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落語鑑賞メモ3

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2022年9月の記事一覧

立川笑二 月例独演会

立川笑二 月例独演会

2022年9月29日 立川笑二 月例独演会 (お江戸上野広小路亭)

 演目は「風呂敷」、「花筏」、仲入り、「抜け雀」でした。
 「抜け雀」はネタ下ろしです。自由に羽ばたきたい息子と繋ぎ留めたい父親の相克が絵の上でも繰り広げられるという大胆な改作で、楽しい独自の演出がちりばめられ、感動する場面もあります。下げもきれいに決まりました。

落語作家井上のかたち

落語作家井上のかたち

2022年9月25日 落語作家井上のかたち (ばばん場)

柳家ひろ馬 「手紙無筆」
立川寸志 「正体見たり(井上新五郎正隆・作)」
立川談慶 「おのぼりの母(井上新五郎正隆・作)」
 仲入り
柳家小せん 「御落胤(井上新五郎正隆・作)」

 井上新五郎正隆先生の『落語作家は食えるんですか 擬古典落語創作論』出版記念落語会です。ほぼ満席の盛会でした。
 「正体見たり」と「御落胤」は聴いたことがあり

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寸志ねたおろし。

寸志ねたおろし。

2022年9月24日 寸志ねたおろし。 (お江戸日本橋亭)

立川寸志 「の日」
立川縄四楼 「山号寺号」
立川寸志 「小言念仏」
 仲入り
立川寸志 「水屋の富」

 隔月で開催される寸志さんのネタ下ろしの会 第39回です。
 評判は知っていた「の日」を聴くことができました。感覚よりも理屈で攻める寸志さんらしい新作です。
 「小言念仏」はネタ下ろしです。初めての演出たっぷりで楽しい。
 「水屋の

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午後のぶらり寄席

午後のぶらり寄席

2022年9月18日 午後のぶらり寄席 (ブックカフェ二十世紀)

 毎月一回神保町で休日に開催される立川寸志さんの『午後のぶらり寄席』に初めて参加しました。
 演目は「宮戸川」、「おすわどん」でした。
 圓窓師匠の思い出話のまくらの後に入った「宮戸川」は、一階の叔父さん夫婦の会話や二階のお花と半七の思いに独自の演出があり、下げも前半だけで完結する新しい工夫でした。

いぶし銀の会

いぶし銀の会

2022年9月14日 いぶし銀の会 (らくごカフェ)

 隔月で開催される蜃気楼龍玉 独演会の第32回です。
 演目は「五人廻し」、仲入り、「らくだ」でした。
 龍玉師匠の「五人廻し」は初めてです。二人目のねちねち責める薄気味悪い通人など龍玉師匠が演じるのは珍しい人物も見られて楽しかったです。喜瀬川は最後まで登場せず、初めて聴く下げでした。
 仲入り後は得意の「らくだ」をたっぷりとでした。

 

一天四海

一天四海

2022年9月13日 一天四海 (国立演芸場)

 年3回開催される龍志・扇遊・鯉昇・正蔵の会の第17回です。
 「蒟蒻問答」の改作「餃子問答」と「夏の医者」は初めて聴きました。

談修と談吉

談修と談吉

2022年9月11日 談修と談吉 (新宿文化センター 小ホール)

談修・談吉 オープニングトーク
立川笑王丸 「道具屋」
立川談修 「一目上がり」
立川談吉 「粗忽長屋」
 仲入り
立川談吉 「野ざらし」
立川談修 「木乃伊取り」

 師匠と弟子の二人会です。
 お二人ともまくらで、談修師匠が談吉さんの三人目の師匠になったいきさつにふれていました。
 終始大きな声で笑い続ける迷惑なお客さんが一人

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愛山・談幸 二人会

愛山・談幸 二人会

2022年9月7日 愛山・談幸 二人会 (お江戸上野広小路亭)

三遊亭こと馬 「狸札」
神田愛山 「和田平助鉄砲斬り」
立川談幸 「千両みかん」
 仲入り
立川談幸 「片棒」
神田愛山 「双蝶々曲輪日記 吾妻の誘拐と松江の機転」

 愛山・談幸二人会のその4です。今回も円熟の四席を楽しみました。
 お二人は古くからのつきあいで、楽屋では昭和歌謡の話題で盛り上がるそうです。

立川笑二 『厭な噺の会』

立川笑二 『厭な噺の会』

2022年9月5日 立川笑二 『厭な噺の会』 (道楽亭)

 滑稽噺や心温まる人情噺はやらない『厭な噺の会』の第二回です。
 演目は「反魂香」、「乳房榎(上)」、仲入り、「乳房榎(下)」でした。
 まくらなしで「反魂香」に入ったときはこれは厭な噺ではないのでは、と思いましたが、後半はきっちりととても厭な噺に作り込まれていました。
 「乳房榎(上)」は浪江が重信に弟子入り志願する場面を濃密に描いてか

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立川談幸 独演会

立川談幸 独演会

2022年9月3日 立川談幸 独演会 (道楽亭)

立川幸弥 「牛ほめ」
立川談幸 「不動坊」
 仲入り
立川談幸 「鰻の幇間」

 隔月で開催される談幸独演会の第11回です。
 今回も充実の二席を楽しみました。
 「鰻の幇間」は一八が羊羹を持ってたかれそうな姐さん方の家を訪ねる場面からでした。

鯉昇・白酒 二人会

鯉昇・白酒 二人会

2022年9月1日 鯉昇・白酒 二人会 (深川江戸資料館 小劇場)

瀧川はち水鯉 「寿限無」
瀧川鯉昇 「船徳」
桃月庵白酒 「首ったけ」
 仲入り
桃月庵白酒 「粗忽長屋」
瀧川鯉昇 「蛇含草」

 まくらを含めて独特の持ち味のお二人の四席を楽しみました。
 鯉昇師匠の「船徳」は若旦那が質屋の息子という設定を生かした珍しい下げです。