季節性のソレ

そいつは気まぐれに現れる。
そして空っぽにさせる。

酷く腹が立つ。

お前なんか居なくなってしまえ、と思う。
お前が居なくなればどれだけ楽しく過ごせることか。

お前のせいで気付かなくてよかったことに気付かされる。

ああ、まただ。
お前は何もかも無くす。訳の分からない浮遊感で包んで奇妙な天秤を創る。

頼むから、頼むから。冬が過ぎたら居なくなってくれ。
ここはお前の住処じゃない。

最近何とも思わなくなってきたのは飼い慣らすことができているからじゃない。確実に不健康になっていくのが分かる。お前に蝕まれているんだ。

このまま蝕まれ続けたらどうなるんだ？
空っぽどころか塵にでもなってしまうんじゃないか？

春になって桜の花びらと共に散るのは御免だ。
そもそも春までもつのか分からないか。
なんて自嘲できるだけの余裕はまだある。

頼むから、頼むから、これ以上空っぽにしないでくれ。
春まで耐えろ。

20203.11.12.　森野

【追記】
久しぶりに下書き欄を覗くとこんな下書きばっかりでした。
どうやら10月末〜11月初旬は私の心が風邪を引きやすいようです。今は全く現れてこないのでホントに季節性のソレなんでしょうね。ちょっとだけ来年のその時期が怖かったりして。
うまく向き合っていきたいものです。

2023.12.02.　森野