。

それから10年が経って20歳の頃には、私は米国のシンガーソングライターを取り上げたソニーの名盤シリーズにハマっていました。そこには、エイモスギャレットのハングリーチャックやジョン•ホール、ジェシー•ウイチェスター等好きな作品が沢山あり、中でもフォークロック調の恋人デュオ、パチェコ&アレキサンダーは、今も私の中の大名盤です。

パチェコ&アレキサンダー
「Pacheco & Alexander」1971年

虹と雪のバラードと同じ年

↑この曲が特に好きで、虹と雪のバラードと少し似てるからかなと思ったりします。
本作は彼らが残した唯一のアルバムで、その後、幻の名盤とされたりしていました。
作品的にはウッドストックの腕利きミュージシャン達が、ジョン•ホールのソロ作品に準じて作られたもので、トム•パチェコの優しくも味わい深い声と、シャロン•アレキサンダーの素晴らしい歌声が、郷愁を誘います。

恋仲だった二人はその後コンビを解消してしまいます。シャロンさんの歌声が好きでしたが、お二人はうまくいかなかったのでしょうか。シャロンさんのその後については情報がまったくありません。

この二人のようにミュージシャンの男女ペアって、よっぽど仲良くないと活動の継続はなかなか難しいのでしょうか。
因みにトワ•エ•モアは事務所が強制的に組ませたので恋仲ではなく、むしろ二人はそれぞれソロ志向だったので、ペア組みの話があった時は難色を示したとか。

音楽のバンドのメンバーに女性が居たら色々と難しいのでしょうね。例えばジェファーソンエアプレインのグレイススリックなんて、その元祖みたいな人ですし、女性ロックバンドの先駆け、ハートも始めは二組の恋愛関係だったのが破局したり、フリートウッドマックなんてメチャクチャでしたよね。

バックはGreat Speckled Birdの面々

オリンピックの話に戻りますが、2021年の東京オリンピックでは、男女混合競技が急に増えて私はけっこう違和感でした。ジェンダーの平等の動きが背景にあって、女子の競技人口を増やす事が目的とのことですが、乗馬などは馬との相性なので男女に差は関係ないそうですが、陸上の混合リレーとか柔道の混合団体とか、そこまでしなくてもいいのになと思います。

男女ペアがむしろ華麗なのは、冬季オリンピックのフィギアスケートペアでしょう。男性の力強さと女性の美しさが融合してお見事ですけど、素人的にはケガしないか見てて心配です。大柄な男性が小柄な女性を頭上で回転させたり、放り投げてスピンさせて着地したり…あれって失敗して女性が真っ逆さまに落ちたらと思うとヒヤヒヤします。そもそも練習で相当失敗を重ねてるでしょうし、投げ方が下手で着地できなかったら女子は痛くて怒りませんか?「ちゃんと投げないからよ!💢」「ちゃんと回転しないからだ!」とか言い争いのあげくコンビ解消とか、なりませんかね。笑

事務所が組ませたトワ•エ•モアは札幌オリンピックの後、解散しますが、約25年後の1997年NHKの「思い出のメロディ」↓に出演してこれを契機に再結成します。翌1998年の長野冬季オリンピックの記念イベントへ出演して、これを皮切りに、トワ•エ•モアとして音楽活動を再開したそうです。

スポーツの男女混合競技って今後も増えるのでしょうか。あまり賛成ではありません。
音楽の男女混合は、恋仲ですと上手くいったり喧嘩別れになったりしそうですよね。

パチェコ&アレキサンダーはたった一枚でコンビを解消し、シャロン・アレキサンダーは音楽業界から消えてしまいました。
トワ•エモ•アのように、事務所が無理くり組ませたペアの方が、案外、長続きするのかもしれませんね。

本作については、音楽の杜さんの記事がとても参考になります。↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?