クリスマスコフレは絶対に買わないんだ。
クリスマスコフレの時期がやってきた。
この時期になるとメイク業界が一斉に心ときめくような可愛いパッケージの化粧品や、女子が大好きなワードNo.3にきっと入る限定品を売り出す。
雑誌やテレビ、ネット記事、最近ではSNSでメイク系YouTuberが各メーカーより提供を受けそのテクスチャを一足早く紹介し、それらを見たメイク好きの民はそれらをこぞって買いに行くのだ。
それに加えて今年のバズコスやベスコス紹介記事と動画もアップされちゃうからもうこの季節はデパートもドラッグストアもどこもかしこも大忙し、大売り出しである。
そんなこの季節、私は毎年物欲と戦って負けるのだが‥今年の私は一味違う!
いつも通り、バズコスもベスコスも見るがしかし‥今年はメイク用品を一つも買う予定をしていない。
いつもなら、今頃ポチポチとアットコスメのカゴを一杯にしていた事だろう。
なんならアットコスメの大阪は西日本最大級だ、万は使っていただろう。
でも、使わない。
その理由は簡単だ、今あるものを使い切っていないからだ。
そんな単純な理由かよ!
って思うかもしれないが‥
実は私、ファンデーションとアイブロウ以外ちゃんと使い切ったことがないのだ。
基礎化粧品も、化粧水と乳液ぐらいでクリームやら何やら買うがそんなにちゃんと使い切ったことが無い。
アレがいい!と聞けば買い、メガ割のたびにバズコスを買い、ベスコスが出たら買っていたのでアイシャドウや口紅、チークなんてポイントメイクは特に使い切ることがなかった。
そんな私は最近ミニマリストを志し、節約家に憧れお金を貯めたいという気持ちが高まり、環境にも配慮したい思いが湧き上がってきて、いわゆる丁寧な暮らしをしたいと思い立ち色々と整えている。
だが元々雑に暮らしていた私が丁寧になるのは難しくて、日々自分への改善策を考えているのだが‥その中でどう考えても私の化粧品収集癖はこの暮らしにコミットしないと気づいたのだ。
数が多く、収納場所もかなり取り、化粧品が置かれた一角だけものすごーくごちゃごちゃしていることも前々から気になっていた。
そこで私は一念発起。
期限が確実に切れている化粧品を全部捨てることにしたのだ。
化粧品というのは使用期限が存在する。
食べ物の賞味期限とか消費期限みたいに、いついつまでに使い切ろう!という目安だ。
食べるわけじゃないし、そんなんいらんやろ!と思っていたが、長く使い続けたり放置すると、雑菌の繁殖など肌に良くないことが起こってしまうらしく期限はちゃんと守ったほうがいいらしい。
実は私は年単位で置いているものがちらほらあり、そろそろちゃんと整理しないとと思っていたので今でしょ!のテンションでやることにしたのだが‥
思いの外捨てる化粧品が多く驚いた。
こんなに捨てるんですか!?
ぐらい捨てることになり、何と化粧品が1/3になったのでもう空いた口が塞がらない。
それに使い切らないまま2/3も捨ててしまった自分に嫌気までさした。
プチプラの集まりとはいえ、3万円は下らないと思う。
メイク落としやまつ毛美容液などの基礎化粧品系も結構捨てたので、かなりの量になった。
捨てる化粧品達を見て、あんなに欲しくて買った化粧品なのに‥結構高かったのに‥と悲しくなったし、調べに調べ、店頭へ行き、時には探し回り、やっと見つけて、買って家で開封して使うそんなトキメキ溢れる使い始めの記憶を思い出して本当に悲しくなった。
キラキラして見えた化粧品達が、新しいものにトキメキを書き換えられて忘れられ、捨てられてしまう末路。
それを生み出したのは間違いなく私。
そう考えたらなんだか化粧品が可哀想になってきたし、化粧が大好きなくせに、その化粧をするツールを大切に出来ないのは良くない!と、大好きなものを蔑ろにしてしまっている自分を恥じた。
これが私の気持ちを大きく変え、今回の使い切って無いのに買うのは違う!の考えに至ったわけである。
使い切ったら新しいものを買う。
それは、子供の頃からある決まり事のような物だ。
母によく言われた、
「まだ使えるでしょ!」
の言葉を今この年齢でガッツリ身に染みて感じることになるとは‥
そしてそんな事を、大人の私が忘れ去り子供の頃より傲慢に物を欲しがっていたなんて‥
いや、大人だからこそ、自分で稼げるからこそきっと傲慢になってしまったんだ‥きっと。
誰に頼まず買えてしまう今、ダメ!をいう人は居ない。
もったいない買い方をしても気づかせてくれる人は居ない。
自分で機会を作らないと、気付けないのだ‥
その機会がたまたま今来たというわけである。
もう少し遅かったらまた犠牲になる化粧品が増えていたのでベストタイミングだったのは明らかで、むしろもうお告げではないか?というレベル。
これがお告げならそれに従う他ない。
いつ無くなるのやら、それはわからないけど、一旦無心で今あるものを使い続けよう。
この事を決めてからは、
この色味が欲しいなぁ‥
このラメ感が欲しいなぁ‥
このツヤ感が欲しいなぁ‥
毎日そんなことを思っては、これで代用できないか?と模索したりしている。
意外とありもので何とかなったりして喜んだりする事も多く、欲しがる前に頭使わないとな‥と思わされる日々。
このおかげで私の中のいわゆる捨て色だったものが活躍したりして、パレットの使い方を学んだ気分にもなったりして‥
この方がメイクスキル上がるんじゃ!?
と、ドキがムネムネしたりもするからこういうのも悪くはないなぁと思ったり。
最初はすぐ限界が来て、心が折れると思ってたのに意外といけててむしろ楽しんでいる訳で‥
何事もやってみないとわからないなぁと思ったりもした。
ミニマリストが流行り出した当時いろんなものをミニマム化するために捨て活をする人も多いと知った時はもったいないなぁ‥と思ったりもしたが、いざ自分がミニマリストを目指し捨て活ってやってみたら本当に無駄がわかっていいアクションだということがわかる。
この先のもったいないを発生させないために、ここで止めるために、捨て活を一旦やるのはいいと思った。
何でもかんでも捨てるのは良くないけど、私みたいにもう期限の切れたものを捨ててみるところからやってみるのはおすすめだ。
そろそろ年末だし、大掃除もあると思うのでぜひその頃にでも。
街中はキラキラしたコスメが並んでいる、欲しくないわけじゃない。
でもまだ使えるコスメ達が家で待っている。
明日も使われるのを待って、カゴに収められている。
だから、買わない。
もったいないさよならではなく、
ちゃんとさよならの時まで使うために。
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