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黒木渚ファンクラブイベント「スナック渚 伝説のママ降臨」レポート

この“愛“の果てに何があるのだろう

敬愛する渚さんが2024年4月19日に誕生日を迎えた その翌日ファンクラブイベント『伝説のママ降臨 スナック渚』が開催されました、
万の差し障りを押し退けて参加するしかない

昨年の誕生日イベントは押し退け切れず不参加

今回は会場のキャパから、昼夜2部 熾烈な抽選争いの結果60余目名が参加の権利を得たようで、さらに前々から渚さんが実施したいと言っていた模擬“スナック“これは何においても行くしかない。行かない理由がない。

そんな想いと軽めのプレゼントをカバンに詰めて都内某所の駅を降り 向かったのは、
各階からエスニック料理の香り、怪しげな店の芳香、着飾った夜の蝶たちのコロンが混じりあって来そうな雑居ビル。

会場 同フロアにはママ曰くちょっとセクシーなお店

開場時刻になると、一昨年のFCイベントツアー福岡でも見なれたキーボードたばちゃんからの呼び込み。
周りのお店に迷惑をかけないためか、手に札を持ち大声を出さずに集合を呼びかけ。
運営に磨きがかかってきてる、たばちゃんのホクホク笑顔も磨きがかかってる。

エレベーターに揺られて上がると扉には『黒木渚FCイベント会場』の文字。

発売されたばかりのライブDVDやアクセサリーを並べた控えめな物販コーナー兼 通路を抜けると、まずチーママ(エムちゃんさんとチカちゃんさん)に参加費用とオリジナルシャンパン(オリシャン)の代金を支払う。

「シャンパンは2本ともアルコールで良いですよね」と、「黒木渚」ファンを全て“酒カス“だと認識(あとでソフトドリンクの参加者さんに「渚のファンは全員酒カスかと思ってました」と驚き話されてました)してくださっているエムちゃんさんからオリシャンについて確認され、奥へ通されると

椿の花

可憐な花が我々を向かい入れてくれました。

花があしらわれた紫の生地の着物に、山吹色の帯をしめ、髪飾りに椿をつけた渚ママ。
控えめながらも隠し切れない優美さに呼吸が止まるかと思いました。

ファンクラブイベントや出版サイン会で近づきお話しさせてもらう機会が積みかさなっていても、やはり敬愛する人の前に立つと心かき乱されるものです。
とは言え最近はご本人の人柄が緊張の度合いを和らげてくれていて、慣れて来ていたと思っていました。

しかし今回は違う、凛と美しい和装の姿を初めて、実態として、間近で見ると、息を飲み呼吸の仕方を忘れてしまいました。

席に回って来てくださったときのお話では、お着物を借りる際に、貸し衣装屋さんから華美な生地を薦められたそうです。
が、今日はあくまでスナックのママ。あまり派手なものはイメージしていなかったそうです。
かと言って「ママをやるから落ち着いたもので」とは言えず「極妻に憧れてるから」とわかるような、わからないようなオーダーでお店で1番落ち着いた生地を出してきてもらったと伺いました。

室内は入って左手にボックス席、右に通常机計5卓。ボックスを除き各テーブルに3-5人座る配置。
机の上にはお菓子やチーズにチョコレート、プラスチックのグラスやトランプなどのゲームが置かれていました。
席は自由とのことだったのでカラオケはどの位置で歌うのかを渚ママに聞いて、正面となる席へ座らさせていただきました。

部屋を見渡すとクリムトの「接吻」をはじめとした絵画が壁にはめ込まれていました。
「接吻だぁ」と言葉を漏らすと「そうなの、接吻を見てここに決めたの」と渚ママ。
「でもね思ったより広くなくてごめんね」と続ける姿を見ていると、何年も通い詰めたキャストさんがひとり立ちして、その開店日にお邪魔したお客とママの関係かと錯覚してしまいそうでした。

「落雷」の歌詞にもあるクリムト「接吻」


ちなみにその日の流れとしては
乾杯
→ママのお酌テーブル回りとお話し
→(その間に各テーブルで代表をゲームで決めてカラオケのリクエスト権利を決め)
→お酌の合間にチェキ撮影
→カラオケ
→〆の乾杯
→ひとりひとりお見送り(物販などへのサインや個別に書いてもらったメッセージカードを渡される)

割と早めに着席をしていたこともあり、席に座ると渚ママからオーダーなどの説明をしていただきました。

他の参加者さんと歓談しやすくするため、自己紹介用に名前をシールへ書く。
オリシャン交換券と一緒に渡された3杯分のドリンクチケットをもぎり、テーブルごとに色分けされた付箋にメニューからお酒を書き込みチーママに渡すとお酒が出てくる仕組みであること。そして上に書いた流れも丁寧に教えてもらいました。

手違いの無いようなルール作り、独立してまもなく2年。自力でここまでの企画を回すのは素晴らしいなと感じました。
独立について、とやかく言う人も少なくなって来たかに思う一方で、メディアへの露出などは変わってきていたり、ライブDVDの表記も今までのものとは違うなと感じる部分もある。
果たしてどちらが良かったのかなんて全てが終わって結果論でしか語れない次元ではあるけれど、昨年のツアーの成功や、繰り返しになるけれどイベントの回しなど、変わらずファンを満足させてくれていると強く思う。

そんな真面目な話はさておき、
人が増えてきて室温を気にかける渚ママ、その手に持った空調のリモコンを袖に入れる姿に集まり始めた皆が見惚れていました。

そうこうするうちに席に全員が揃い、お酒を注ぎあい乾杯。

私の卓は4人席でしたが、お隣の卓とも近くて計7人で楽しくお話しさせていただきました。
何度かライブ会場でお会いして仲良くさせていただいている方。
イベントの会場やクロトゲでお姿お名前は見知っていたけれど今回お隣の席になり楽しくお話ししてくださった方。
はじめてしっかりお話しさせていただいたり、イベントに初参加ということで我々以上に良い緊張をしていて、見ているだけで幸せな気分になれた方たちとお酒を酌み交わし、シャンパンを振る舞い合い“渚愛“を深めていく。
あまり広くない店内だからこそ今までのファンクラブイベントとは違う極上の時間を味わうことができました。

そうやって楽しく過ごしている内に、ボックス席の方々とのチェキ撮影を終え、お隣の卓へ移動して来た渚ママ。
横の卓でのお話にも加えさせていただきながら間近で渚ママの楽しい話に笑いが絶えず、その卓の方々とチェキ撮影に行かれたあとはお隣の方と「渚ママ美し過ぎますね」「顔が小さいですね」と感動の共有。

その後、我々のテーブルに来ていただいた時には、これから先の黒木渚の話を少し。
そしてハイボールをお酌していただきました。渚ママ曰く「私が注ぐと度数が上がるらしい」のとおり、急に酔いが回りました、今まで飲んだ中で1番美味しいハイボールでした。
さらにママを口説く客としてたしなめていただいたりと、至福の時間を過ごさせていただきました。

そしてやって来たチェキ撮影。
定番パターンとして“同伴“や“ハート“などありました。
みなさんを見ていると人気だったのは“壁ドン“そして“顎クイ“などの素敵な撮影が目白押しでした。
私はと言えば、ママが持ち帰るのに荷物にならないように花屋さんで購入した一輪の薔薇を渡し

「(ミュージシャンとして)あなただけしかいません、運命の人です」とお伝えしながらの撮影をしていただきました。

周りの方からはプロポーズだと盛り上げていただきましたが、個人的にはファンとして、人として沢山のものを与えてもらい、生きながらえさせてもらっている身、もう少し座標の高い感情表現として、「黒木渚」への忠誠を誓っていました。

あとでチェキ見返すと鼻の下が伸びていて、かなり低い座標のようでしたが。

渚ママが他のテーブルへ移動している間に、卓内でのカラオケ権(デュエットを申し出るか、渚ママにリクエスト、これは「黒木渚」の楽曲でも他のミュージシャンの作品でも可)を危機一髪系のワニのオモチャで決めました。
運良く?運悪く?2周目でワニの牙にやられた私が権利をたまわり、そこからが大変。
汗が止まらない、そもそも密になった室内で、エアコンの効きも追いつかない中で、渚ママに見惚れて、酔いの回るお酒を浴びている中で

推しと歌える

わかってもらえるでしょうか
1番応援している、1番敬愛するミュージシャンと、横で、一緒に、1番近くで、歌える。

わかってもらえるでしょうか
身体中の水分が体表に全て出てくる感覚。速くなる動悸、痛くなる腹部(翌日まで続きました)

何を歌おうか、何の曲だと渚ママと楽しく雅に歌で会話ができるか、事前に何曲か挙げてはいたけれど、果たしてそれで良いのだろうか。
思い巡らせ心落ち着かせるために喉を潤す、そしてまた酔って汗をかく堂々巡り。

そんな中でお隣の卓からリクエストが決まり、
まずは1曲目「愛が生まれた日」
デュエットの定番、まさに今日のためにあるような曲が選ばれ、歌い上げる2人。
改めて黒木渚の歌唱力に聴き惚れる。あぁ来てよかったなと浸り終わると、自分の番に。

2曲目「青春アミーゴ」
イベント発表以来、もし歌うとしたら何だろうとデュエット曲を探していましたが、最近は男女のデュエット曲、さらに異性間の気持ちを歌い合うという曲が昔に比べると少なくなっているなと痛感。時代を感じていました。
そこで黒木渚が男性の歌を歌えば、あの美貌が男装の麗人のようになるのではと方向転換し、今回の選曲を候補に入れていました。
緊張しながらセンターへ向かう途中に「どっちが修二でどっちが彰かは決めようね」と笑顔で心をほぐし、引っ張ってくれる渚ママ。
不思議なことにその笑顔を見てからは一時ですが歌い終わるまで緊張が一切なくなりました。
横に立ちイントロが流れてくると「モリリン先ね」と“彰“のご指名。

昔から「あなたは音痴よ」と育てられてきた私ですが、そんなこと関係なく楽しめた あの約5分間 夢のような時間でした。
スナック渚自体が夢ですから、夢の中の夢。

いつもステージで見上げているプロのミュージシャンと、同じ目線でオーディエンスを見ながら、時に見つめ合い、振り付けを合わせ、手を合わせ、相手の声を世界で1番近くで聞き合う。

男性曲なので渚ママに少し無理をさせてしまったなと思いながらも、ソロの部分は美しい歌声に心震えました。
終盤にようやく“みんな私の声より「黒木渚」の声を聞きたいだろう“と気づき、声量を抑えめに。
どうしたの?と少しうかがい見てくる渚ママの配慮と綺麗な瞳が印象的でした?
最後に握手をして席に戻ると腹痛が戻ってきました。

3曲目は「世界に一つだけの花」
途中からみんなで合唱する場面もあり、まるで黒木渚という花とその周りに咲くファンという構図。
歌詞のひとことひとことが沁みました。

ここでオーダーし冷やしていたオリシャンをエムちゃんさんに開けていただき、周りのみなさんと一緒に飲み干す。

ちょっと卑猥に浮かぶオリシャンボトル


とても飲み易くて酔いが回るお酒で、チェキ撮影とデュエットという2つの山を超えていたこともあり、グビグビと内臓へ届けてしまいました。

昼の部は、酔ってはいけないと(渚ママと共に)お酒を飲んでいなかったらしいエムちゃんさんにお酒を注がせてもらうと「(学生時代の)友達がこんなにファンから応援されているのが嬉しい」と幸せそうにお話ししていただきました。

4曲目「魂のルフラン」
渚ママが一昨年ハマったエヴァ。その旧作映画主題歌。
「黒木渚」のアニソンが聞ける、こんな贅沢、まずありえない。
そして一緒に歌った方がとても上手い、声量もあり盛り上げも上手い、店内の熱気が沸点へ向かっているのを感じました。

5曲目「V.I.P」
ボックス席が、このタイミグでご本人へリクエストをしたのが「黒木渚」がこゑださんに提供した楽曲。店内のカラオケには「黒木渚/銀河ワプミ」版はなかったものの「こゑだ」版を入力されていました。
掛け声・振り付けが店内中を埋め尽くし「(隣にセクシーなお店があるんだけど)隣のお店の人たち驚いてるだろうね」と渚ママがはしゃぐ姿が可愛らしかったです。

そして、「これを歌い終わるとお見送りです最後の曲です」と言われたあとに、奥のテーブルから放たれたリクエストが6曲目「虎視眈々と淡々と」

前の曲までの盛り上がりを全て足しあげて、会場を埋め尽くす掛け声、コールアンドレスポンス。

ここはライブ会場ではないかと間違うほどの盛り上がり。
これは言い過ぎではないのです。ゼロ距離のライブ会場、むしろフェス。
渚ママも最後の曲とばかりに、これまで以上に本領発揮でプロの歌唱。それに呼応し盛り上がっていく我々の合唱。
最後に「こんなに盛り上がることってある」と幸せそうな笑顔の渚ママ。

4月20日、日本で、世界で一番自由で幸せな空間が酒にまみれた雑居ビルの中にできあがっていました。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、締めの乾杯でも特上の笑顔で盃を振り上げる渚ママ。クシャッとした笑顔、最高。
その後、お見送りの時間。

私は、お見送りではいつも照れ隠しと緊張の蘇りで手短に去ってしまうのですが、今日は持ち帰るシャンパンボトルにサインをいただき「想いは(プレゼントに同封した)手紙に書いているので読んでください、あなただけです」と伝えて、やはり手短に会場を去りました。

ありがとうございました。

「黒木渚」を知り、出会い、色々な会場で見て来て数年が経ちます。

なぜ「黒木渚」にここまで想いを持つようになったのか、ここで詳らかにする機会は持ちませんが、
自分の中でははっきりとしたものを持っています。
それは揺らぐことはないのですが、周りから見れば異質異常に見えるでしょう。
割と“痛いファン・(狂)信者“だなと。こんな私ですが自認しながら推し活と言われるものに邁進しています。
「異性としての部分が一切ない」と言えば嘘になるけれど、その範囲を越えたものが確実にあり、それを何よりも大切なものとして、人生の一部として自信を持っている。
そこに“変態性“を帯びているな、とやはり自信を持っている。

「黒木渚」のファンのみなさんは、濃淡はあれど、近いものを持っているのではないかと勝手に感じています。

だからこそ、普段は色々と抑えて生きている中で、みんなあんな楽しまれているし、それを「黒木渚」も受け入れてくれている(きっと逆もなんでしょう)。

“だから“と言うと乱暴かも知れませんが、だから私は「黒木渚」に会うときは普段と違って割と欲望に忠実に生きることにしています。
たとえばライブでタオルが飛んできたら脇目も振らず取りに行くし、サインもカラオケの権利も譲歩することなく求めています。
普段なら遠慮しているだろうけど、「黒木渚」の前では正直に大胆にわがままでも良いと開き直ることにしています。

その包容力が「黒木渚」の魅力なんだと勝手に思い込む開き直りを「黒木渚」には授かりました。

話が逸れましたが、
この想い、この“愛“の果てには何があるのだろうと、ふと思うことがよくあります。

ファンとミュージシャンとしての一線を楽しみ、生活の糧とさせてもらっている。
でも、いつか「黒木渚」は芸能生活を今よりも抑えたり、一般人に戻ることだってありうる。

(私の)心のどこかでは、ミュージシャンとして抱えこんでしまっているだろう「黒木渚」自身の重圧が解き放たれるなら、そして私の「黒木渚」を人生の一部としてしまった呪いのような感情を消し去れるなら、渚さんに異なるステージに行ってもらうことを望んでいる自分もいて。

ただ、
そのときこの想いはどうなるのだろう。

恐ろしいと言うよりも、きっと答えはわかっているから、それから先を言語化せず感覚で理解するだけに留めている。

そして、「黒木渚」の次の作品を、次のライブを、イベントを蒙昧を装って望んでしまう。
それが渚さんへの重圧を増やそうとも...むしろ増やしてやろうと思う。

その結果、応援して楽しんだり悲しんだ事実や、そのフィードバックを少なからず効かせて「黒木渚」が作品を産み落としてくれるだろうから。

今夜みたいな自由なイベント、プロミュージシャンとして最高のライブ、緩急つけた舞台にこれからも連れていってくれるだろうから。

やめるときも、すこやかなるときも「黒木渚」を応援し続ける。
続けられる限りは、今夜みたいに近い距離で幸せを共有する事実は消えないし、積み重なって行くし、今夜みたいに最高過ぎて苦しい夜が必ず待っているから。

これから何年も先の話。
「黒木渚」が武道館をはじめ様々な伝説を巻き起こし終わったあと、地元に戻り小料理屋の女将さんとなり、また週に何回か気まぐれにスナックの扉を開く。
そんな未来が見えてきているのは私だけじゃないのではないか
そこには、気まぐれに全国から集まったファンたちが2024年に戻ってママとデュエットし、合唱し夜をふけさせていく

これも“愛“の果てのひとつの形なんじゃないかなと、

ライブDVD 器器回回 母なる器 宮崎公演


貰ったメッセージカードと「器器回回ツアー」宮崎公演のDVDを見ながらシャンパンを飲み終わりました。


DVDも素敵なあの夜が落とし込まれています。音がいい。
宮崎の夜に行った人も、行ってない人も、特にライブハウスは行ったけど宮崎は見送った方と是非感想を分かちあいたい作品でした。

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