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れいわローテーションで出てきた政策とは?

①れいわローテーションは憲法違反
 れいわ新選組は先の参議院選挙で全国区特定枠で障害者を擁立した。
これについては全候補者に事前通達があったようだ。
 しかし、公示直前になって維新を批判していた水道橋博士が立候補することになった。全国的知名度を誇る水道橋博士が立候補すれば、2人目の当選者となるのは確実視されていた。
 そこで、問題が起きる。れいわには全国比例で2議席を確保するのが精一杯である。幹事長の大島九州男氏を差し置いて突如現れた人物が2議席目を持っていってしまった。
 外部の人は「これは相当な確執が起きる」と予測していたが、その予測通りなのか不明だが、水道橋博士はうつ病で辞職した。
 繰り上がるのは大島氏だが、れいわは「奇策」を用いて、全国比例枠候補者5人が1年で辞職して、1年ずつでローテーションするという。これを「れいわローテーション」と命名した。
 支持者なのかネット工作員なのか不明だが、Twitter上ではものすごい賛同の書き込みが増えた。
 しかし、参議院議員が6年であることは、政策実現のために長期的にその地位を保全するためであり、1年で辞職するのは憲法の理念に反するということで他党から批判が相次いだ。
 また、1年で「一身上の都合」で辞職するのは「嘘」なので、嘘を前提とした国家議員就任も批判された。山本太郎党首は「国会の運営の茶番」を批判するが、れいわ新選組の運営自体も茶番であった。

 なぜ、このような方策を執ったのかは基本的に不明である。
推測で物を言えば、単に党内のいざこざを塗布するために「奇策」を持ち出したのが実相なのだろう。

②「国債は政府の負債であり、国民の借金ではありません」は本当か?
 で、参議院選挙で繰り上がり当選者となった大島九州男氏だが、国会質問で、
『岸田首相に「国債は政府の負債であり、国民の借金ではありません」と答えさせた』
と、これまたTwitter上で称賛された。

 日本政府が発行した国債は主に銀行が購入する。銀行は国民が預け入れた預貯金を原資にして国債を購入している。つまり、国民が直接国債を買うことは稀だが、気が付かないだけであって、実際には国債を間接的に購入させられている。
 国債の返済・償還をするのは国民が政府に収めた税金である。国債の実質的債務者は国民である。
 財務省が言うところの「国債発行残高/総人口」で一人当たりの~、という表現は正しいのである。
 なぜか巷では国債は国民の債務ではない、と思いたい人が多いようである。思うのは思想的に自由かもしれないが、どのように考えようが感じようが、債務者は債務を負っているから債務者なのである。
 公債残高が1100兆円ぐらいあるわけで、当然債務を履行するのは不可能である。加えて「はぁ~、私には払う義理も道理もございませーん」とか思って、あっけらかんとして人たちが多いので、ますます債務不履行は不可避なのである。

 なぜ、こうなったか?
誰かに教えてほしいぐらいだが、私なりに愚考してみた。

○そもそも国民に理解力がない。
 これはあり得るのである。暇空茜氏が「認知プロファイリング」という言葉を解説する動画で示したのであるが、自分の実体験が伴わない文章に対して国民の9割が理解できない、という分析を述べている。
 国債発行や償還や毎年編成される一般会計などは、実体験を伴うことはない。つまり、手触りも肌触りもない。国債がデフォルトしてどうなったのかという実体験もない。
 ただし、戦前の世代は1946年に債務不履行によって発生した狂乱インフレを体験しているが、その頃10代だった人は殆どが鬼籍入りされている。
 『火垂るの墓』で大日本帝国の海軍士官だった遺族がなぜ餓死に至ることになったのかを理解できない。なんとなく分かっても「絵空事だよねー」ということにしてしまう。

○分かっちゃいるけどやめられないスイスイスーダラスラスラスイスイスイ
 所謂、今だけカネだけ自分だけという種族がいる。実は財政や金融について理解している上で、とにかくどんどん国債を発行しろ、予算規模も増大させろとせっつく人たちである。
 該当するのは三橋、高橋、藤井、中野、森永とかだが、山本れいわも含まれる。
 短期的には国債を発行して予算規模が大きくなると、一般的に景気は良くなる。不景気になって失業者が増えて社会不安が増大するよりは良い、という考えである。
 れいわといえども人民派の政党ではない。人民に迎合している面はある。国債発行礼賛・膨張放蕩予算を唱えれば「オラの所に銭が来るドー」と勘違いしている人民が寄付をよこすし投票もしてくれる。党勢拡大して山本太郎は儲かるのだが、人民には公債の債務がのしかかる。
 日銀の国債引受という脱法的金融取引により、国債金利は低いままだが、国債金利が暴騰し、10年もの国債が5-10%とかになりかねない。
 彼らは「今が良ければ全て良い派」である。

○日銀財務省はUSのオサイフ説
 戦前、日本は日銀と朝鮮銀行の貸借で資産を膨らませて戦費を調達した。
これが、現在FRBと日銀(日本財務省)の間で行われている。USが海外展開する軍備や永年繰り返す「侵略戦争」を維持するために軍事費調達を、日銀の国債引受で膨張する資金の一部を「金融融通」させる形で行っている。
 おそらくこれがもっとも正解に近いのである。
 US様の声は神の声である。神の声を上意下達させるためにダマスコミは存在し、周辺でワチャワチャしている評論家も付和雷同しているだけである。

 高橋是清は昭和恐慌をモラトリアムと財政出動で凌いだが、後に軍事費を抑制した事により226事件で殺されてしまった。
 USの悪逆非道を支えるために、日銀は国債を引き受けて、間接的に「戦費」をひねり出し、ウクライナなどは戦乱に明け暮れることになり、日本人民はエネルギー価格高騰に苦しみ始めている。
 単に電気代やガス代が上がったで済めばよいが、そんなに世の中甘くない。

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